*冠婚葬祭・保険

2017/12/12

『自分らしい人生の卒業を望むあなたへ』 前書きと目次

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自分らしい人生の卒業を望むあなたへ
~明るく笑顔でいま準備を~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-384-9
初版発行:2013年7月13日




 はじめに


平成二十三(二〇一一)年に発表された日本人の平均寿命は、女性八十五・九〇歳、男性七十九・四四歳であった。

女性は香港に次いで世界第二位、男性は前年の世界第四位を下回って第八位である。女性は平成二十二年まで二十六年間連続世界一の長寿だったため、第二位に転落したときは、少々物議をかもしたが、日本が長寿を誇る国であることは間違いない。
男性陣も、精いっぱい、がんばっていると思う。

かくいう私は、現在七十五歳となり、少しずつ平均寿命に近づいていることを実感している。七十四歳から七十五歳になったとき、自分の“来るべきとき”の足音が聞こえたように感じたが、それは生きものとしての予兆というべきものだったかもしれない。

この世に生を受けたからには、生きとし生けるものは必ず死を迎えなければならない。それは確率一〇〇%の真理で、ホスピス病棟で多くの患者を看取った看護師が、「死は生まれた瞬間からその人にぴったり張りついているもの」と語ったのを聞いたことがある。あまりに端的な表現だけに、私が抱いていた邪念は消え去り、逆に奮起を覚えるほどだった。

死も大きな目で見れば人生の一部であり、日常の出来事の一つである。国の統計によれば、平成二十四年の死亡者数の推計は一二四万五〇〇〇人(平成二十三年は一二五万三〇六六人と確定)。これで推計すると、一時間に一四二人以上の人が亡くなっている。いまこの瞬間にも、どこかで息を引き取っている人がいるはずだ。にもかかわらず、自分のこととなると、たちまち遠い世界のことのように感じてしまうのが、死を巡る特有の抽象性のせいであろう。

「自分だけは死なないかも」という根拠なき自信で前半生を突っ走ってきた人も、さすがに還暦をすぎてからは、そうはいかないことを自覚するようになってくる。そして、そのころから最期の様子というのは、一人ひとりが違うものであることを思い知らされる。

人生に一つとして同じものがないように、最期のあり方も同じものは二つと存在しない。身近な人の死、思いがけない死などをいくつも経験するうち、「ああ、死ぬこととは生きることと同じ豊かさと教訓を持った、まさにオンリーワンのものなのだ」と腹の底から理解するに至る。それは、多くの故人が教えてくれる貴重な真実なのである。

「死は突然くるものではなく、徐々に背後から忍び寄ってくるもの」

と語ったのは、上智大学名誉教授で死生学の大家でもあるアルフォンス・デーケン神父である。デーケン氏は一九七〇年代から日本での「死への準備教育」に先駆的に取り組んだ人物で、死に向けた心の準備の大事さを発信しつづけている。

「死は誰にでも訪れます。しかし、死をタブー視し遠ざけていては、心の準備のないまま死と向き合わなければなりません。これこそ人生最大の危機ではないでしょうか」

というデーケン氏の提唱を受け、現在は「生と死を考える」活動が全国数十カ所に広まっている。

死への心の準備が、自分の人生の検証を超えて、命の尊厳につながっていることに気づくのは、それほどむずかしいことではない。日常の忙しさに追われるなか、ほんのひとときでも命の有限さを意識するようになれば、本当に大切なものはなんなのかが鮮明に見えてくるはずである。

そうこうするうちに気がつくことは、死への準備とは、実は自分を超えた「人の命」に思いを馳せるということである。「メメント・モリ(死を思え)」というラテン語の意味するものは、まさに死から生を見つめることで生の意義深さを認識せよということだろう。失って初めて大切さがわかる究極のものが命だからかもしれない。

その認識は、自分の命は多くの命から受け継がれた“命の集合体”であることを気づかせることになる。命のリレーで一人でも欠けていたら自分は存在しないという宇宙的事実は、まさに厳粛としかいいようがない。死は終わりではなく、次へのはじまりなのである。

「人生に終わりがくるのは一〇〇%自明のことです。誰一人としてそこから逃げられる人はいない。誰しもが、自分もやがて死を迎えるのは当然のことと思っているはずなのに、そのことに自分からしっかり向き合っている人というのは、実は意外に少ないのです」

