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2018/02/16

『土地活用革命』 前書きと目次

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土地活用革命
~不動産のプロフェッショナル集団「エム・ケー」の挑戦~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-377-1
初版発行:2012年10月13日




 はじめに

バブル経済崩壊後、日本の不動産を取り巻く環境は大きく変化した。地価は大きく下落し、土地神話は崩壊。不動産にまつわる関連法規も細部にわたり整備された。

その結果、不動産投資は、土地を転売して差額を得る(キャピタルゲイン)という、かつての手法が成り立たなくなっている。所有する土地を活用して、安定的な収入(インカムゲイン)を得る方法が主流となり、不動産投資は「所有」から「活用」へと移っているのだ。

遊休地活用の一般的な方法としては、アパートやマンションなど、賃貸住宅経営があげられる。しかし、地主・土地オーナーは、経営経験がない人がほとんどのため、事業に手を出すのはリスクが大きすぎる。

立地によっては、空室が埋まらないケースも増えており、賃貸住宅経営には二の足を踏む。かといって空き地にしておいても、税金は納めなくてはならないため、なんらかの対策を講じたいのだが……。

こうした現状に照らし、個々の物件に応じた不動産の有効活用を提案し、成長しているのが、本書で紹介する「エム・ケー株式会社」(本社:東京都日野市、代表取締役:小林勁氏)である。

同社は、マンションや一戸建住宅、オフィスビル、倉庫、物流施設などの建築物のプランニングから開発、販売、仲介まで、不動産に関するあらゆる事業を手がける総合不動産会社だ。

同社が強みとする事業が、地権者・土地オーナーから物件を借り上げ、テナント(事業者)に賃貸する「ヘッドリース事業」である。二十年余りにわたり培ってきたノウハウと実績を武器に、ヘッドリース(一般的にいうサブリース)事業を展開し、三多摩地区で確固たる地位を築いている。

また、同業他社が敬遠する、市街化調整区域における、大規模土地開発を得意としている点も、同社の大きな特徴である。

市街化調整区域における開発の問題点は、地権者の同意を得たり、開発の許認可を取得するのが、極めて困難な点にある。そのため、大規模な市街化調整区域の開発を進める不動産事業者は少ない。むしろ、やりたくてもできないのが実情だ。

現在、同社が力を入れているのが、埼玉県久喜市で造成中の工業団地「ネクストコア清久」の開発である。また、十二年の歳月を費やし、ようやく具体的に動き出した「イオンモールつくばSC」(茨城・つくば市)の事例もある。

エム・ケーは、このような大型プロジェクトを手がけながらも、社員数は三一名と少ない。これは、会社の規模拡大より、少数精鋭で安定した事業展開を進め、それにより、会社の信用力を高めるという、代表取締役・小林勁氏の考えによるものである。

同社の創業者である小林氏は、大学卒業後に小川建設を経てミサワホームに入社し、建設、設計、開発事業部の部長を歴任。昭和六十三(一九八八)年に独立し、エム・ケー株式会社を設立した。

国の基本政策に沿った事業展開で、着実に成果をあげており、近年では、行政のほうからエム・ケーに相談を持ちかけるケースも少なくないという。

「常に時代の需要を鋭く察知し、柔軟に対応しながら百年企業をめざす」と語る小林氏は、「地権者、事業者と行政間の風通しをよくし、土地の有効活用と地域発展に貢献していきたい」と今後の方針を語っている。

本書は、市街化調整区域の開発に取り組み、土地活用に革命を起こしたエム・ケーの事業活動を紹介するとともに、創業者・小林勁氏の経営理念、および人生哲学に迫るものである。不動産事業者や土地オーナー、工場や倉庫などの用地を求める企業はもとより、地域の活性化や街づくりに関心を持つ多くの一般読者にとっても、貴重な指針の書となるであろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

平成二十四年九月   鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 土地は「所有」から「活用」へ

バブルとともに崩壊した土地神話
耳たぶにふれる需要を聞き逃すな?
東日本大震災で変化した土地感覚
不動産の活用に見られる市場の変容
不動産投資は所有から活用へ
ヘッドリースは底堅い計画が肝要
広い土地から狭小地までの活用法
需要変化にも守りとおすべき約束事
市街化調整区域の活用法に注目!


第2章 不動産の新たな可能性を切り開く多様性

明日、何が起きるかわからない
企業の特異性が業容に寄与する
不動産にかかわるすべての事業を展開
三多摩地区で築いた企業の基盤
少数精鋭、不動産業のプロたち
時代の需要を的確に読み取る力
新たな可能性を切り開く多様性
培ったヘッドリースのノウハウ
市街化調整区域の開発力に富む


第3章 新たな文化を生む市街化調整区域の開発

「市街化調整区域」とは
“死角”となりやすい無産農地
郊外型大規模施設「イオンモールつくばSC」の開発事例に探る需要と課題
農地を“稼げる”土地に転換
自治体、金融機関との信頼関係
ノウハウ、実績、資金力の強み
官民一体で開発、工業団地「ネクストコア清久」に見る新しい価値観の創出
自治体の企業誘致支援が追い風
開発事業に“独り勝ち”はない
地元に新たな雇用と文化を創造


第4章 地主と地域社会の需要に応えるヘッドリース事業

大はやらない&小はやれない論
相手の立場でものごとを考える
成長のカギ・ヘッドリース事業
土地の個性に合わせ多彩な提案
トータルサポートで利益最大化
“現場百遍”の真摯な企業姿勢
“三位一体”のバランスシート
土地開発による二酸化炭素削減
事業の集積が会社の財産


第5章 創業者・小林勁の経営理念と人生哲学

ミサワホームでの経験を生かす
義父・三澤二郎から学んだこと
ヘッドリース事業に着目した理由
職務の責任と遂行に関する思考
企業は人がつくり、育てるもの
切磋琢磨、社員と磨きつづける技
視点を変えろ! の意味とは
ムダ金づかいは死に金づかいである
“農耕型”経営で地域貢献する


第6章 オンリーワン企業「エム・ケー」が描く未来戦略

本格化した超高齢社会への対応
激動の時代を見据えるたしかな目
地域密着、顧客第一精神を貫く
快適な街づくりと社会への貢献
日本人に合う農耕型の企業文化
百年間続くオンリーワン企業へ


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