**鶴蒔靖夫

2019/06/03

『菓子と笑顔を機械でつなぐ 菓子づくりのオンリーワン企業』 前書きと目次

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菓子と笑顔を機械でつなぐ
菓子づくりのオンリーワン企業

~菓子づくりの常識を変えるマスダックのあくなき挑戦~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-456-3
初版発行:2019年6月9日




はじめに

世界における日本の人気はますます熱気を帯びてきている。2018年に3000万人を超えた訪日外国人数は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて今後さらに上昇していくことは間違いない。

日本での滞在を楽しむ外国人が購入する日本みやげのうち、高い人気を集めているのが日本の菓子だ。「質が高くておいしいし、種類も豊富で、しかも安い」と、日本の菓子は非常に評判がよい。鉄道の主要駅やショッピングセンター、観光地のみやげもの店などには、大きなバッグや段ボール箱いっぱいに菓子を買いこむ外国人旅行者がたくさん訪れ、どの顔にも楽しそうな笑顔がはじけている。そうした表情を見ていると、「菓子は、国境を超えて人を幸せにする」と実感する。

日本の菓子を欲しているのは訪日外国人だけではない。国内での人気も非常に高く、2013年以降、確実な上昇カーブを描いており、2017年の市場規模は3兆3898億円に達している(小売金額推定値。全日本菓子協会「平成29年 菓子生産数量・金額 推定結果」)。最近は世界市場への進出も活発で、「ポッキー」(ヨーロッパでは「MIKADO(ミカド)」と呼ばれている)や「コアラのマーチ」などを筆頭に、海外での売れ行きも上々のようだ。

ところで、こうした菓子は、誰が、どのようにして、つくっているのだろうか。菓子職人やパティシエの手によるこだわりの和洋菓子は別として、一般に市販されている菓子の多くは工場でつくられているであろうことは想像できる。

最近では工場見学をテーマにしたテレビ番組が人気があり、なかでも食品工場を扱ったものはおおむね評判がよいという。たしかに、ふだんよく食べている食品が、原料の段階からさまざまな工程を経て、最終的におなじみのかたちになって製造ラインから次々と流れ出てくる様子を見るのは、それがテレビ画面であっても、なぜか興奮してしまう。

ひと口に「菓子」と言っても、味はもちろん、食感、かたち、大きさなど、その内容は多種多様だ。当然、材料から完成品にいたるまでの製造工程も、食品製造のなかでも突出して複雑で、かつ、多岐にわたっている。

そのうえ、菓子には、自家消費用のものだけでなく、贈答品としての性格を持つものもある。そうしたものは包装にも個性があり、折り紙細工のようになっていたり、一つひとつが紐で結ばれていたりなど、包み方もさまざまで、見た目も美しく工夫され、包装を開けるのがためらわれるほどのものもある。

このように、中身も包装も精緻で精工な菓子が、いまでは職人の手を借りずとも、機械でつくれるというのだから、人間が積みあげてきた技術には感嘆するしかない。
この、多種多様な菓子をつくる製菓機械の製造を手がけるのが、本書で紹介する、日本を代表する総合和洋菓子製造機械メーカーの株式会社マスダック(本社:埼玉県所沢市)だ。

「デパートの地下で売られている和洋菓子の6割くらいは、当社の機械によってつくられています」

と、代表取締役社長の増田文治氏が語るように、マスダックに対する菓子業界からの信頼は厚く、得意先からは「マスダックに頼めば、できないものはない」と言われているほどだ。実際、その守備範囲は幅広い。どら焼き、まんじゅう、カステラ、カップケーキ、ロールケーキ、シュークリームなどの柔らかいものから、クッキー、サブレ、パイ菓子などの歯ごたえを楽しめるものまで、実にさまざまなタイプの菓子をつくる機械や製造ラインの開発、設計、製造、メンテナンスを、マスダックは一手に引き受けている。いまでは、マスダックなしでは日本の菓子業界は成り立たないと言っても過言ではないほどだ。

つまり、マスダックは、3兆円を超える日本の菓子市場を縁の下で支える存在とも言えるのだ。

マスダックは1957年に、増田氏の父である増田文彦氏が、前身である新日本機械工業株式会社(2007年にマスダックに社名変更)を創立したことからスタートした。文彦氏が友人に頼まれて開発した機械でつくったまんじゅうを実演販売したところ、まんじゅうを頬張った瞬間にみなが笑顔になり、その笑顔を見ているうちに、「お菓子を食べる幸せを、ひとりでも多くの人に味わってもらいたい」という気持ちがふつふつと湧いてきたことが、創立のきっかけだったという。

それまでも、クッキーやビスケットを大量に焼く機械は、輸入品が主ではあったが、日本にもないわけではなかった。だが、製造工程が繊細で複雑なまんじゅうや桜餅の製造は、機械化は不可能だろうと思われていた。しかし、根っからの機械好きで、機械づくりに関しては天才的な閃きと、その閃きを実現する技術を持っていた文彦氏は、「不可能」と思われていた機械の開発に寝食も忘れて取り組んで、前述のまんじゅう製造機をみごとに完成させ、世間をあっと言わせたのだ。

そして文彦氏は新日本機械工業を設立し、今度は自動どら焼機の開発に着手した。手づくり感を残したどら焼きの製造を機械化するまでの奮闘には感動的なものがあるので、ぜひ本編で堪能していただきたい。

この自動どら焼機は、最初の開発から60年が経った現在も、日本はもとより、世界各地で開催される食品製造機械の展示会には欠かせない、マスダックを代表する製品となっている。もちろん、当初の機械に比べると、めざましい進化を遂げており、その実演を見た来場者は、みな驚嘆するという。

マスダック創業者である文彦氏の製菓機械開発の精神は、「はじめに菓子ありき」という言葉に集約されている。開発を進めるにあたっては、「どんなお菓子をつくるか」「どんなおいしさを実現するのか」をなによりも大事にし、菓子の味と品質にとことんこだわって、取り組んできた。

その尽きることなき菓子への思いから、やがてマスダックは、製菓機械をつくるだけでなく、菓子そのものをつくる事業も手がけるようになった。現在では、東京みやげとして大人気の菓子「東京ばな奈『見ぃつけたっ』」をOEMで製造しているほか、マスダックがアイディアを出し、その後、菓子メーカーと協働でさらに完成度を高めて発売した銘菓も数多くある。

現在のマスダックは、製菓機械の製造事業、製菓機械のメンテナンス事業、菓子製造事業が三位一体となった事業構造により安定的な経営基盤を確立した、優良企業との定評を確立している。製菓機械市場は複雑に込み入っているため、単純に市場シェアを割り出すことは難しいが、自動どら焼機については世界シェアの95%をマスダックの機械が占めているというから仰天する。他の製菓機械についても、国内シェアは相当に高いとみて間違いないはずだ。

また、マスダックは世界市場への進出にも積極的で、現在ではヨーロッパをはじめ、中国、東南アジアなど、世界36カ国に販路を広げている。2004年にオランダで設立した現地法人はその後、マスダックインターナショナルへと発展を遂げ、営業活動は言うまでもなく、製菓機械の現地製造拠点として、マスダックのグローバル戦略における貴重な役割を果たしている。

こうした国内外での躍進ぶりが高く評価され、2014年にマスダックは、経済産業省が選定する「グローバルニッチトップ企業100選」に選ばれた。これは、産業構造の変化にともなってニーズが高まっているニッチ分野において高い世界シェアを有する中堅・中小企業を、各ジャンルから横断的に100社選出し、国として強化を図っていこうという、日本の新世界戦略にもとづいたものである。そのグローバルニッチトップ企業に選定されたことを契機に、マスダックではこれまで以上に海外戦略に攻勢をかけようと、決意も新たに奮闘している。

奮闘といえば、現・代表取締役社長の増田文治氏は、製パン機械および製菓機械の事業者で構成される協同組合日本製パン製菓機械工業会の理事長を務めるなど、名実ともに日本の製菓機械業界をリードする存在となっている。たとえば中国市場攻略についても、増田氏はマスダックと他の製菓機械事業者との協調および連携を呼びかけ、日本の製菓機械事業全体の将来を考慮した体制を整えて市場に攻め込むという戦略を構築している。そこには、単にビジネス展開を広げ、業界のさらなる繁栄を願うこと以上に、「世界の人々に安全でおいしいお菓子を食べてもらい、幸せな人生を送ってもらいたい」という増田氏の熱い思いが満ちている。

本書では、日本の菓子製造に革新をもたらし続けるマスダックの60年以上に及ぶ歴史をたどりながら、創業者である増田文彦氏の技術開発力および、文彦氏から受け継いだマスダックを世界企業へと躍進させている増田文治氏の経営手腕を、詳しく紹介したいと思っている。グローバルニッチトップ企業として躍進するマスダックの姿から、読者が日本経済の将来に新たな可能性を確信し、一人ひとりがそれぞれの立場で世界市場における日本の存在感を高めていこうと意欲を奮い起こすきっかけになれば、著者としてこれ以上の喜びはない。

なお、マスダックの創業者であり、1999年に代表取締役社長の座を退いてからは名誉会長としてマスダックおよび日本の製菓機械業界を見守ってきた増田文彦氏は、本書執筆中の2019年3月11日に永眠された。93歳だった。ここに謹んで増田文彦氏のご冥福をお祈りする。

また、本文中の敬称は略させていただくことを、あらかじめお断りしておく。

2019年4月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 世界に挑む製パン製菓機械産業

世界を駆けるジャパン・オリジナルの食品機械
今後の伸長が期待される食品機械の輸出
日本の食品機械を世界に発信する
世界的な日本食ブームが食品機械の輸出を牽引する
今後も成長が期待される日本の菓子
菓子は不況にも強い
高いハードルに挑み続ける製パン製菓機械メーカー
「食の安全・安心」に対応したデファクトスタンダード
急がれる先端技術の導入と活用


第2章 製菓機械のエクセレントカンパニー「マスダック」

製菓機械市場を牽引してきたマスダック
「機械製造」と「菓子製造」の2つの事業を展開
小麦粉や卵の季節変動まで考慮して機械化する
機械化の成功で菓子メーカーが大化け
どんな困難も技術力で乗り越えていく
「マスダックに頼めば間違いない」
マスダックは菓子もつくる
いち早く海外市場に進出
海外市場でも機械の品質の高さが高評価
国際的な安心・安全基準をすべてクリア
グローバルニッチトップ企業に認定される
創業社長から国際派社長へのたすきリレー
「経験技術」を中核技術として
社是は「水五訓」


第3章 機械とOEMで菓子市場を支える

最先端技術で「伝統の味」から「新しいおいしさ」まで自在につくる
マスダックの代表的な製菓機械
豊富な知識と経験を持つ、菓子メーカーのベストパートナー
「これぞ東京みやげだ!」という菓子をつくる
世界のファクトリーモデルとなっている「東京ばな奈」工場


第4章 機械づくりの天才・増田文彦の歩み

機械屋、菓子と出合う
自動まんじゅう機の完成
新日本機械工業を設立
マスダックのシンボルである全自動どら焼機を開発
自動サンド機によりサンドパンブームを起こす
ワンウェイで高級菓子をつくる機械を次々と開発
不可能と言われていたシュークリームの専用ラインを実現
菓子の開発・製造事業にも進出
千代紙に包まれた和菓子の機械化に成功
万能製菓機「システムワン」を開発
蒸籠と同様に蒸しあがる蒸し機を開発
「マスダック」ブランドの誕生
増田文彦、勲四等瑞宝章を受章


第5章 改革、そして更なる飛躍へ
― 第2創業期を迎えたマスダック ―

増田文治、社長に就任
アメリカの製パン研究所「AIB」で学ぶ
欧米の菓子市場事情を熟知
茨の道からのスタートだった社長としての第一歩
涙とともに行ったリストラの3年後、奇跡的な復興を遂げる
マスダックヨーロッパを設立して海外事業を積極化
日本の和洋菓子のノウハウを海外に広げていく
マスダックを貫く「おもてなしの精神」
社名をマスダックに変更し、同時に新食品工場を完成
受賞ラッシュが証明するマスダック製菓機のスーパー品質
東日本大震災で菓子の力を実感
創業60周年を迎え、新しいコーポレートスローガンを策定


第6章 グローバル企業への飛翔

機械事業と食品事業、双方の製造拠点を再整備
「マスダック」のもとに各会社を統合
グローバル企業を視野に世界水準の人材構成を実現する
充実した研修制度で有能な人材を育成していく
研修の最大の目的はマスダックの将来像を共有すること
グローバル企業へと、さらに進化を進めていく
2030年のマスダック像


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2019/05/13

『合格にいちばん近い予備校 東京アカデミー』 前書きと目次

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合格にいちばん近い予備校 東京アカデミー
~合格の決め手は『生講義』
 圧倒的な合格実績を誇るオンリーワンの就職予備校~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-455-6
初版発行:2019年5月18日




はじめに

景気の回復基調と深刻な人手不足を背景に、2018年4月の有効求人倍率は1.59倍、正社員の有効求人倍率も1.09倍と高水準を維持し、大学生の就職戦線においても近年は学生優位の超売り手市場が続いている。

これまでも企業は、景気がよいときは攻めの経営で採用枠を増やし、景気が悪くなると採用枠を絞るため、学生の就職は、景気に連動して明暗が繰り返されてきた。バブル経済の崩壊やリーマンショックの影響により景気が低迷した時期には、多くの企業が採用を控えたため学生の就職活動は苦戦を強いられ、「就職氷河期」とも言われたものだ。

せっかく大学を卒業しても、そのときの景気が悪ければ、希望する企業への就職は難しくなる。そのうえ、たとえどこかに就職できたとしても、その後の社会状況によっては企業の倒産やリストラという憂き目にもあいかねない。日本はバブル経済の崩壊後、景気低迷期が長らく続き、その間の就職環境はずっと、そのような不安定な状態にあった。