そう語るのは、長年弔いの儀式に携わってきた竹内惠司氏である。

竹内氏は現在七十七歳。神奈川県で冠婚葬祭業を行う株式会社サン・ライフの代表取締役会長を務めている。昭和三十八年から約半世紀にわたって葬送の営みに従事してきた竹内氏の、その長い経験から発せられる言葉には実感に裏打ちされた重みが込められている。竹内氏はいくつもの新機軸を業界に打ち出した先駆者として名高い人物でもあるが、幼いころから死を目まのあたりにした体験は、“旅立ち”を送る職務に自分の運命を委ねるほどの深い使命感を与えている。

自分の体験を踏まえながら、竹内氏は生と死の壮絶な関係を自著でこのように述べている。それは胸を打たれる内容だった。

「人は死ぬことによって、その命は、肉体は形がなくなる。だが死んだ人の、最愛のこの世に生きる人に対する強く生きてほしいという願望の魂のエネルギーは、最愛の残る人の人生に永く生き続けると考えるのは間違いだろうか。私たちはその力に守られている。その力をもらっている。死んだ人の、次代への願望は子々孫々にまで受け継がれていくものなのではなかろうか」

そして私にこうも語った。

「人は命が終わっても、そんなふうに思いや願いを継承してきました。そのことに希望を持って、自分の終わりに覚悟を持って向き合ってほしいのです」

この竹内氏の経験と見解を紹介することには意味があると確信するのに、時間はそうかからなかった。東日本大震災により、「生と死」の境界線が紙一重でしかないことを突きつけられた私たちは、自分なりの「メメント・モリ」を創出することを心の内で欲している。

だが、それがなされるには、実績と洞察を持った水先案内人が必要だ。その人の言葉にふれることで、私たちは死に臆せず、希望を持って向かうことが可能になるだろう。竹内氏は導き手としての任を背負うのにふさわしい受容力と洞察力の持ち主である。

これまで私は経営評論家として経営者の奮闘と経営理念に関する多くの本を著してきたが、今回はそれとは異なり“いのち問答”ともいうべき一冊を世に送り出すことになった。

本書の柱は、死への準備の考察と、故人の人生の集大成というべき葬儀のあり方への提言である。

竹内氏との対話を通して、死への準備をすることは、人生最後にして最大の仕事であると確信することになった。

なんの準備もしないままに死と向き合うには、あまりに私たちは弱すぎる。
本書は生と死を見つめる機会を与え、人生に貴重な指針を与える書となることだろう。

なお、本文中の敬称を一部略させていただいたことをあらかじめお断りしておく。

平成二十五年五月   鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 変わりつづける弔いの光景

新しい死生観の創造の時代に
葬儀の原点と役割
葬祭業界のパイオニア・竹内惠司
葬儀は公のもの――「村八分」が伝える死者の尊厳
命の流れを見つめる場
急増する家族葬、本来の葬儀ではないことを自覚すべき
変わる埋葬法――墓はいらず、自然に還る
その人らしい、自分らしい葬儀を
変化の原動力となった葬儀の「制度疲労」
命の大切さを考えさせた東日本大震災
「死」を取り戻すために


第2章 葬送文化の変容・葬祭業が果たした役割

現代日本の死と葬儀に深くかかわる葬祭業
起源は葬具のレンタル業
職人も活躍
霊柩車と祭壇の普及
地域の“なんでも屋”として
戦後のヒット商品、互助会と金襴祭壇
葬儀の中心が祭壇になった意義
生花祭壇が表す“その人らしさ”
知識の伝承者でもある葬祭業者
弔いのすべてを担う会館葬
葬儀を「暗」から「明」に変えた葬祭ディレクター技能審査制度
故人は命は有限であることを全身全霊で表す
一人ひとりに合った手伝いをするのが葬祭業者の役割
人生最大の行事、葬儀は人を成長させる
気づかされた心を込める大切さ
官が取り組んだ生と死を考える啓発活動


第3章 日本の葬送文化の変遷と死の準備教育

死者とともに暮らす儀式
霊はねんごろに弔うが、遺体は遺棄する
仏教の広がり
檀家制度による仏教葬儀の普及
葬送儀礼は共同体として行われていた
竹内が欧米視察を敢行した理由
アメリカの葬儀のあり方に衝撃を受けて
南北戦争で確立したエンバーミングの技術
エンバーマーの技術は医療的な部分と多く重なる
日本でも本格的になりはじめたエンバーミング
葬祭ディレクター技能審査制度と日本初の葬祭専門学校を開設
子どもたちに行う死の準備教育
日本では子どもたちに死への教育はほとんど行われない
世界中から人々が訪れる葬祭博物館を
大きなビジョンを胸に掲げて