その結果、若者の持つ就職への意識は安定重視に向かった。安定職種の代表格である公務員や教員の人気が高まると同時に、確かな技術や知識に裏打ちされた資格の重要性が見直され、若者に限らず、さまざまな資格取得をめざす人々が急増した。資格取得をサポートする専門学校や予備校には受講生が殺到し、資格取得ブームが到来したのだ。

ひと口に「資格」といっても、国家資格、公的資格、民間資格の3種類があり、その内容も多岐にわたる。特定の職に就くためには取得が必須の資格もあれば、必須ではないが持っていれば就職に有利な資格もある。そうした資格を企業へアピールするための「武器」ととらえ、多くの学生が採用内定を求め、厳しい就職戦線へと挑んだ。

資格を武器に、よりよい企業への就職をめざす者がいる一方で、取得した資格を活かして自ら開業することをめざす者たちもいる。かつて、「高度経済成長期」と言われた1950年代後半から1970年代前半にかけて、弁護士や司法書士、公認会計士、税理士、不動産鑑定士、社会保険労務士などといった専門職の資格を取得して、それを武器に独立開業をめざすための、資格取得ブームが起きたことがある。会社勤めと違い、独立開業すれば定年もないし、資格があれば一生食いっぱぐれることもないと思われていた。

しかし現実には、資格を取得したからといって必ずしも食べていけるとは限らない。顧客がいなければ、苦労して取得した資格も宝の持ちぐされになってしまう。つまり、「職を得るため」という観点では、資格ならどんなものでも役に立つというわけではなく、職につながりやすい資格と、そうではない資格があるのだ。

たとえば、看護師をはじめとする医療系の資格などは、公共性が高いうえに、超高齢社会にあってはますます必要とされるものであるため、「安定した就職」に結びつきやすい。

しかし「安定性」という点では、やはり公務員や教員といった公益性や公共性の高い仕事に勝るものはないだろう。それを反映してか、空前の売り手市場と言われる昨今の就職戦線においても、公務員の人気には根強いものがある。少子化によりひとりっ子が増えていることもあって、最近の若者は地元志向が強まっており、とりわけ地方公務員の人気が高まっている。

また、AI(人工知能)の進化により、多くの仕事が機械に奪われ、職業によっては10年後、20年後には消えてなくなるのではないかと言われているものもある。その点でも、公務員や教員、看護師などといった公共性・公益性の高い仕事はなくなる可能性が低く、安定性は折り紙つきだと言えるだろう。

そうした状況下において、教員を含む公務員系の採用試験や看護師を中心とした医療・福祉系の国家試験などの受験対策専門予備校として屈指の合格実績を誇るのが、本書で紹介する株式会社東京アカデミー(本社:大阪市、理事長兼代表取締役社長:佐川泰宏氏)である。

東京アカデミーの創業は1967年と、すでに半世紀以上の歴史を有する。現理事長である佐川泰宏氏の父の先代理事長が、東京、大阪、名古屋の3カ所で、司法試験、司法書士、不動産鑑定士、社会保険労務士、宅地建物取引主任者(現・宅地建物取引士)の資格試験対策講座を開講したのが始まりだ。その後、公認会計士、税理士、中小企業診断士、簿記、行政書士など、講座の種類を増やしていった。

しかし、前述のように当時は資格取得ブームの時期であり、同業他社の参入が相次いで、資格試験対策のための専門学校や予備校が、全国各地に続々と開設されていった。そのため1980年代のなかばには、こうした資格取得の市場はすでに飽和状態になっていた。

そうした風潮をいち早く感じとった先代理事長は、高校生を対象とした試験対策を開拓しようと、1985年に、高校卒業程度の公務員採用試験と看護学校受験のための対策講座をスタートさせた。これを機に東京アカデミーは、資格試験対策予備校から、公共性・公益性が高く社会貢献につながる仕事に就く人をサポートするための就職試験対策予備校へと、徐々に事業の中身が切り替わっていった。

「『受講生からいただいた受講料は必ず還元しなさい。親切にしなさい』というのが先代理事長の教えでした。受講料の還元とは、受講生を各種試験に合格させることにほかなりません。そして『合格者をたくさん輩出して地域社会に貢献してもらうことで、弊社も同時に社会貢献していく』という先代の教えは、いまでも弊社の基本的理念として、脈々と受け継がれています」

と、現理事長の佐川泰宏氏は語る。

1988年に先代理事長から経営を引き継いだ佐川氏は、この理念のもとで全国展開に踏み切り、現在は北海道から鹿児島まで全国32都市に校舎を擁するまでに拡大させている。その間、公務員試験対策講座を拡張するべく、高校卒業程度だけでなく、大学卒業程度の公務員試験対策講座や教員採用試験対策講座も創設した。地方公務員や教員の試験は自治体によって出題傾向が異なるため、全国32都市に展開する校舎以外にも43拠点で各種の試験対策講座を開講し、地元に特化した情報をもとに、公務員や教員をめざす人たちの採用試験合格を全面的に支援している。

一方、医療系の講座も、受講生を看護医療系学校入学へと導くだけでなく、1996年からは同業他社に先駆けて看護師国家試験対策講座を開講し、入学から国家試験合格、さらには就職までをトータルでサポートできる体制を整えた。いまでは看護師国家試験対策に強い予備校として定評を得ており、全国32校の東京アカデミーのほか、多くの看護医療系大学や専門学校、高等学校にも講師を派遣して、看護師国家試験対策の学校内講座を実施している。

東京アカデミーでは現在、国家公務員、地方公務員、教員の採用試験、看護医療系学校の入学試験、看護師、管理栄養士、社会福祉士、介護福祉士、ケアマネジャーなどの資格試験の、それぞれの対策のための通学講座および通信講座、学内講座、模擬試験を企画・運営しており、受講生の総数は年間約27万人に達するという。

これほど多くの人たちから東京アカデミーが選ばれる最大の理由は、なんといっても合格実績の高さにある。ちなみに2018年度の合格者数は、大卒程度公務員が6226名、高卒程度公務員が3816名、教員採用が6010名、看護師国家試験が2万3606名であり、特に看護師国家試験においては、合格者の実に5人に2人以上が東京アカデミーの講座の受講生だという。

このように高い合格実績をあげられるのは、「三位一体で最高の結果を」をスローガンに、講師、受講生、教務スタッフの3者が力を合わせて「合格」というひとつの目標に向かって突き進んでいるからだ。

また、合格実績のほかに、生講義の実施や、きめ細かな受講生のフォロー、オリジナルテキストなどの質の高さも、東京アカデミーが選ばれる理由としてあげられる。
昨今はDVDやインターネットを活用した講義を行う予備校も増えているようだが、東京アカデミーでは100%生講義にこだわっている。

「生講義へのこだわりが、弊社が運営する講座の特徴のひとつであり、大きな強みにもなっています。双方向のコミュニケーションを大事にする生講義であれば、受講生の理解度に合わせて講義の速度を臨機応変に変えたり、その場で質疑応答ができたりもしますからね。受講生が理解度をどんどん深めていけるという点で、生講義に勝るものはありませんし、直近の時事ニュースも瞬時に講義に盛り込めます。これが合格者の増加にもつながっているのだと思います」

と、佐川氏は絶対的な自信を見せる。

また、東京アカデミーは試験情報の分析力が優れており、カリキュラムも最新の試験傾向を意識して戦略的に組まれているため、学習の成果がむだなく合格に結びつくというメリットもある。公務員試験、教員採用試験、看護師国家試験など、それぞれの試験対策の中身については本編で詳述するが、東京アカデミーは、それらの試験対策予備校のパイオニアであり、リーディングカンパニーでもあると言えるのだ。

本書は、公務員系と医療・福祉系を軸に、公共性や公益性の高い仕事に就くための各種試験対策を徹底サポートする東京アカデミーについて、そこで実践される指導と、それに付随するさまざまな事業活動を紹介しつつ、同業他社の追随を許さない圧倒的な強さの秘密に迫るものである。人生の基盤となる「仕事」のあり方に思いを致す多くの若者や社会人にとって、社会貢献度の高い職業に就くことの意義や、そのための予備校の役割を理解するうえで、本書がなんらかの指針となれば幸いである。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

2019年4月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 資格取得から就職サポートへ
~変わりつつある専門予備校の役割~

早く仕事に就くことを軽んじてきた戦後の日本
憂慮すべきは若者の学力低下
社会の要請に応え実学重視の大学も
大学の就職予備校化
バブル崩壊で再来した「資格の時代」
若者の就職意識は安定重視の方向へ
職業選択のキーワードは「3つのライ」
就職は安定志向に加え地元志向が強まる
地方公務員が地方創生のキーマンに
教員志願者減を背景に年齢制限の引き上げも
超高齢社会でニーズが高まる医療・福祉の仕事
「早く、安く、確実に合格」をめざす専門予備校


第2章 圧倒的な合格率で選ばれる東京アカデミー

公務員資格と看護師資格を中心に多様な講座を運営
100%生講義へのこだわり
講師の見極めは、合格に導けるか否か
講師、受講生、教務スタッフの三位一体で合格をめざす
高い合格率へと導く緻密な試験傾向分析
出題傾向に合わせたオリジナルテキスト
受験生に大人気の試験対策教材
受験者数ナンバーワンを誇る各種模擬試験
就職試験で必須の人物(面接)試験対策
何回でも制限なしで受けられる模擬面接


第3章 全国の自治体を網羅する公務員・教員採用試験対策

公務員試験の競争率は低下傾向
地方公務員では人物本位の採用試験も
現場を知るための「官庁・自治体説明会」を開催
目的意識の確立に力を注ぐ
受講生14名でスタートした教員採用試験対策講座
非正規教員の受験者が多い教員採用試験
自治体別の試験傾向に沿ったカリキュラム
試験の内容は受験者の負担を軽くする傾向に
徹底した市場調査で他社との差別化を図る
得意を伸ばす試験テクニック
講師に求められる「ティーチャー」と「トレーナー」の役割
最終合格までを徹底サポート
新学習指導要領にもいち早く対応


第4章 高い信頼と実績を誇る看護師国家試験対策

看護師国家試験対策は学校内講座からスタート
学校別合格率の公表が「神風」となってニーズが急増
本試験の翌日に「解答速報会」を実施
受講生動員の国家試験問題復元プロジェクトを結成
看護師国家試験では毎年1割が落とされる
基礎の基礎を身につけるDランク講座
受験生の70%が正解した問題のみを集めた『でた!でた問』
国家試験の試験地で前日講習「ザ・ファイナル」を開催
多くの看護師を輩出することで看護界に貢献
必修問題の採点除外措置の是非
新設ラッシュが続く看護系大学


第5章 人づくりから国づくりを支える東京アカデミー

企業理念を表す「感」「益」「献」
4項目からなる事業モットーを明示
学科を横断した総合的な視点を持つ
会社組織で受講生一人ひとりをサポート
社員教育や働き方改革にも力を注ぐ
さまざまなかたちでの教育サービスを提供
外国人看護師の輩出にも寄与
社員人材の育成
昭和、平成、令和と、時代に順応した予備校の創造をめざして

《東京アカデミー アクセスMAP》


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『専門医が集まる大型クリニック』 前書きと目次

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専門医が集まる大型クリニック ~医療法人社団めぐみ会の挑戦~

 

 

著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-454-9
初版発行:2019年5月18日

 

 


 

 

はじめに

 

日本社会はいまや「人生100年時代」とまで言われるほどの超高齢化・長寿化に直面している。日本人の平均寿命は、女性は87.26歳、男性は81.099歳となり、ともに過去最高を更新している(2017年数値。厚生労働省「平成29年簡易生命表の概況」)。戦後まもない1947年の平均寿命は、女性は53.96歳、男性は50.06歳だったから、70年間で30歳以上も延びたことになる。しかも、近年の健康意識の高まりや医療水準の向上により、この先も平均寿命は延び続けると予想され、「人生100年時代」が実感として迫ってくる。

 

古来、「長寿」はその言葉が示すとおり「寿ぐ」こととされてきたが、現代では、手放しで喜んでばかりもいられない状況になっている。というのも、たいていの人は、年齢を重ねるにつれて身体機能が低下し、なんらかの病気を発症して医療機関にかかる頻度が増す。そのため、高齢化の進展にともない、国民医療費が増大の一途をたどっているからだ。

 

2017年度の概算医療費は42兆2000億円で、前年度に比べて9000億円の増加である(厚生労働省「平成29年度 医療費の動向」)。労災や全額自己負担などの費用が含まれていない速報値である概算医療費は、確定値である国民医療費の約98%に相当するというから、確定値は43兆円を突破することになる。これは国の一般会計の半分近くに匹敵する膨大な数字である。

 

国民医療費の増大は、国の財政負担にも重くのしかかる。そのため国としても、医療費の抑制を図ろうと、長期入院の是正や生活習慣病への対策など、さまざまな策を講じてきたものの、いまだ十分とは言えないのが現状だ。

 

2025年には団塊の世代がすべて75歳以上となり、後期高齢者人口が増大することから、医療、看護、介護のニーズがいちだんと高まることが予想されている。しかし日本の医療現場では、すでに医師不足が深刻化しており、看護や介護の人材も不足している状況だ。

 

そこで国は打開策として、これからの超高齢社会を地域全体で支えあう、「地域包括ケアシステム」の構築を推進している。これは、住み慣れた地域で高齢者が自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられるように、住まい、医療、介護、予防、生活支援のサービスを一体的に提供するというもので、その具体策のひとつとして、地域住民のプライマリ・ケアを行う「かかりつけ医」の整備と定着がある。

 

「かかりつけ医」とは、平たく言えば「町医者」のことだ。患者の住まいから身近な距離に存在し、病気や健康に関して、いつでもなんでも気軽に相談できる医師をさす。

 

とはいえ、日本では総合診療を行える診療所(クリニック)が少ないことに加え、その多くは在籍する医師が1名程度の小規模な診療所であり、提供できる医療サービスには自ずと限界がある。患者としても、最近は医療情報をインターネットなどを通じて簡単に入手できることもあり、診療所の医師が行う診断や治療に対して不安や物足りなさを覚えることもあるだろう。それに、一般的に大病院のほうが診療所よりも高レベルの医療サービスを受けられると思っている人も多いため、具合が悪くなると近所の診療所を素通りして大病院に行こうとする人は少なくない。

 

「医療の世界を小売業にたとえるなら、診療所は個人商店、病院は百貨店と位置づけられるでしょう。小売業の世界では、個人商店と百貨店のほかにも、時代のニーズに対応して大型量販店やセレクトショップ、コンビニエンスストアなど、さまざまな業態ができました。一方、医療の世界では、それなりの規模がある病院と小規模な診療所という主に2つの形態のみというかたちが長く続いています。しかし医療においても、身近さと専門性の高さを兼ね備えた、病院と診療所の中間とも言うべき医療機関が必要ではないでしょうか。それが、私たちが展開している大型クリニックなのです」

 

こう語るのは、本書で紹介する医療法人社団めぐみ会(本部:東京都多摩市)理事長の田村豊氏である。

 

田村氏は、大学を卒業後、大手石油会社での勤務を経て、医師へ転身したという異色の経歴の持ち主だ。1994年に37歳でめぐみ会の原点となる「田村クリニック」を多摩市に開業して以来、地域医療の新しいモデルづくりをめざし、「信頼できる医療をもっと身近に」の理念のもと、都内に複数の大型クリニックを展開してきた。めぐみ会が運営する大型クリニックは、多摩市を中心に八王子市、品川区、杉並区、目黒区など都内5カ所で10施設を数え、在籍する医師の数は非常勤を含めると約160名、コメディカルや事務スタッフを合わせた従業員数は500名を超えており(2019年3月現在)、めぐみ会全体の規模としては300床の病院に匹敵する。

 

めぐみ会の大型クリニックは、複数の専門医が集まって、それぞれのクリニック内に診察室を持って診療するというスタイルが特徴となっている。いわば、大病院の専門外来が、そのまま身近な診療所内に展開されているようなイメージだ。診療科目は施設によって異なるが、全体では内科、消化器内科、循環器内科、泌尿器科、脳神経外科、小児科、皮膚科など実に19科目に及び、糖尿病外来、肝臓外来、乳腺外来など18の専門外来を設け、それぞれ専門医が診療にあたっている。

 

1人の医師が複数の専門分野を持つことは難しくても、専門分野が違う院内の医師どうしが連携しあうことでチームとしてオールマイティな総合診療が可能となる。めぐみ会では、こうした診療体制により、大病院に負けない専門性の高い診療レベルを維持し、なおかつ患者目線に立って、年中無休・昼休みなしの途切れのない診療を提供している。それが可能となったのも、大型クリニックだからこそである。
そしてもうひとつの特徴が、ターミナル・ケアを含め、近年、ニーズが非常に高まっている訪問診療(往診)に積極的に取り組んでいることだ。

 

田村氏は、開業当初から訪問診療をひとつの柱にしたいと考えていた。というのも、医師を志したときから田村氏には、どんな病気でも診療し、頼まれればいつでも往診し、看取りもする、そんな「町医者」でありたいという思いがあったからだ。

 

だが、実際問題として、医師が1人しかいないような診療所では、外来と往診を両立させることはなかなか難しい。その点、複数の医師がいる大型クリニックなら、緊急の往診依頼があったときに主治医が外来診療でどうしても手を離せないような場合に、ほかの医師がサポートすることができる。

 

めぐみ会では、複数の医師と訪問看護師、ケアマネジャー、医療事務スタッフなどが在宅医療チームを編成し、24時間365日のオンコール体制で在宅患者に対応している。複数の医師やスタッフが連携・協力して、外来診療と同様の高水準の在宅医療サービスを提供する。田村氏自身も、外来診療を行うほか、訪問医としても活動している。

 

超高齢社会を迎えた日本では、医療に求められる役割は高度化する一方である。患者が要求する、「良質で専門性の高い外来診療や在宅医療」へのニーズに迅速に応えるためにも、めぐみ会が提唱し、実践する、大型クリニックモデルによるチーム医療は今後、ますます注目されるようになるのではないか。

 

本書は、日本の医療界に新しいクリニック像を打ち立て、日々進化を続ける、医療法人社団めぐみ会のさまざまな取り組みを紹介するとともに、理事長・田村豊氏の今日までの歩みをたどりつつ、その経営理念と医療哲学に迫るものである。

 

「人生100年時代」に向け、医療や看護、介護は誰にとっても関心の高い身近な問題である。それだけに、現在、医療関連の仕事に携わっている人はもとより、これから医療の世界を志す人、さらには患者やその家族にとっても、新しい地域医療モデルの構築をめざすめぐみ会の活動から学び取れることは多いはずだ。患者にも医師にも喜ばれる理想の医療サービスのあり方を考えるうえで、本書がなんらかの指針となれば幸いである。

 

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

 

2019年4月  鶴蒔靖夫

 

 


 

 

はじめに

 

 

第1章 超高齢社会における新しい地域医療のかたち

 

地域医療の原点は往診に駆けまわる「町医者」
国民の5人に1人が後期高齢者になる時代
医療現場で常態化する医師不足
地域包括ケアを前提とした地域連携型医療へ
高まる患者の専門医志向
在宅医療のメリットとデメリット
在宅医療チームとしての多職種連携と医療機関連携
これからの在宅医療に求められる機動力
療養病床に代わる介護医療院の創設
医療に求められるサービス業の視点

 

 

第2章 チーム医療で地域の健康と安心を支える

 

信頼できる医療をもっと身近に
チーム医療による大型クリニックのメリット
働きやすさと働きがいを実感できる環境
患者に満足してもらうことが最低条件
大型化と分院展開で経営の安定化を図る
病院勤務医と開業医のメリットを併せ持つ
プロフェッショナルとして誇りを持てる風土
健診事業と産業保健事業で地域や企業の健康をサポート
被災地でのチームによる医療支援活動

 

 

第3章 24時間体制で患者に寄り添う在宅医療

 

3つのクリニックで在宅医療に対応
複数の医師や多職種からなる在宅チームを編成
外来と訪問を両立させた診療スタイル
組織力を持った在宅医療チーム
チームで臨む24時間365日のオンコール体制
在宅ターミナル・ケアから看取りまで
ケアマネジャーが地域医療連携の担い手に

 

 

第4章 医療の質を高める人づくりと環境づくり

 

医師にとって働きやすい環境を整備
実績に連動した成果報酬制を採用
医師の長時間労働に歯止めを
ワークライフバランスを実現するフレキシブルな勤務体系
医療に専念できるように本部機能を強化
求めるのは患者の満足度を高められる医師
開業への医師の思いを実現する開業支援体制
節目に合わせて行う充実した職員研修制度
独自の職種別スキル認定制度とキャリア形成

 

 

第5章 めぐみ会理事長・田村豊の経営理念と医療哲学

 

人の世話をすることを一生の仕事に
脱サラして医学部に入りなおす
徳洲会病院で研修医生活をスタート
研修医時代に遭遇した尊敬すべき医師の姿
37歳で念願の独立開業を果たす
患者との信頼関係を築くためにはコミュニケーション力が不可欠
複数の医師による診療体制を構築
大型クリニック化で医療と経営の分離を実践
理想のクリニックのあり方を追求し続ける熱き思い
医療界のフロントランナーをめざす

 

 

第6章 めぐみ会が描く地域医療の未来図

 

優秀な医師の確保は永遠の課題
医師の働き方改革の是非
高邁なサービス業としての誇りを持つ
当面は分院展開より拠点のブラッシュアップに注力
事業継承というかたちでの分院展開の可能性
将来的には大型クリニックが標準的な診療スタイルに
大型クリニックの機能を活かして過疎地の医療支援も
持続可能性を持った組織づくりに向けて

 

 

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2019/04/11

『知恵ある経営者は「しくみ」で儲ける』前書きと目次

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知恵ある経営者は「しくみ」で儲ける

~強い人材、新しい事業を生み出し続ける経営の極意~

 

著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-453-2
初版発行:2019年4月13日

 


 

はじめに

 

社会の動きはますます変動の勢いを増しており、リーダーには新たな道を開くための決断力と実行力とがこれまで以上に求められている。

かつて日本は、技術革新の先端を突き進み、世界の産業界を導く、トップリーダーだった。強烈な個性を持った経営者たちが小さな会社をグローバルな企業に成長させ、産業構造の転換はもとより、人々の暮らしやものの見方までをも変えていく「大きな物語」がいくつも生まれた。

しかし1990年代初頭にバブル経済が崩壊し、日本の経済成長は長期の停滞に陥った。近年になってようやく「失われた20年」からは抜け出す兆しが見えてきたが、「物語」が輝きを取り戻すまでにはまだしばらくかかりそうだ。

そんな現代の日本だが、ときおり思いもかけないところから「異能」と呼びうる人物が登場することがある。本書で紹介する新地哲己氏も、時代の意思が引き出した、異能のリーダーと呼べる人物のひとりだ。

創業者である新地氏が代表取締役会長兼CEOとして独創的な手腕を振るう芝浦グループは、芝浦グループホールディングス株式会社(本社:福岡県北九州市。以下、芝浦GHDと記す)を中心に、計11(2019年1月現在)のグループ企業で構成されている。

他の追随を許さぬスピード感で事業を拡大し、地元福岡で圧倒的な存在感を誇っているのみならず、業界内でも一目も二目もおかれていた芝浦グループは、さらなる事業の発展をめざし、2018年にいよいよ東京進出を果たした。

1977年に家電販売店を創業し、経営者としてのスタートを切った新地氏が、いまにつながる大きな転身を成し遂げたのは、太陽光発電事業によってであった。「地球環境を守ろう」との理念のもとで展開されたメガソーラー事業は、民間主導の先陣を切り、その規模と迅速さで巨額の利益を会社にもたらした。そこからの飛躍的な成長は、他に類を見ないと言ってもよいほどだ。

実は、私と新地氏は数年前から親交を結んでおり、2014年3月には、貧しかった少年時代から「九州の電力王」と呼ばれるようになるまでの新地氏のドラマチックな道のりをまとめた『お金のない人は知恵を出せ』という本を上梓している。

あれから5年近くが経ち、現在では11社を擁するグループ企業となった芝浦グループの事業は、太陽光発電事業のほかにも、建設、不動産、車輌、健康機器、飲食、イベント、ホテル、農業など、第一次産業から第三次産業まですべてを包括するものへと、さらなる躍進を見せていた。しかも、それらがグループ内で相互に連関する一貫体制という独自のしくみに支えられ、全社一体となって成長している様子は、実にみごとである。それぞれの事業の詳しい内容に関しては本文に記すが、金策も営業も不要という環境のなかでグループ各社の社長は能力の100%を業務に集中させ、それぞれに高い成功率を誇っているのだ。

「なにかがあると、みながいっせいに同じ方向で取り組みます」

と語る新地氏が試行錯誤の末につくりあげたしくみは、「強い人材」と「新たな事業」を育てるための完璧な作品と言ってもよいだろう。

しかし、こうした組織づくりの巧みさもさることながら、新地氏の本領は、新事業の開拓においてこそ発揮される。

「真の経営者とは、なにもないところから新たな事業をつくりあげる人である」と明言する新地氏が、おのれの経営者魂を燃やすのは、「世の中にこれまで存在しないもの」「世界で初めてと言われること」に対して挑むときである。実際、「日本初の全戸個別供給型太陽光発電付きマンション」「日本初のスーパーカー製造事業」「日本初の酸化マグネシウム製造プラントの開発」など、これまでに誰も「やってみよう」とは思わなかったことを、新地氏は事業としてかたちにし続けている。そうしたなかには現在進行形のものもあり、完成の暁には世界中から注目を浴びることは必至だろう。

これまでに存在しないものや世界初のことに挑戦しようとすれば、まず間違いなく「そんなことはできるわけがない」と、周囲の人間に一蹴される。しかし、そうしたなかで、どんな困難をも乗り越えて、ついに成功を導き出すことこそが、経営者にとっての真の喜びであると新地氏は語る。

その「喜び」を得るには、過去の成功に固執せず、環境や状況に合わせて「自己変革」ができる能力が必要だ。新地氏はその能力を「知恵」と呼び、無から有を創出する源としてなによりも重視し、自ら鍛え続けてきた。

「『知恵』は、答えのないものを探る力です。『知恵』さえあれば、なんとかなります」

と語る新地氏の言葉からは、65歳を超えてなお「大きなリスクを背負って挑戦する」という、尽きることのないベンチャー魂が伝わってくる。そうしたチャレンジ精神と活力こそが、いまの日本に最も必要なものではないだろうか。

「未来を語らなければ成長は止まる」

と言う新地氏がスピード感を持って進むその先には、新たな「価値」と「意味」を人々に与える「大きな物語」が復活する兆しが垣間見える。

本書は、卓越した閃きと経営能力で時代に先駆ける事業を次々と実現させてきた芝浦GHD会長兼CEOの新地哲己氏の、経営論やモノの見方、人間観を、赤裸々に綴ったものである。そこには、未来を切り開くための新たなヒントや活力となるものが多数含まれているに違いない。それらは、企業経営者や起業を志す人はもとより、答えのない混迷の時代になにかをつかもうとする人々にとっても、貴重な指南となるだろう。

なお、文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

 

2019年2月  鶴蒔靖夫

 


 

はじめに

 

第1章 真の経営者とは「知恵を出す者」である

 

絶えまのない変化を求める
知恵について
経営者とはなにか
芝浦グループの全体像
強い熱意を持つ
成功の条件は日ごろの行い
変化を恐れない

 

第2章 経営者は「金の活かし方」を知っている

 