第4章 いま、旅立ちの準備を

国が公表した死に対する意識調査
自身の死を「情報」として公開する
家族が記録した死の段取り
死の準備のための教育を
一五の目標に向かう基礎をつくるもの
覚悟を持つ必要性
意識の転換が必要な時期
旅立ちにあたり綴った別れのあいさつ


第5章 明るい人生の卒業のために

死は次の世界への出発点・葬儀は人生の卒業式
現状はほとんど行われていない準備
「人生を自分らしく卒業するための十の具体的な行動」
大切な費用の事前準備
若い人たちが葬儀に望むものとは
死後の世界は思いたいように思っていい
二十年後の葬儀とは


付録 世界の宗教と葬送の流儀

死後の復活を信じるキリスト教
死は一時的な別れ、イスラム教
火葬をする仏教
輪廻転生を前提としているヒンズー教
社会主義国家、中国の葬送文化
人生最大の行事・台湾の盛大な葬儀

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『経営の条件』 前書きと目次

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経営の条件
~会社存亡の危機から脱したときに得たもの~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-387-0
初版発行:2013年8月23日




 はじめに


「無縁社会」という言葉がある。

平成二十二(二〇一〇)年、NHKが制作した番組タイトルにつけられた造語であるが、ひとたびテレビで流されると、まさに時代の核心をついたものとして人々に強いインパクトを与え、多くの雑誌、新聞などでも紹介された。番組はその年の菊池寛賞を受賞した。

現代に生きる人々が抱える不安感の背後にあるものをずばりと突いていたからだろう。

日本では旧来、親族・地域社会・会社などで比較的濃密な人間関係が形成されてきた。こうした関係は地縁・血縁・社縁と呼ばれ、しがらみとなる一方で暮らしに欠かせぬ相互扶助の基盤となっていた。「縁」という目に見えない結びつきが、人々に安心と安全を与えていたのである。

だが近年、核家族化、高齢化、都市化の進展という急激な社会構造の変化にともない、社会や家族から孤立する人が増えていった。地域社会が持っていた支え合いのシステムが、次第に機能不全を起こしはじめたのである。

その結果、誰にも看取られることなく孤独死する人は年間で三万人を超えるという驚くべき現実が明らかとなり、この先、なんとかしなければとの試行錯誤がはじめられた矢先に起こったのが、東日本大震災である。

東日本大震災から二年以上が経過し、多大な犠牲を払って教えてくれたものは、人と人のつながりの貴重さではなかったろうかと改めて考える。

いま、私たちは無縁社会と呼ばれる澱おりのようなものから脱却する時期に来ているのではないだろうか。

日本人は他者を慮おもんぱかるというデリケートさを持っている人々である。そして「ふれあう」という心の交流を大事にする習慣も持っている。工夫と知恵を絞ることで、支え合いの精神を取り戻すことは不可能ではないはずだ。

とはいっても、過去に回帰するというのではない。新しいタイプの「縁」をつくることが求められている。

役所の画一的な手法を待っているだけでは、無縁社会の広がりは止められない。人とつながり支え合うことに希望の持てる社会を実現するためには、いま、自分ができること、やるべきことを見つけ、それがどんなに小さなことであろうと淡々と行っていくことがもっともたしかで効果的な方法だと思うのである。

本書で紹介する「セルモグループ」は、九州地区、関東地区、広島地区で冠婚葬祭互助会を展開し、新しいかたちの地域貢献と、共に支え合う互助のあり方を追求している企業である。

私がセルモグループに注目したのは、まず安田征史氏というリーダーが持つ独自の信念と、人間的な魅力、大きさであった。

時代を読み取るセンスと機敏さ、ひらめきから実践へと移す鮮やかなスピード感、周囲の人に夢と希望を与える熱い心……、どれをとっても一級であり、加えて清濁併せ呑む人間観の幅広さと、居丈高なところは微塵もない謙虚さの持ち主である。また、その交際範囲は驚くほど広い。

取材を重ねるなか、安田氏は「見えないところでコツコツと誰かのために努力すること」の大事さを何度も言葉を換えながら訴えつづけた。それが世の中を変えるエネルギーの源泉になるであろうことは、十分、想像できるものであった。

こうした安田氏の人間性に引かれ、セルモグループを調べていくと、それはやはり業界でも特異な存在であることが明らかになっていった。

創業したのは昭和四十三年。当時は父親の謙次氏との二人三脚による小さな婚礼センターにすぎなかった。それが冠婚葬祭を扱う互助会のかたちをとってからは、破竹の勢いで地域に浸透し、九州でも老舗しにせの互助会として大きな影響力を持つまでに成長を遂げる。その間、破は綻たん寸前の修羅場も体験するのだが、安田氏は捨て身で向かっていき、見事に危機をチャンスに変えて会社を再生させていった。