その金を上手に使いきれるかどうかは腕次第
知恵が生んだ分譲方式の「みやま合同発電所」
銀行も悲鳴をあげるほどのスピードで
金は使わなければ暴走する
むだだと思うことには使わない
自分だけ儲けてはいけない
10億円までなら失敗しても大丈夫、思いきってやってみろ
金と女は追うな、追われるような人間になれ
太陽光発電をめぐる複雑な現状
売電からメンテナンス事業へ

 

第3章 経営者は「誰もやらないこと」をやる

 

「誰かがやったこと」をやるのは「挑戦」とは言わない
Ⅰ 日本初のメガスーパーカーの製造に挑戦
   大盛況だった「メガスーパーカーモーターショー」
   芝浦ブランドのスーパーカーは7億円で限定50台
   常設展示施設と専用サーキット場も提供
Ⅱ アグリビジネスへの挑戦
   キウイフルーツの生産を開始
   ゼスプリのブランドで国内市場に幅広く
Ⅲ 世界初・水蒸気金属反応方式による酸化マグネシウム製造
   1兆円産業も夢ではない
   夢を叶えるために大きな投資を
Ⅳ 世界初の美術品をプロデュース
   光と音楽と絵画を一体化した総合芸術「ART GRAGE」
   ここでしか買えない絵画だから、価値もいっそう高まる
   「この世に存在しないもの」への挑戦

 

第4章 経営者の仕事は「しくみ」をつくること

 

価値のあるホールディングス体制とは
「地球環境を守ろう」をグループ会社の中心理念に
入り口から出口まで、他に例のない自社一貫体制
「身内商売」に儲かるしくみが秘められている
芝浦グループは「連合体」、だから強い
日本初の全戸個別供給型太陽光発電付きマンションが飛躍のきっかけに
ホテル事業への挑戦にも成功
美容・健康事業を着実に展開
常に「つながり」を重視する
会議で業績の話はしない
金策の心配をせず100%仕事に専念できる
最初に役職を与え、実力のある者をどんどん伸ばす
成長のしくみは完成形に近づいている、若手を早く社長に

 

第5章 時代に先駆け、挑戦し続けた40年

 

新しいドラマが始まるとき
アイデアマンだった父親
父親の自殺未遂と貧しい日々
貧しさのなかでも母親は「人の道」を説き続けた
特待生から高収入のアルバイトへ、浮き沈みの激しい高校時代
給料がいちばん安い店に就職し、給料の100倍を稼ぐ
24歳で独立し驚異の売上を叩き出す
成功直後に襲った先物取引の地獄
人の言うことを素直に聞いてどん底から這い上がる
ここぞというときに「最も必要な人」が現れる
家を出て、孤独に耐える
芝浦特機のスタート、空調設備専門業者として独占状態に
世界初の「太陽光発電と不動産の融合」
業態変化をするたびに大きく成長
いつかこんな時代が来ると思っていた

 

第6章 常識を超え、未来を変える

 

1兆円企業をめざして東京に進出
10階建て本社ビルにはスーパーカーの展示場も
数兆円産業になる可能性もある大容量キャパシタの開発
バイオガス発電所を全国に建設
社員のプレゼンコンテストをきっかけに家賃債務保証業を開始
保険会社をハワイに設立
グループを牽引するカリスマ経営者として
女性を輝かせてこそ本当の男
新地も舌を巻く発想力
寝ているあいだに龍の使いで天啓がやってくる
仕掛けの年、社訓「計画・努力・進歩」そして「成功」
多くの人に活力と夢を与える企業に

 

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2019/02/14

『いま、なぜ専門家集団薬局なのか』 前書きと目次

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いま、なぜ専門家集団薬局なのか
~薬局の新しい価値をつくるフォーラルの挑戦~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-451-8
初版発行:2019年2月21日




はじめに

日本人の平均寿命は年々延び続け、最近では「人生100年時代」という言葉も聞かれるようになっている。実際、2017年の日本人の平均寿命は、男性は81.09歳、女性は87.26歳で、どちらも過去最高を更新している(厚生労働省「平成29年簡易生命表の概況」)。ちなみに平均寿命とは、その年に生まれた0歳児が平均して何歳まで生きるかを示す平均余命のことだ。健康意識の高まりや医療水準の向上により、この先も平均寿命が延び続ければ、「人生100年時代」の到来も、けっして絵空事ではない。遠からず、そういう時代がやってくるだろう。そのため政府も、人生100年時代を見据えた政策のグランドデザインを検討する「人生100年時代構想会議」を2017年9月に発足している。

人間にとって長寿は喜ばしいことではあるが、国の財政面にとってはよいとばかりは言えない。高齢化の進展にともなって、国民医療費はふくれあがる一方だからだ。厚生労働省によると、2017年度の概算医療費は42兆2000億円であり、前年度に比べて9000億円の増加となっている(厚生労働省「平成29年度 医療費の動向」)。概算医療費は、労災や全額自己負担の治療費は含まれず、医療機関などでの治療に要した費用全体の推計値である国民医療費の98%に相当するという。つまり、2017年度の国民医療費は43兆円前後となる見通しで、これもまた過去最高を更新することになる。

国はこれまで、国民医療費を削減するために、さまざまな制度改革を進めてきた。診察は医師が行い、調剤は薬局の薬剤師がするという、「医薬分業」もそのひとつだ。それまでは診察を受けた病院や診療所の窓口で薬をもらう院内処方が普通だったが、医薬分業により、医師の書いた処方箋をもとに、薬局の薬剤師が専門性を発揮して、患者が服用する薬について一元的な薬学的管理を行う院外処方にすることで、多剤・重複投薬を防止し、残薬も解消でき、その結果、患者に対する薬物療法の安全性と有効性が向上し、医療費の適正化にもつながるはずだった。

日本の医薬分業元年は、診療報酬改定により処方箋料がそれまでの6点から50点にまで引き上げられた1974年と言われている。それから40年余りの歳月が流れ、いまでは病院や診療所の門前はもとより、街のあちらこちらに「薬局」の看板が見られるようになっている。全国の薬局数は2017年度末時点で5万9138店(厚生労働省「平成29年度衛生行政報告例の概況」)と、コンビニエンスストアの5万5564店(一般社団法人 日本フランチャイズチェーン協会「JFAコンビニエンスストア統計調査月報 2018年10月度」)を上まわり、医薬分業率も72.8%にまでのぼっている(公益社団法人 日本薬剤師会「処方箋受取率の推計 全保険(社保+国保+後期高齢者) 平成29年度 調剤分」)

しかし患者にとっては、院内処方から院外処方に切り替わったことで、かえって二度手間になり、そのメリットが実感できないというのが、多くの国民の本音ではないだろうか。しかも、院内処方に比べて調剤報酬が割高となるため、必ずしも医療費削減に結びついていない。

調剤業務による薬局の収入は薬剤料と技術料(調剤報酬点数)からなるが、国が多額の税金を投入しているにもかかわらず、薬局は国が求める本来の機能を果たしてはいないのではないかという批判も少なくない。とりわけ大手薬局チェーンに対する風当たりは強くなってきている。自社の収益拡大に走るあまり、国が求める薬剤の適正使用や医療費の削減には貢献していないのではないかというわけだ。

薬剤師が、医師の処方箋どおりに正確かつ迅速に調剤し、適切な説明とともに患者に薬を手渡す。これだけで薬局としての職務を果たしているといった認識が、かつてはまかり通っていたのかもしれない。だが、それでは薬剤師が専門性を発揮することにはならない。

団塊の世代が75歳以上となる2025年には、国民医療費は47兆8000億円、2040年には66兆7000億円に達するとの試算結果もあり(内閣官房・内閣府・財務省・厚生労働省「2040年を見据えた社会保障の将来見通し(議論の素材)―概要―」)、医療費の抑制は待ったなしの状況になっている。そのため国は、国民医療費の増大を抑え、社会保障に関する体制を整えるべく、在宅医療を推進するとともに、2025年までに「地域包括ケアシステム」の構築をめざしている。

それら一連の施策のなかで大きな役割を果たすと期待され、重要性を増してきたのが薬局だ。厚生労働省は2015年に「患者のための薬局ビジョン」を策定し、「かかりつけ薬剤師・薬局」の機能に加え、地域住民の健康維持および増進に貢献する薬局を「健康サポート薬局」と位置づけて、将来における薬局のあるべき姿や機能を示している。

そうした国の施策を先取りするかのように、独自の手法で新しい薬局のあるべき姿を実践しているのが、本書で紹介する株式会社フォーラル(本社:東京都江東区)である。

現在は1都3県に薬局20店舗(2019年1月現在)を展開しているフォーラルの特徴のひとつが、薬剤師と管理栄養士という国家資格の有資格者で構成された「専門家集団薬局」である点だ。従業員202名のうち112名が薬剤師、76名が管理栄養士であり(2018年4月現在)、管理栄養士の在籍数ではわが国有数である。

通常、薬局のスタッフは薬剤師と医療事務で構成されるが、フォーラルでは、薬剤師とともにメディカルパートナーとして各店舗に配置された管理栄養士が医療事務をも担うようにしている。

「薬剤師のほかに、食事や栄養の専門家である管理栄養士が在籍することで、調剤するだけでなく、地域のみなさまの健康をサポートするための拠点としても薬局が機能できます。各店舗は、薬剤師と管理栄養士が連携して無料栄養相談や各種セミナーを開催するなど、健康に関する情報を積極的に提供することで地域社会に貢献し、薬局の新しい価値をつくっていきたいという想いで活動しています」

と、フォーラル代表取締役社長の松村達氏は語る。

医薬分業が進んだいまでは、薬局とは処方箋を持った患者だけが利用するところと一般的に思われているのではないだろうか。しかし、フォーラルが実践するように、薬局に管理栄養士が在籍し、食事や栄養、運動などの情報提供を通じて予防医療の拠点として機能するようになれば、処方箋を持たない地域住民も訪れるようになり、地域の健康維持や増進に貢献できるばかりか、医療費の削減にもつながるはずだ。

また、フォーラルでは、「地域包括ケアシステム」の一環として、全店舗で在宅医療に取り組んでおり、薬剤師と管理栄養士が地域の医療・介護チームと連携して、居宅や高齢者施設などを訪問する。輸液などの無菌調剤が可能なクリーンベンチも、在宅医療が中心の3店舗を含めた4店舗で完備している。

薬局運営にあたりフォーラルが全店舗共通のコンセプトとして掲げているのは、「地域の人々が応援したくなる人と薬局」だ。ただし、なにをすることで地域の人に応援したいと思ってもらえる薬局になるかについては社員の自主性や独自性を尊重し、店舗ごとにスタッフが意見を出しあい、自分たちで考えるようにしている。

地域の人々に「あなたがいるから、この薬局に来た」と言ってもらえるようになるためには、「専門性」だけでなく「人間性」が高いことも大切な要素になってくる。やさしさや思いやり、つまり「仁」の心が必要であり、社員の採用にあたっても、その点を重視していると松村氏は言う。

その一方で、自信を持って積極的に地域のために貢献できる人材を育成するために、教育にも力を注ぐ。社員個々の専門性を高め、付加価値をつけるために、自社講師陣によるシステム化された教育研修制度を構築している。

「当社では、仕事の目的は『他者貢献』であり、売上や利益は人々に喜んでいただいた結果であるという考え方を徹底し、社員全員がこの共通認識のもとに行動しています」

と、松村氏は語る。専門家集団による地域貢献活動や充実した研修制度もさることながら、こうした共通の価値観こそがフォーラルの最大の特徴であり、強みと言っていいだろう。

「当社は、社員一人ひとりが『地域のみなさんのために、なにができるか』『どうすれば喜んでいただけるか』を考えながら、さまざまな活動をしています。そうした社員の熱き想いや活動で成り立っている会社なのです」

と言う松村氏の言葉を受けて、本書を執筆するにあたっては十数名の幹部社員にもインタビューを行い、「他者貢献」へのそれぞれの想いを語ってもらった。

本書は、薬局業界の現状と課題を浮き彫りにしつつ、地域社会に健康情報を積極的に提供する「専門家集団薬局」という新しいスタイルの薬局として注目されるフォーラルの活動を現場の声を交えながら紹介するとともに、同社の経営理念と医療哲学に迫るものである。現在、医療や介護に携わっている人はもとより、これから薬剤師や管理栄養士として薬局業界をめざそうとする人にとっても、「他者貢献」を実践するフォーラルの姿勢から学びとれることは多いはずだ。

超高齢社会に突入した日本では、地域医療のあり方と、そのなかで薬局が果たすべき役割が、あらためて問われようとしている。健康長寿社会の実現に向けて、薬局本来の役割を見つめなおし、地域医療のあり方を考えるうえで、本書がなんらかの指針となれば幸いである。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。


2019年1月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 超高齢社会における薬局と薬剤師の役割

高齢化の進展でふくらみ続ける国民医療費
薬剤師が医師に薬を奪われていた時代
医薬分業の促進により「薬漬け医療」を回避
国の庇護のもと増大する薬局への厳しい視線
医薬分業の本来の目的に立ち返る
大手門前薬局チェーンに厳しい調剤報酬の改定
「地域包括ケアシステム」で期待される薬局の役割
薬局業務は「対物」から「対人」へ
「箱出し調剤」で調剤業務の簡素化を


第2章 新時代の薬局モデル「専門家集団薬局」

有資格者で構成された専門家集団薬局
「他者貢献」が全社員の共通認識に
地域の人々が応援したくなる人と薬局
フォーラル流「かかりつけ薬剤師・薬局」の職能を発揮
「地域包括ケアシステム」のなかで全店舗が在宅医療に対応
地域のなかで多職種連携によるチーム医療を実践
薬の専門家として「看取り」まで責任を持つ
現場最優先で独自色を打ち出した店舗運営


第3章 地域の人々の健康をサポートする専門家集団

全店舗で管理栄養士による無料栄養相談を実施
薬剤師と管理栄養士の比率は6対4
薬剤師と管理栄養士の強固な連携体制
薬局以外でも予防に重点をおいた指導を実施
約80種のコンテンツが用意された「地域アウトリーチセミナー」
喜びや感謝の言葉が報酬
行政と連携した健康イベントの開催も
学会発表を通して薬局の活動成果を外部に発信


第4章 専門家として、人として成長するための教育研修

社員一人ひとりの「なりたい自分」を応援
「専門性」と「人間性」の両面を高める教育体制
基礎研修からマネジャー育成までのキャリアプラン
専門職能に磨きをかける多彩な勉強会
それぞれが強みをつくり、チームで地域に貢献
社内学術大会「フォーラルフォーラム」
欧米の薬局事情を肌で感じとる海外研修
「指さし英会話」を取り入れた外国人対応
社会貢献の一環として外部にも研修ノウハウを提供
経営者として社員に望むこと


第5章 フォーラルの経営理念とビジネス哲学

薬局の3代目として生まれて
3人の恩師と3人の顧問
創業50周年を機に社名変更し、新たなスタートを切る
「善悪」は「損得」に優先する
社員の熱い「想い」が強みになる
オンリーワン、ナンバーワンの存在に
自分のやりたいことがやれる企業風土
役職についても基本的に「手挙げ制」
女性社員が80%以上を占める職場環境
「FORALL WAY《フォーラルらしさ》」とはなにか
全員が「さん」づけで呼ぶフラットな関係


第6章 フォーラルが描く薬局の未来

「専門家集団薬局モデル」のさらなる普及に向けて
効率化への取り組み
いまこそ薬局が変わるチャンス
人と人とのふれあいで成り立つ薬局の価値
生き残る薬局、淘汰される薬局
駅前立地による出店を進める一方でスリム化も
「連携」をテーマにさらなる進化をめざして

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2019/01/24

『「再エネ農業」で所得倍増!』 前書きと目次

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「再エネ農業」で所得倍増!
~電気と野菜を同時につくるソーラーファーム(R)


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-450-1
初版発行:2019年1月23日




はじめに


 はじめに

農業のことを語ろうとすると、最近では明るさよりも、困難な現状のほうがどうしても浮かびあがってくる。農業従事者の高齢化や後継者不足が深刻化し、衰退傾向は隠しようもない。食料自給率も38%と低いままである(2017年度、カロリーベース概算値。農林水産省「平成29年度 食料自給率・食料自給力指標について」)

そんななかでも、数年前から若者のあいだに、新たな動きが芽生えつつあることを感じる。先日も、若者の意識の変化を感じさせる内容の新聞記事を見た。果樹農家を営む祖父が高齢のため廃業を決意したときに、大学を卒業した孫が後継者として名乗りをあげたというエピソードである。

その農家は、高齢のため畑仕事が厳しくなってきていた。しかし息子は公務員をしており、後を継ぐ状況にはまったくない。そのため「自分の代で農業は終わり」と決意し、畑の梨の木を伐採しようとチェーンソーを持ち出した。そのときに、就職活動中だった孫が「自分が継ぐ」と申し出たという。

これは7年前の出来事で、いまは90歳を超えた祖父が、30代になった孫の監督役として、元気に孫と一緒に栽培に精を出しており、そんなふたりを公務員の息子(孫の父親)も側面から応援しているそうだ。

小さな記事ではあったが、「農業を守る」といった使命感などではなく、「モノづくりが好きだから」という普通の気持ちで農業に向きあう若者が出てきたことに、私はひさしぶりに爽やかなものを感じた。

未来を開くのは、やはり若者たちである。政府は数年前から矢継ぎ早にこれまでのタブーを破るような農業政策を打ち出しているが、それらも、農業を魅力のあるものにすることで若者の参入を促すことを目的としている。

自立した農業、消費者と直接つながる農業、社会の変革に貢献する農業―、そうした環境が整えられたなら、若者たちも農業に目を向けていくのではないか。そんな「新しい農業を創造するためのプロジェクト」が、官民をあげてさまざまな手法で行われ始めている。

そのなかでも群を抜いた実績を残しているのが、群馬県前橋市に拠点をおいて活動しているファームドゥ・グループである。同グループは、農産物の流通を手がけるファームドゥ株式会社、太陽光発電と農業を組み合わせた新しいビジネスモデルを提案するファームランド株式会社、農業に従事する若手人材の育成を目的とする農地所有適格法人 有限会社ファームクラブで形成されている。

グループ代表の岩井雅之氏は、農家の三男に生まれ、生産者の生の声をくみとりながら徹底した農家視点で独自のしくみを創出した。活動の根底にあるのは、「農家の所得を上げること」「農業を儲かる産業に転換させること」という果敢なベンチャー精神である。

「若者にとって魅力がある農業とは、儲かる農業であるということ。ビジネスとして成り立つこと」

と明快な方向性を打ち出し、「農業には夢があり、おもしろい」とアピールする様子には、いささかの迷いもない。その夢を実現させるために独自のしくみを構築し、農家の収入向上のために力を注ぎ続けてきた。

しくみのひとつは、生産者と消費者を直接結びつける、独自の流通システムである。ファームドゥでは、地元の群馬県を中心に、埼玉県、千葉県などで農産物と特産加工品の直売所「食の駅」を12店舗運営し、東京都内や横浜市をはじめとする都市部では小型の農産物直売所「地産マルシェ」を19店舗展開している(2018年11月現在)。産地で収穫された農産物は、ファームドゥが構築した物流システムにより、収穫後24時間以内にこれらの店舗の店頭に並ぶ。

これらの店舗では、販売される農産物の価格は生産者自身がつけており、どの店舗にどれくらいの農産物を出荷するかも生産者自身が決めている。また、規格外となった農産物も売ることができ、余った野菜は加工して販売することも可能だ。この直売方式により、農家の所得は従来の2倍にもできる。

もうひとつのしくみは、壮大な実験とも言える、太陽光発電事業と農業を合体させた「ソーラーファーム(R)」である。農地に太陽光パネルを設置し、その太陽光パネルの下で農産物を栽培することで、農家は農産物の販売収益に加えて売電による収益も得られ、ここでも所得は2倍となる。

つまり、農業の6次産業化と太陽光発電により、農家や地域の収入を4倍にすることができるのだ。

詳しくは本文に譲るが、この「半農半電」のシステムで特許を取得した岩井氏は、「ソーラーファーム(R)」のビジネスには「エネルギー」「農」「環境」という3つの重要なキーワードが含まれていることの意義を何度も語った。二酸化炭素の削減にも効果があり、地球環境とも密接に関連する「ソーラーファーム(R)」が、農業における画期的なビジネスモデルとして世界に普及することも、けっして遠い夢ではないだろう。この「ソーラーファーム(R)」は現在、国内で42カ所(2018年11月現在)が稼働しているほか、国外にも進出し、モンゴルでも稼働中だ。

1994年の創業からわずか25年たらずでここまでの発展を成し遂げた岩井氏の足跡は、当然、波乱に満ちている。誰もやらないことをやることこそが人生の醍醐味であるとして、わざわざ険しい道を選んで進んできた。「失敗を恐れるな、そこから大事なことを学べばいい」との心意気で、何度も挫折を味わいながらも、そのたびに前より大きくなって再生する岩井氏に、私は事業者としての非凡な才能と実力を感じた。

しかし、私が岩井氏に最も信頼感を覚えたのは、狭い農地で丹精込めて農産物を栽培し続け、農協の規格からもはずれてしまうような山間の中小零細農家に向ける、配慮に満ちた温かな眼差しにである。岩井氏が生み出した「革命的」とすら呼ばれるさまざまなしくみも、そうした中小零細農家を助けたいという思いが、そもそもの発端になっている。農業を営む人への敬意と共感が時代を動かすビジネスモデルをつくりあげ、それが多くの人を巻き込んで、ファームドゥ・グループは着実に成長を続けているのだ。

精緻に組み立てられたしくみの中身や岩井氏のパーソナリティに関しては本文に詳述したので、ぜひ読んでいただきたい。そこからは、官にはできないことに挑む民間企業のあり方など、さまざまなヒントが得られるはずだ。また、農業に関わる人はもちろん、農業をめざす若者、そして多くの一般読者にとっても、本書は貴重な指南の書となるだろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。


2018年12月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 日本の農業をめぐる課題と対策

農地面積、農従者人口、農家戸数、やせ細る農業
工業化が農業沈滞を招き、高学歴化が後継者をなくす
耕作放棄地がもたらすクライシス
農業を成長産業へと先導するビジネスモデルを創出
6次産業化はブームに終わるのか
次世代技術を駆使する「スマート農業」
企業の参入が農業のあり方を変えた
「攻めの農業」で180度の転換をした政府
兼業で賄う儲からない農業、農協への斬り込みが始まった
次々と国が打ち出す強化策
徹底した現場主義で農業生産者の意識を変えていく


第2章 日本の農業を変えるソーラーファーム事業

太陽光発電と農業を組み合わせた「ソーラーファーム」とは
「夢の農業王国・中里農場」に広がる「ソーラーファーム」
FIT制度から広がった太陽光発電事業
原子力発電所の事故をきっかけに太陽光発電事業に
一時転用許可によってやっと開けた営農型太陽光発電
「ソーラーファーム」でどれだけ収益をあげることができるか
「半農半電」の利益を農家だけでなく地域に広く還流
優良事例として農林水産省も紹介する「ソーラーファーム」
農業の新しいかたちを提示する「ハウス養液型ソーラーファーム」
多様なつながりを育む協同体「中里農場」
一時転用許可延長の背景にあったファームドゥの役割
あらゆる農家に適応する「ソーラーファーム」のしくみ


第3章 海外へ夢を広げるファームドゥ・グループ

モンゴルの大地に広がる「ソーラーファーム」
新鮮な野菜を望んでいたウランバートルの人々
モンゴル農業の厳しさと二酸化炭素ビジネスの存在を知る
二酸化炭素削減が国際的なビジネスを生む
モンゴルでフル活動している「ソーラーファーム」
「北極星勲章」を授章


第4章 生産者と消費者をダイレクトに結ぶファームドゥの流通革命

新鮮な朝どれの野菜が満載
店舗スタッフは生産者と消費者の架け橋
価格を自分で決めるシステムが自立の意識を促す
約4000人の登録生産者は大半が中小零細農家
画期的で緻密な物流システムを構築
農協に依存しない体質に
農協は農業のために投資すべき
よいものをつくれば報われるファームドゥの産直販売システム


第5章 常に農家とともに歩んだ岩井雅之の人生哲学

農に根ざしたビジネスモデルを次々と開発
「遠いところ」に憧れた農家の三男坊
海底油田掘削の映像を見て海洋学部へ
農業資材専門店との出合いが人生を決めた
無収入の身になり行商へ
開店したとたんに問屋とメーカーの抵抗にあう
農家のデパートに千客万来
やむにやまれぬ事情で始めたファームクラブ
頼まれるままに始まった農産物の直売
農業資材専門店の危機
大企業の農業参入は失敗の連続だった
「食の駅」オープンで売上前年比220%を達成
第1号店から完成形だった「食の駅」
6次産業の強化でトータルな農業支援ビジネスを
電力事業に参入するも、いきなり挫折を味わう


第6章 日本から世界へ発信する「新しい農業のカタチ」

夢に向かって新しいこと
オランダで生産性の高さと国家的なしくみの巧みさを学ぶ
モンゴルに続き、中国とベトナムへの進出計画
期待の新事業、養魚事業
儲かる農業は新たな広がりを見せていく
「新世代太陽光発電」を開発中
パートナーとして夢と役割をシェアし共存共栄をめざす
若者に夢を
夢に挑戦、多彩なアイデアを生み出す活力
100年先、200年先の農業のために
人生哲学を込めた語録


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2018/12/04

『洋館家グループの挑戦』 前書きと目次

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洋館家グループの挑戦
~住宅業界の常識を変える三次元ネットワーク~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-449-5
初版発行:2018年12月7日




はじめに

よく「マイホームを買って、一国一城の主になってこそ一人前」などと言われるが、本当にそうだろうか。「一生でいちばん高い買い物」であるマイホームを購入することは、喜ばしいことであると同時に、大きな不安を抱える状況に自分や家族を追い込むことにもつながる。長期にわたるローンの返済に追われるだけでなく、地震や火災などによる被害や資産価値の下落の可能性など、多くのリスクを背負うことになるからだ。

生活の基盤である「衣食住」のなかでも、生活費におけるウエイトが最も大きいのは「住」だろう。住宅費の平均的な割合としては、ひとり暮らしでアパートを借りている若者なら給与の約3分の1程度を家賃に、ローンを組んでマイホームを購入した人なら収入の2割ほどを返済にあてる、といったところだろうか。

「衣」と「食」は、その日の気分でいかようにもできるが、「住」は、そうはいかない。買うにせよ、借りるにせよ、住まいを変えるには、多額の費用と手間暇を要する。だからこそ、住まい選びに関しては慎重にならざるをえない。

いま、日本の住宅市場は、転換期にさしかかろうとしている。戦後70年にわたり増加する一方だった住宅戸数が、ここにきて減少に転じているのだ。

国土交通省の発表によると、2017年度の新設住宅着工戸数は前年度比2.8%減の94万6396戸となっている(国土交通省「建築着工統計調査報告 平成29年度計」)。また、野村総合研究所では、2030年度には新設住宅着工戸数が、持ち家20万戸、分譲住宅14万戸、貸家26万戸の、合計60万戸にまで減少すると予測している(野村総合研究所ニュースリリース「2030年度の新設住宅着工戸数は60万戸、大工の人数は21万人に減少」2018年6月13日)

今後は日本の総人口や総世帯数の減少が進むと見込まれている以上、新設住宅着工戸数が減っていくのも当然だが、問題は、それだけにとどまらない。空き家の急激な増加が、日本各地で深刻な問題となっているのだ。2013年の時点では、総住宅数6062万9000戸のうちの13.5%にあたる819万6000戸が空き家だった(総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査(確報集計)結果の概要」)。その数は今後も増加の一途をたどり、2033年には総住宅数の27.3%にあたる約1955万戸にまでふくらむと、野村総合研究所では予測している(野村総合研究所「2018年度版 2030年の住宅市場と課題」)

こうした状況を踏まえて「住宅産業は斜陽化している」と言い切るのは、本書で紹介する株式会社洋館家本店(本社:栃木県鹿沼市)を中心とする洋館家グループの、グループ統括最高責任者兼代表取締役である福田功氏だ。

「終戦後、政府は復興を図るための経済政策の柱として、産業の工業化を推進しました。そのため、多くの労働者が大都市に集まり、その結果、住宅不足が生じました。そこで、民間業者はもとより、地方自治体や公共機関までもが、競うようにして住宅を提供したのです。それは、まさに住宅市場における『量の時代』でした。この傾向がバブル経済の崩壊後も続いたため、現在の住宅供給過多を招くことになったのです」

と、福田氏は日本の住宅市場の現状を分析する。

しかし、時代は変わり始めている。日本の総人口の減少を背景に、住宅の需給バランスに変化が現れるにつれ、住宅に対する国民の意識も大きく変容し、「理想は持ち家の取得」としつつも、住宅ローンの負担や、就労や勤務の状況、家族の暮らしなどを考慮し、賃貸住宅を志向する層が増え始めているのだ。

また、経済のグローバル化の進展により、勤労者の行動範囲は広がっている。東京で勤めていた人が大阪や北海道に転勤するなどというのは珍しくないし、海外に転勤するケースも増えてきている。外務省の統計によれば、2017年10月1日時点での長期滞在者数(海外に3カ月以上滞在しているが、その後は日本に戻る予定の日本人の数)は86万7820人となっており、これは34万929人だった1989年の海外長期滞在者数の約2.5倍にあたる(外務省「海外在留邦人数調査統計 平成30年要約版」)

日本の住宅の価格は、世界の水準に比べて高い。そのうえ、たとえば転勤が決まったので、家を売って家族全員で新しい赴任先に引っ越そうと思っても、売却価格がローンの残債金額に届かず、ローンを精算することができないというケースも少なくない。それならばと、転勤が終わるまでのあいだ、持ち家を賃貸に出そうと思っても、すぐに入居者が見つかるとは限らないし、運よく借り手が見つかったとしても、住宅の維持費や税金がかかるうえ、賃貸による収入は月々のローンの支払いで消えてしまうというのが実情だ。

「持ち家に住んでいる人が地方や海外に赴任することになった場合、たいていの人は家族を残して単身赴任せざるをえないのが現状でしょう。しかし、住んでいるのが賃貸住宅なら、そこを引き払って家族一緒に赴任先へと引っ越すことも気軽にできるはずです」

と、賃貸住宅で暮らすメリットを説く福田氏は、「借りるマイホーム」とも言える高品質で低価格の戸建賃貸住宅を、自身が率いる洋館家グループで提案する。

洋館家グループでは、他社が建てる品質が同等の住宅と比べて、イニシャルコスト30%減を実現している。それを可能にしたのは、福田氏が独自に生み出した「三次元ネットワーク」というシステムである。このネットワークは、住宅の建築と販売に関わる4つの企業群によって構成される。中核となる「洋館家本店」が商品開発や施工技術の指導をし、関連会社の「株式会社未来の住まい館」が資材を一括購入する。そして、その資材の供給を受けたグループ会員の「施工店」が施工し、それを同じくグループ会員である「販売専門店」、すなわち不動産業者が販売するというしくみである。

グループの中核企業である洋館家本店を福田氏が設立したのは2005年のことだ。それ以前に、30年以上にわたり不動産業を営んでいた福田氏は、2つの問題を解決しなければならないという強い想いを常に抱き続けていたという。その問題とは、ひとつは「日本の住宅の価格は高すぎる」ということ、そしてもうひとつは、日本の木造住宅は償却期間が25年と、欧米諸国の住宅に比べて短いことから、「住宅が資産としての価値を持たない」ということだ。この2つの問題を解決する手段として福田氏が考え出したのが、「三次元ネットワーク」というビジネスモデルなのである。

現在、洋館家グループの「三次元ネットワーク」には、全国で1666社が加盟している(2018年8月時点)。高品質かつ低価格の戸建賃貸住宅「セント・マリアージュ」、個人向けデザイナーズ規格住宅「シェリー・メイゾン」のほか、高齢者向け平屋住宅「和(なごみ)」を手がけ、これまでに合計で2700棟を建築してきた。

「できるだけ早く会員企業を2000社に増やし、2020年までに年間1000棟、2030年までに年間4000棟体制にしたいと考えています」

と、福田氏は抱負を語る。

現在、洋館家グループが特に力を注いでいるのが「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様の戸建賃貸住宅」である。ZEHとは、創エネルギーと消費エネルギーの差をゼロあるいはそれ以下にするシステムを有する住宅のことだ。このZEHについては、経済産業省や国土交通省、環境省も連携し、国をあげて推進に取り組んでいる。

「資源の乏しい日本の将来における住宅は、これ以外に考えられません」

と、福田氏も言う。

本書は、「世界一高い」と言われる日本の住宅産業の改革を図り、住宅に対する消費者の意識を大きく変えるためのさまざまな試みを行っている洋館家グループの事業活動を紹介するとともに、「三次元ネットワーク」という独自のビジネスモデルを生み出したグループ統括最高責任者兼代表取締役・福田功氏の今日までの歩みをたどりつつ、その経営理念と住宅哲学に迫るものである。これは、住宅産業に携わっている人のみならず、快適で自由な暮らしを望む多くの一般読者にとっても、貴重な指針の書になるだろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。


2018年11月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 「質の時代」を迎えて変化する住まい選び

「量」が求められた戦後の住宅政策
いまや全国で約820万戸、増加し続ける空き家問題
大都市中心に供給過剰が続く住宅市場
住宅市場は「量の時代」から「質の時代」へ
「持ち家か、賃貸か」は永遠のテーマ
若年層を中心に増える積極的な賃貸志向
住宅ローンは過去のモデル
洋館家グループが提唱する「借りるマイホーム」という新概念


第2章 住まいづくりの常識を変える洋館家グループ

高品質かつ低価格の住宅づくりを実現した洋館家グループ
住まいのフレキシビリティが求められる
高すぎる日本の住宅市場の改革に挑む
住宅業界初の全国統一価格を実現
資材の一括購入で30%のコスト削減に成功
戸建賃貸から実需向け規格住宅や高齢者住宅まで
オーナーと入居者の双方に訴求する戸建賃貸住宅
それぞれの得意分野を活かす「三次元ネットワーク」


第3章 全国へ広がる洋館家グループの「三次元ネットワーク」

「三次元ネットワーク」で消費者価格と地域貢献を実現
全国規模のネットワークはいかにして生まれたか
「三次元ネットワーク」とフランチャイズの違い
受注の安定性で人件費を削減
仕事の安定供給が人件費を抑えるわけ
会員施工店の実績を伸ばすための1年更新制
大手は参入できない新しい領域を開拓
関わるすべての人にメリットをもたらすしくみ
「三次元ネットワーク」に協力する大手メーカーたち


第4章 時代の変化とオーナーの要望に応える多様な商品群

次世代仕様に進化する洋館家本店の各商品
新・戸建賃貸住宅「St.Mariage ~セント・マリアージュ~」
デザイナーズ規格住宅「CHERI LA MAISON ~シェリー・メイゾン~」
高齢者向け平屋住宅「和(なごみ)」
住宅の価値を向上させる「4つの新仕様」
耐震、温熱、劣化、維持管理等で最高等級の性能評価を取得
国際水準の住宅資産価値を実現
住宅の標準機能となる「ZEH仕様」
女性や高齢者も安心して住める戸建住宅
オーナーと入居者の喜びの声


第5章 創業社長・福田功の経営理念と住宅哲学

父から受け継いだ不動産会社
再許可を受けた建設業で粉骨砕身
30億円の負債を自力で完済
病を患っていた入居者の存在が福田を動かした
大赤字だった戸建賃貸住宅第1号
顕在するものにとらわれず、いかに潜在するものを引き出すか
めざすのは「相反利益」より「共存利益」を生む社会
格差社会の住宅事情に一石を投じる
ルールのないビジネスからの脱却


第6章 洋館家グループが描く未来展望

究極の姿は「住宅の通販」
通販が可能にする営業コストの大幅削減
モデルハウスの維持管理コストを削減するアイデア
戸建賃貸住宅を提供するという社会貢献
投資すべきエリアを見極め、「共存利益」をめざす
賃貸経営を成功に導くオーナーへのアドバイス
地域に貢献しながら共存利益を追求
グループ会員にいかに理念を伝えていくかが課題
めざすのは、すべての勤労者が一戸建てに住める社会


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2018/11/28

『グリーン・パワー』 前書きと目次

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グリーン・パワー
~芝生の力で日本に活力を!~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-448-8
初版発行:2018年12月3日




はじめに

2018年6月14日に開幕したFIFAワールドカップサッカー・ロシア大会で、日本代表は2大会ぶりに決勝トーナメント(ベスト16)に進出した。決勝トーナメントでは1回戦でベルギーに惜しくも敗れはしたものの、FIFAランキングで格上のベルギーを相手に全力でプレーする選手たちに日本中が熱い声援を送ったことは記憶に新しい。

2018年のサッカーに続き、2019年にはアジア圏で初のラグビーのワールドカップが、ラグビー文化圏外の会場である日本で開催される。そして2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催と、スポーツのビッグイベントが続くこともあり、日本ではいま、スポーツ振興の気運が高まっている。こうした世界規模の大会の開催に向け、各スポーツ施設の整備も急ピッチで進められている。

サッカー、ラグビー、それに2020年の東京オリンピックで追加種目となった野球などのグラウンドに欠かせないものといえば、それは芝生だ。よく手入れをされた芝生が青々と茂っているからこそ、選手は転倒時のけがなどを恐れずに激しいプレーができ、それが観客の興奮をいっそう高める。

スポーツ選手ではない一般の人にとって、芝生の上でする、より身近なスポーツといえば、ゴルフかもしれない。かくいう私もそのひとりだ。ゴルフ歴は50年以上に及び、海外のゴルフ場でも何回もプレーをしてきた。

そのうえで言うのだが、日本のゴルフ場ほど芝生が美しく整備されたところはないというのが私の実感だ。芝そのものの品質はもとより、設計、施工、メンテナンスなどにも、日本人ならではの美意識と優れた技術が隅々にまで行き届いていると感じる。

昨今はスポーツシーンでの需要が高まっている芝生だが、元来は豊かさの象徴だという。

芝は、もともとは家畜のための牧草が起源であり、家に芝生があるということは、自分はそれだけ多くの家畜を飼っている、つまり裕福であるということを表した。中世ヨーロッパでは、家畜を飼えるのは貴族や上流階級などの裕福な人たちであり、そこから芝生は「豊かさ」の象徴となっていった。

また、それだけの広さの土地を持っていることも誇示できる。そのため、中世ヨーロッパの貴族や資産家たちは、邸宅の庭に緑鮮やかな芝生を敷き詰め、優雅な暮らしを楽しんだという。

その後、芝生文化は移民とともにヨーロッパからアメリカ大陸へと渡り、庶民の憧れである「芝生付きの家」を持つことが一種のステイタスシンボルにもなった。

日本では、明治維新以降、急速に西洋文明が流入するなかで、庭園や公園に芝生が導入されるようになったが、それが社会に定着するまでにはかなりの時間を要した。日本で芝生が本格的に普及するのは、高度経済成長期以降のことだった。

1970年代になると、全国各地にゴルフ場が続々と開設され、公園や緑地、校庭、各種スポーツグラウンドへの芝生の導入が進んだ。さらに、河川や道路などの法面の保護にも利用されるようになり、芝生の需要が増大し、これにともない、日本国内での芝生の生産も拡大した。

日本における芝生の最大の生産地は茨城県で、その次が鳥取県である。鳥取県における芝の作付面積は日本全体の約15%に及び、出荷額も約21%を占める(農林水産省「平成28年花木等生産状況調査」)。これは、中国山地の最高峰であり、鳥取県のシンボルでもある大山の裾野に広がる火山灰土壌が、芝の栽培に適しているからだ。

その鳥取県の東伯町(現・琴浦町)で1963年に設立された鳥取県中部芝生生産組合を前身とし、いまや芝生ビジネス日本一の企業として異彩を放っているのが、本書で紹介する株式会社チュウブ(本社:東京都中央区、代表取締役会長:大田英二氏、代表取締役社長:小柴雅央氏)である。

芝生の生産は、ほとんどが個人農家で行われる第1次産業だ。しかしチュウブは、芝生の生産から設計、施工、販売、メンテナンス、さらには施設運営まで、芝生に関連する多様なビジネスを一貫体制で展開している。こうした展開をしている企業は、他に類をみない。

「育む」「創る」「輝かす」「営む」をキーワードに、芝生に関するすべてをワンストップで提供する次世代芝生一貫システムを、チュウブでは「ダンケターフ」と呼んでいる。その名の由来を、会長の大田氏は次のように語る。

「当社の社是である『感謝』の意を表すドイツ語の『danke』から命名しました。その『danke』に、英語で芝生を表す『turf』の頭の『tu』をつけると、『danketu(団結)』になるんですね。つまり『ダンケターフ』には、お客様への感謝という意味と、各事業部門の従業員が団結して芝生に関するあらゆるニーズに応えるという意味が込められています」

芝は、日本芝と西洋芝の2種類に大別され、現在、日本における作付面積の約93%は日本芝が占める。チュウブも、生産組合として創業した当初は「野芝」や「高麗芝」「姫高麗芝」などの日本芝を中心に少品種大量生産を行っていたが、株式会社に組織変更し、事業領域を拡大するとともに、顧客の多様な要望に応じるべく、西洋芝も含めた多品種少量生産へと切り替えていった。

「芝生の出荷先も、当初はゴルフ場の張芝工事が8割くらいを占めていましたが、法面保護や公園などの公共事業でも芝生が使われることが多くなり、さらに最近ではスポーツグラウンドや校庭緑化などもあって、芝生の用途はどんどん広がっています。それにつれて、お客様の芝生に対する要望も多様化してきています。

私がチュウブに入社した40年ほど前は、芝生の品種や規格も10種類あるかないかというところでしたが、お客様の要望に可能なかぎり応えようとしてきた結果、現在では、栽培する芝は約30種にまで増え、規格も要望に応じて変えていったので、気がついたら商品としては約250品目と、とんでもない数字になっていました(笑)。ここまで多くの商品を扱えるのは当社だけです」

50年以上にわたって芝生一筋に歩んできただけに、大田氏の言葉には確たる自信がうかがえる。

事業内容も、芝生の生産、販売、施工、メンテナンスにとどまらず、ゴルフ場や公園施設の管理、運営、建設・土木関連事業、さらにはレストランの経営、生花や黒らっきょうの生産と販売など、多岐にわたる。事業拠点もいまでは全国46カ所に及び、年間売上高77億円(連結)、従業員数650名(2017年6月時点)を数える企業にまで成長した。

また、チュウブでは独自の研究機関としてチュウブグリーン研究所を設立し、芝の品種改良、各種資材および工法の研究開発、世界の芝の調査など、新しい技術や品種の導入にも積極的に取り組んでいる。

新品種の導入として特筆すべきは、アメリカのジョージア大学で開発された、世界最高品質との呼び声も高い新品種「ティフグランド」と「ティフスポーツ」の、日本での独占生産権および中国を除く東アジアでの独占販売権を手に入れたことだ。これらは、これまでも各種の競技場でスポーツターフ(運動用地用の芝生)として使われていた「ティフトン」という品種の改良型で、大田氏いわく「あらゆる面で優位性を持つ、究極の芝」とのことだ。これらの芝の特徴については本編で詳述するが、2019年のラグビーワールドカップや、2020年の東京オリンピック・パラリンピックが追い風となって、需要が高まることは間違いなさそうだ。すでにラグビーワールドカップの試合会場のひとつである埼玉県の「熊谷ラグビー場」に、日本で初めて「ティフグランド」が採用されたほか、キャンプ地も含め、いくつもの競技場で新品種による張り替え工事が実施、または予定されているという。

芝生はニッチな市場とはいえ、生産だけでなく施工や管理などの関連ビジネスまで含めると、その市場規模は1000億円とも目されている。近年は特にグラウンドの芝生化が進み、スポーツターフの伸びが著しい。

しかしながら、芝生が日本人の生活に浸透しているとは言い難く、欧米では広く認識されている芝生文化も、日本ではまだ馴染みが薄い。

芝生は、その機能性もさることながら、鮮やかなグリーンは見た目に美しく、心に豊かさや安らぎを与えてくれるものでもあることから、芝生ビジネスの国内トップ企業であるチュウブとしては、さまざまな事業活動を通じて、芝生をひとつの文化として日本人の生活に定着させることに力を尽くしていきたいという。

本書は、グラウンド緑化や都市緑化への関心が高まるなか、芝生関連ビジネスで突出した規模を誇り、地域貢献にも力を注ぐ、チュウブの事業活動を紹介するとともに、同社会長・大田英二氏をはじめとする経営陣の理念やビジネス哲学、そして芝生への熱い思いに迫るものである。

施設や敷地への芝生導入に取り組む各種施設の経営者や運営担当者のみならず、街の緑化や自宅の庭の芝生化に関心を寄せる方々にとって、本書がなんらかの指針となれば幸いである。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。


2018年10月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 増大する天然芝の需要と芝生文化の広がり

中世ヨーロッパに端を発する芝生文化
日本では高度経済成長期以降に本格的に普及
ゴルフ場に代わり、スポーツターフの需要が増大
用途に応じて芝の種類を使い分ける
芝生の生育に欠かせない太陽光と排水性
注目が高まる天然芝ならではの効用
鳥取県では行政が芝の生産をバックアップ
「鳥取方式」により校庭の芝生化を促進


第2章 日本一の芝生会社「チュウブ」の実力

鳥取県で産声をあげた芝生ビジネスのパイオニア
社是に掲げる「感謝」と社会貢献への意識
芝生に関するあらゆるニーズにワンストップで対応
少品種大量生産から多品種少量生産へ
芝生産農家とともに築きあげてきた生産体制
出荷作業を代行することで生産者の負担を軽減
ゴルフ場に関連するすべてを事業化
メンテナンスの要となるグリーンキーパー
ゴルフ場運営事業に参入
周辺のゴルフ場とは共存共栄の方針
顧客目線のサービスを続々と投入
ゴルフ場から公園、宿泊施設の運営へと事業領域を拡大


第3章 先進の技術で芝グラウンドをプロデュース

スポーツターフの生産に適した天然砂丘圃場
迅速な施工が特徴のビッグロール工法
チュウブ独自のRe-SOD工法
「ティフトン」の新品種の独占権を取得
徹底した品質管理下で生産される新品種
「究極の芝」と称される「ティフグランド」
耐寒性と回復力に優れる「ティフスポーツ」
最先端の機械を導入したグラウンド改良工事を提案
全天候型スタジアムを想定した天然芝育成実験


第4章 最先端の研究・開発を行うチュウブグリーン研究所

研究・開発の中核を担う部門として研究所を設立
芝草の品種改良に取り組み、オリジナル品種を開発
「ティフトン」の新品種導入に向けた試験栽培
芝生の施肥管理のための葉身窒素測定器を開発
国際大会レベルのターフクオリティ試験
土壌、日照、病害の各調査を実施し、改善策を提案
花卉らっきょうや黒らっきょうの研究・開発も


第5章 顧客第一主義に徹し、地域経済の振興にもひと役買う

脈々と引き継がれてきた団結力とチャレンジ精神
本当の株式会社に生まれ変わるために社内改革を断行
東京支店を縮小中も関東での営業を継続
公園の指定管理を機に業績が好転
公共施設の運営で地域に密着した事業を展開
地域振興のためにも人が集まる施設運営を
顧客満足のために価格以上のサービスを提供
すべてに「感謝無限大」
現状維持は後退と同じ、常に一歩前進を
「ガイナーレ鳥取」の「Shibafull」プロジェクトをサポート


第6章 「緑の力」で日本を元気に

「GREEN ENERGY」をスローガンに
海外展開に向け着々と準備
芝生関連のスポーツビジネスが定着する可能性
暖地型ハイブリッド芝の開発も研究課題のひとつ
新商品、新事業の可能性を求めて研究開発
町おこしとして倉吉市旧市街地に複合施設を建設
社員が団結して芝生文化の普及に邁進


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2018/11/09

『明日の農業に挑戦』 前書きと目次

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明日の農業に挑戦
~高崎健康福祉大学で学ぶ農業の未来~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-447-1
初版発行:2018年11月15日




はじめに

1970年代、日本は奇跡的な経済成長を見せたが、その陰で農業は弱体化していった。食料自給率は下がり、第1次産業への就労者数も目に見えて減少し、気がつけば、いまや日本の農業を支えているのは大半が高齢者で、後継者がいないという状態になっている。「食」と「農」は国民の生存そのものと直結しているだけに、事態は深刻である。

そこで政府は、2013年から「攻めの農林水産業」を旗印に掲げ、農林水産業を成長産業にするとともに、地域産業の活性化にもつなげていこうと動きだしている。日本の農山漁村が長年にわたって培ってきた潜在力を活かし、世界の食の市場に打って出ようというのである。

政府のこうした動きがどれほどの功を奏するかは不確定だが、私たちが農業に対する見方を変えるべき時期に来ていることは確かだろう。農業を単体のフレームで見るのではなく、農業を基軸に「食」「環境」「健康」を一体のものとしてトータルにとらえる必要がある。

その際に幅広い視点と新たな行動を生むきっかけを与えるのが、アカデミズムとの連携だろう。あるエコノミストは、国境を超えた地域連携とアカデミズムの連携が、農業の活力を生むキーワードだと指摘している。

こうしたなかで、群馬県高崎市にある高崎健康福祉大学(理事長兼学長・須藤賢一氏)が2019年4月に、新たに「農学部」を開設するという吉報が届いた。

高崎健康福祉大学は、「人類の健康と福祉に貢献する」ことを建学の思想に掲げて2001年に開学した4年制大学で、教育、福祉、健康に関する分野の4学部7学科と大学院で編成されている。その特徴は「人を支えるスペシャリスト」を育成していることで、小学校教諭、看護師、社会福祉士、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、保健師などをめざす多くの若者が集まってくる。国家試験合格率はどれも全国平均をはるかに超えており、2018年の合格率は、診療情報管理士、管理栄養士、看護師、保健師で100%を達成した。また、就職率も99%以上という高さを誇っている。

高崎健康福祉大学の前身である群馬女子短期大学は、須藤氏の伯母にあたる、須藤いま子氏によって創設された。生涯を女子教育に捧げたいま子氏は、人間性を豊かにし、高めていくことを、教育の最大の目的とした。それを象徴するのが、いま子氏が訴え続けた「自利利他」の精神だ。「人の喜びを自分の喜びとする」というこの教えは現理事長の須藤氏に受け継がれ、いまも学生たちを導いていく「健大精神」として位置づけられている。

須藤氏は、時代の先を読む直観力の持ち主である。伝統ある群馬女子短期大学を、形態も教育内容もまったく違う高崎健康福祉大学に変革したのも、21世紀の社会を見越しての英断だった。21世紀は誰もが健康と福祉を求める時代になるから、大学は、そのための人材を養成する役割を果たさなければならないと、考えたのである。

それ以後も学部・学科の再編など、常に攻めの姿勢で進み続けてきた須藤氏が、ここにいたって「農学部」の開設を決めたのは、時代の足音をとらえたと同時に、これまでの教育事業の集大成という意味も込められているのだろう。

農学研究科出身の須藤氏にとって、自分の手で「農学部」をつくることは、長年にわたって抱き続けてきた夢のひとつだった。衰退し続ける日本の農業を復活させ、新たな産業として日本を支える力にすること、そして、農業の魅力を発信し、農業イノベーションを創出できる人材を養成することは、いずれも喫緊の課題である。「農学部」の開設は、そうした課題の解消に向けた、大きな挑戦と言える。

須藤氏は、文部科学省に提出した「高崎健康福祉大学農学部設置の趣旨等」で、「農学部」設置の目的を次のように記している。

「本学が農学部を設置して、人間の健康に最も関わりあいが深く、かつ人類の生存に不可欠である安心・安全な食料の生産、その加工や保存技術、および流通などに関わる人材の育成、およびその研究開発を行うことは、本学の建学の理念にもとづく教育研究のさらなる展開となる」

学科には「生命科学」「作物園芸システム」「フードサイエンス」「アグリビジネス」の4つのコースを準備し、生命のしくみの理解から、種蒔き、収穫、農産物の加工、販売、経営戦略にいたるまでを包括的かつ先進的に組み込んだ。そのカリキュラムを詳細に見ていくと、いままでにない農学部をつくるという須藤氏の強い意欲が見てとれる。ICTの先端技術を活用し新たな農業を創出することを目標にしており、それを成すために、学部長には農業イノベーションの重鎮である東京大学名誉教授の大政謙次氏を招聘した。

「農業の魅力を高める人材の養成と、新たな農学を発信する研究開発を、クルマの両輪として動かしていく」

と、須藤氏は抱負を語る。

農学部設置となった高崎健康福祉大学が理想とするのは、これまでの国家資格取得の実学分野と、社会の変革につながる研究開発分野の、高いレベルでの一体化である。それが高崎健康福祉大学のブランドとなり、「なくてはならぬ大学」としての永続性をもつことにつながるだろう。

さらに、高崎健康福祉大学農学部は、群馬県初の農学部として、地元の農業関係者から寄せられる期待も大きい。

本書は、群馬県内のみならず、日本全国の農業従業者や農業関連事業者の要望に応えて開設された高崎健康福祉大学農学部がめざす、農学教育および研究への取り組みを詳しく紹介するとともに、これからの農学教育のあるべき姿を示すものである。これは、農学を志し、将来の日本の農業を担うことに情熱を燃やす若い世代はもとより、現在、農業の近代化や企業化に取り組んでいる経営者や農業従事者、さらには日本の「食」と「農」に関心を寄せる多くの一般読者にとっても、貴重な指南の書となることだろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。


2018年10月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 日本の農業を取り巻く現状

新しい農業のあり方は全人類の普遍的なテーマ
日本の農業が抱えるさまざまな課題
「攻めの農業」への大転換
注目と期待の6次産業化
次代を切り開く切り札「スマート農業」
耕作放棄地がもたらす問題
企業参入による大きな変化
チャレンジする人を後押しする「農業次世代人材投資資金」
農業に注目する若者たち
流通面でも抜本的改革を
減反廃止で米はどう変わるか
農学部は将来に必要な学部


第2章 新時代の農学部が誕生

「農学部」という名称にこだわる
長年の夢だった「農学部」設置
農業の多様性を体現する4つの専門コース
農学は時代の潮流をつくる学問へ
古代文明から始まる農学は総合科学として発展
地域と地球をつなげるグローカルな視点をもつ
群馬県の農産物のブランド力を上げることがミッション
群馬産農産物のブランド化をめざす
大学と行政が連携し、魅力ある地域をともにめざす
農業イノベーションの創出をめざす、まったく新しい「農学部」
アグリビジネスで新時代の農業ビジネスを創出
地域や他学部との連携で得られる幅広い視野
他学部、地域、幼稚園との連携で多様な研究が可能に
すでに28もの組織からインターンシップの受け入れを了承
研究機関としての存在感を発揮する


第3章 日本人の心性をつくった「農」の歴史

狩猟文化からとつぜん農耕文化に進んだ日本
江戸時代の新田開発がもたらした光と影
農具の発達が国家レベルの大工事も完成させた
米からパンへの素早い転換、そして米余りに
いま見直される里山の役割
教育も一貫している農業先進国オランダ
農業と教育、福祉の連携


第4章 健康、福祉、地域に貢献する高崎健康福祉大学

就職率99%以上を誇るスペシャリスト養成大学
創設者・須藤いま子から受け継ぐ人間教育の魂
「自利利他」の精神からすべてが始まる
人間としての土台を築くための共通教養科目
少人数制と多彩な教授陣できめ細かな指導を行う
あらゆる悩みを受けとめる「アドバイザー制」
キャリアサポート体制も充実
世界の現場を体験し国際的な視野を持つ
地域に貢献し地域創生の拠点に
大学内にある「訪問看護ステーション」
研究と教育の場を地域に開放


第5章 大学の未来、農業の未来

私立大学淘汰時代の幕開け
時代を先取りし、時代の追い風を受けた15年
創設者・須藤いま子への尊敬と葛藤が鍛えた経営者としての闘魂
スポーツの伝統がオリンピック金メダリストを生む
附属幼稚園、高校との連携が生む健大ファミリー
農業の海外戦略に向けて
日本式農業のノウハウを海外に伝える若者の拠点に
農業が本質的に持つ成長性
大学の永続性に不可欠なブランド化
いままでにない「農学部」が21世紀型の研究者を生み、世界をリードする


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2018/09/10

『初めて家を持つ人を応援する』 前書きと目次

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初めて家を持つ人を応援する
~住まいの“ぜんぶ”を引き受ける「リビングライフ」のオンリーワン戦略~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-372-6
初版発行:2012年8月5日




はじめに

国際競争力を失い、弱体化が進む経済。そこに襲った東日本大震災。まさに“泣き面にハチ”という状況の日本だが、荒廃した地からも新しい芽は伸びはじめる。

特に昨年の大震災は、多くの日本人に、新たな気づきをうながしたようだ。それは、幸福はどこに根ざしているのか、という人が生きていくうえでもっとも基本的な、そして、もっとも重要な問いかけだった。

津波で家を流された人、原発事故の影響でわが家から離れざるを得なくなった人、そうした人々の、わが家に対する深い思いをテレビ映像などで見聞きしながら、住まいは人生の場そのものであり、幸福の基本であると感じると同時に、家族とともに生きていくわが家をもっと大事に考えようと、多くの人々が改めてわが家の持つ大きな意味を認識したのである。

それを象徴しているのが、最近の住宅業界の動きではないか。不動産経済研究所の調べによれば、平成二十四(二〇一二)年一月の実績で、首都圏の建売住宅は対前年同月比で一四・二%増、マンションは同じく対前年同月比三二・六%増と、震災前の需要を大きく上回る活況ぶりを示している。

震災後、大きく沈み込んだ消費者マインドのなかで、いち早く住宅需要が元気を取り戻したことは、人々が人生の幸福は住まいからはじまることを再認識した証ということはできないだろうか。

こう考えたとき、私の脳裏にくっきり浮かんできたのが、本書の主役である株式会社リビングライフ(本社:東京都世田谷区)の代表取締役・炭谷久雄氏である。

炭谷氏と私の出会いは数年前にさかのぼる。私が二十八年間パーソナリティを務めているラジオ番組にゲストとして出演していただいたことがあり、含蓄深いお話をうかがったことがあるのだ。炭谷氏は、「住まいからはじまる人生の幸福づくり」を企業理念に掲げ、住宅事業を中心に、不動産に関するビジネスを幅広く展開している人物だ。

炭谷氏が経営するリビングライフは、「住まいからはじめる生涯幸福設計」をコンセプトに、常に、人が幸福な人生を送るための住宅を提供するという考えを貫いてきた。

売買仲介事業から一戸建て住宅、分譲マンションへと社業を拡大してきたのも、「住まいは生涯幸福の原点だ」という考えにもとづくもので、顧客の生涯にわたる住宅ニーズのすべてを満たしたいという強い願いがそこにある。現在ではさらに進化し、リノベーション、リフォーム、マンション管理、パーキング事業、不動産の積極的活用を行うアセットマネジメント業など、不動産にかかわるニーズのすべてにワンストップで応えるトータルソリューション機能を持つ組織を構築している。

この企業構造はいうまでもなく、企業としての安定・発展にも理想的なかたちになっている。

詳細は本文で述べるが、私が炭谷氏に再びお会いしたいと思ったのは、数年前に、いや、二十年以上前の創業時から、炭谷氏は、住まいと人生の幸福をしっかり結びつけて考えいたことが強く印象に残っていたからだ。

炭谷氏は創業当時から、住宅産業が果たすべき最大の使命は人の生涯幸福の基点となる住まいを提供することだという理念を持ち、それにもとづいてビジネスを展開してきた。その理念は、今回の東日本大震災の経験を経て、いま、多くの日本人が共通して持つ価値観となっていると思われたのだ。

一別以来数年、炭谷氏に再会し、リビングライフは実に数年前の予想をはるかにしのぐ企業規模に成長しており、事業内容も時代の最先端をいくものに進化させていた。このことにも目を見張った。現在、リビングライフでは「環境」をキーワードにした住宅・マンションの提供に力を注いでおり、さらに、業界初の分譲マンションの管理費負担をゼロにする独自のスキームも導入している。

本質を見失わないビジネスは、結果的には大きな繁栄をもたらすということだ。

炭谷氏がリビングライフを創業したのは平成二(一九九〇)年。バブル経済が崩壊した直後で、日本経済は混乱のさなかにあった。特に不動産業界はバブル崩壊の波をもろにかぶり、毎日のように、「あそこがつぶれた」「ここが倒産した」というニュースが飛び交い、まさにカオスそのものだった。

だが炭谷氏は、「こういうときこそ、幸福な人生の基点となる健全な住宅をしっかり提供していかなければならない」と、敢然と起業に踏み切った。火中の栗を拾うともいえるそんな行動を支えたのが、炭谷氏が信頼する「3KM」発想である。

「3KM」は、同じく住宅産業の土屋ホーム(現株式会社土屋ホールディングス、本社:北海道札幌市)の創業社長・土屋公三氏(現会長)が提唱する、人生の幸福設計理念である。幸福を実現するための目標を三つの「K」、つまり「個人」「家庭」「社会(会社)」に分けて考えていくところに最大の特徴がある。

具体的には、一人ひとりが三要素における目標設定を、たとえば年に一度など定期的に行い、これも定期的に、自ら設定した目標がどこまで達成されたかをチェックしていく。「M」は、「目標(Mark)」、「管理(Management)」、「意欲(Motivation)」を意味し、これらは目標達成を確実化するためのスキルになる。

土屋ホームはこの3KMを企業理念にして創業し、当時、すでに大きく成長を遂げていた。だが、炭谷氏が強く心惹かれたのは、めざましい成長力よりも、個人・家庭の幸福の実現をめざしつつ、社会の幸福にも貢献することが社員の共有意識となっている土屋ホームという企業のあり方だった。

早速、3KMについて勉強し、ますますその理念に心酔した炭谷氏は、「自分もこういう会社をつくりたい」と思うようになる。そして、バブル崩壊の逆風が吹くなかで、たった一人で小さな事務所を立ち上げたのである。

現在、リビングライフの年商は約一五〇億円。リーマンショックの直前はこの二倍くらいの年商規模だったが、リーマンショック後はより堅実な方向へと舵を切り、今日では足腰の強い、筋肉質の経営体質に鍛えなおしている。

また、リビングライフでは、「初めて家を持つ人を応援する」という姿勢を大事にしている。実は、不動産業界では大手のシェア拡大がじわじわと進んでいる。ところが大手はその経営構造上、どうしても高価格帯の住宅・マンションの供給に集中しがちなのだ。

「社会を支える若い世代の中間層は、実際そんな高い住宅は買えないのです。そういう人たちが無理なく買うことができ、しかもクオリティ的には他社の住宅・マンションとは遜色がないものを提供することに私は使命感を持っています」

炭谷氏のこうした発言を裏づけるように、リビングライフが現在展開している物件は、住宅・マンション、どれをとっても、リビングライフでなければできないオンリーワンの魅力に満ち、多くの顧客を惹きつけている。

本書では、リビングライフの企業理念のベースとなっている「3KM」について紹介するとともに、同社が手がける各事業について紹介し、リビングライフの全容に迫りたいと考えている。

炭谷氏の理念・考えを知ることで、読者一人ひとりが自分自身にとって、より幸福な人生とは何か、そして、そのためには何をすべきかを考える一つのきっかけとなれば幸いである。また、リビングライフの事業展開からは、低迷する日本経済のなかにあっても、どのような視点を持てば活路が開けるかという、多くの学びを得られるものと確信している。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

平成二十四年六月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 リビングライフと「3KM」理念

社員の生涯幸福設計と「3KM手帳」
炭谷と3KMの出合い
マズローの欲求五段階説――生きがい・やりがいをもたらすもの
3KMを実際に使いこなす
人材を人財に変える3KM


第2章 不動産ニーズのすべてに応えるリビングライフ

人と街をつなぐ不動産のトータルソリューション
街と人をつなぐという使命を果たす
リビングライフグループの事業構造
徹底したドミナント戦略を展開
土地鑑を基盤にする不動産業には最高の事業展開


第3章 原点は真の幸福の追求
 ――炭谷久雄とリビングライフの歩み――

母一人子一人の家庭から大学に進学
不動産業でたちまち頭角を現す
「モリモト」での修業時代
「3KM」との出合い、そして独立
「リビングライフ」を創設
苦労が続いた創業期
本社ビルの完成
創立十周年を期してマンション事業へ進出
[リビングライフ宣言。]
リーマンショックという洗礼
オンリーワン企業への道


第4章 リビングライフが提供する生涯幸福住宅
 ――中核・ディベロップメント事業部の活動状況――

高まる住宅取得ニーズ
家族・地域とのつながりを再確認
平成二十四年はさらに着工戸数が拡大
高まるクオリティ重視傾向
新たなニーズ、エネルギーの自給自足
リビングライフの建築条件付分譲宅地
将来の資産価値も期待できる宅地
リビングライフの建築条件付分譲宅地「ライフアソート」
全戸に太陽光発電を設置する「サンサタウン」
将来的には、太陽光発電装置付住宅が常識に
全二三八邸でダブル発電を実現
神奈川スマートエネルギー構想
電気自動車充電コンセントも設置可
丘の上に誕生する最高の住み心地を実現する「サンサタウン」
三〇〇〇万円台中心という圧巻の価格
あこがれの街「ライフアソート横須賀見晴らしの丘」
第二弾「ライフアソート湘南田浦オレンジタウン」
リビングライフのマンション事業1――新築部門「ライフレビュー」
 マンション事業・新築マンション
 ホテルライクな外観のなかに広がる最上級の機能
 全四一棟、二六〇〇戸の実績を誇る「ライフレビュー」
 常に「初めて家を持つ人」のサポーターになる
 なぜ、リーズナブル価格を実現できるのか
 小~中規模マンションにこだわる理由
 リビングライフだけの安心「マルチアングル・チェックシステム」
 「安全・安心」を確実にする第三者検査機関でのチェック
 お客さまの代理という自覚
 日本初! 十年保証「住設あんしんサポート」
 画期的なシステム「MMP」
 今後は付加価値のあるマンションを提供していく
リビングライフのマンション事業2――リノベーション部門「リリファ」
 リノベーションという新しいマンションのかたち
 新しい時代の価値観から生まれたリノベーション市場
 リノベーション事業への本格参入
 新築マンション同様の「安全・安心」へのこだわり
 外装・内装もすべてリノベーション
 リノベーション案件の進行チャート
    〈コラム〉リビングライフの歴史が自分自身の人生と重なる


第5章 リビングライフのトータルソリューション型ビジネス
 ――住宅流通事業部・多彩なグループ会社展開などの活動状況――

さながら太陽系宇宙のように
地元のプロに徹して不動産売買の仲介を行う住宅流通事業部
ニーズ・時流に応じて変化する商品群
ローンセミナー、自分史などの戦略で顧客の気持ちを引きつける
    〈コラム〉少数精鋭体制で発揮する抜群の販売力が誇り
自社保有の資産の運用、管理で収益を生み出すアセットソリューション事業部
    〈コラム〉少数精鋭でスマートな職場づくりを実現
【グループ企業の活動】
 マンション管理業務を行う株式会社リビングコミュニティ
 安全・安心で長く住めるための充実したサポート
 賃貸管理やコインパーキング事業を展開する株式会社リビングセンター
 二十四時間カバーするリビングセンターのPM事業
 有望市場のコインパーキング
    〈コラム〉各事業部の拡大など、企業として大きく育ってきた喜びを実感
 技術力で圧倒的な信頼と実績をあげている朝日建設株式会社
 高性能・省エネ効果にすぐれた鉄筋コンクリート造の賃貸マンション
 賃貸経営サポートでも実績を拡大
 マンション・ビルのリニューアル事業
    〈コラム〉「ライフレビュー」「リリファ」でリビングライフと切磋琢磨
 「グレイスウッド」など戸建住宅をつくりつづけてきた株式会社東横建設
 仕入れから設計・施工まで自社の手で
 新幹線搭載の制震システムや狂いのこない乾燥集成材を採用
 木の魅力を生かした「グレイスウッド」シリーズ
    〈コラム〉三十五年来のつきあい。炭谷社長は仕事・人生最良のバディで


第6章 リビングライフが描く未来地図

人口減少社会の住宅事情
日本経済浮揚のカギを握る住宅産業
国の「新成長戦略」もリフォーム市場に着目
ワンストップ対応企業の真価を発揮するとき
最大の課題はスタッフの意識向上
リーダーをどう育てていくか
めざすは、個人・家庭・社会の生涯幸福
四十年、五十年と存続する企業をめざす


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