創業四十五周年を迎えた現在のセルモグループの輪郭は、関東および広島で事業を展開する「株式会社サンセルモ」(本社:東京都港区、代表取締役社長:安田幸史氏)と、西日本を拠点とする「株式会社セルモ」(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:岩上梨可氏)の二社を柱とし、結婚式場一〇カ所、葬祭場「玉泉院」五三カ所、法事会館一一カ所を擁する規模にまでなっている。

そのセルモグループが現在もっとも力を入れているのが、大切な人との最後のひとときを安らかに迎える葬儀の演出である。同社では、欧米で一般的になっているエンバーミング(遺体衛生保全)をいち早く取り入れ、故人と心ゆくまでお別れができる「ふれ愛葬」を提唱する。エンバーミングとは、遺体に消毒・防腐処置を施し、故人の姿の修復と復元を行う科学的技法である。生前の元気な表情を取り戻し、お気に入りの服を着て横たわる様子は、まるで眠っているかのような姿だという。家族も友人も故人の顔や手にふれながら最後の言葉をかける光景は、これまでの葬儀とは違い、温かで、厳粛で、かつ深い癒いやしが生まれてくる。

「大切な人とのお別れを温かく愛に包まれたものにしていただきたいと、私たちは“ふれ愛葬”でお送りするのです」

と安田氏は祭壇中心のこれまでの葬儀から故人中心に移行する、新たな葬儀の意義について語っている。

エンバーマー養成施設の設立も日本で初めて敢行し、いまやセルモグループのエンバーミングは質量ともに日本でもトップクラスの実績を誇っている。

とにかく、ひらめきとこだわりの強い人である。それは婚礼分野でも発揮され、九州地区では初の中世ヨーロッパ風の結婚式場や本格的チャペルを次々竣工。「エルセルモ」の名を冠した結婚式場は老舗の風格と豪華さで、九州地方を代表する結婚式場として広く知られている。

さらに平成二十四年には東京・代官山にいままでとはまったく違うテイストの結婚式場「鳳鳴館」をオープン。ブライダル業界に驚きと感嘆を与えることになった。大正ロマンをテーマにした洋館は、ノスタルジックとモダンさを融合した、まったく新しいコンセプトの結婚式場として、若いカップルのあこがれの的になっている。

セルモグループならではのサービスとしては、挙式の数時間後には結婚式の様子をウェブで閲覧できる「ウェディング・レポート」があげられる。まだ「YouTube」も広まっていなかった時期、安田氏のひらめきによって、超高速動画配信システムを独自に開発した成果である。

このように安田氏は、画期的な試みを数々実現し、発展させつづけてきた。

だが、その志や願望はさらに遠くを見据えていた。

それが、地域社会の活性化への取り組みである。無縁社会を乗り越えるのは人と人の結びつきしかないと考える安田氏は、地域全体の“縁”の掘り起こしというべきものにチャレンジしようとしている。一人暮らしの高齢者、老々介護、子育て支援……、そうした多くの人の手助けが必要な分野には、どんどんサービスの手を差し伸べていこうと動きはじめている。

それも互助会という枠を超え、地域密着で活動する人たちとタッグを組みながら、地域全体を対象にするという大きな取り組みである。これはまさに新しいつながりの提唱であり、地域社会の絆の復権につながる試みといえるだろう。

もちろん、現実に行われることは地道で、小さなことの積み重ねである。「小を積んで大を成す」は安田氏の座右の銘であるが、その言葉どおり、無縁社会を変えていくには一人ひとりの事情とニーズに合わせ、できることからやっていくしかない。

新しい支え合い、新しい互助とはどんなかたちか。それを追求しつづける、セルモグループは多くの人の一生を支援する存在になることをめざしている。

ささやかな縁を大事にする社会へ。支え合いと助け合いの気持ちを育はぐくむことが、本当の意味での社会貢献であり「人生産業」の創造といえるだろう。それが広がり、やさしい社会づくりの動きが高まることは、単なる夢想ではない。

本書は、安田氏の理念やこれまでの歩みを中心に構成されている。安田氏の生き方や言葉には、人生の指南書的な要素が含まれ示唆に富んでいる。企業の経営者はもとより、地域社会の活動に取り組む企業や団体、そして一般の人々にも、今後の歩みを考えるうえで、貴重な指針の書となるはずだ。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

平成二十五年六月   鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 人の縁に支えられた四十五年 ―経営者・安田征史の経営理念と人生哲学―

強いインパクトの人間観・人生観を持った人物
人生の原体験は旧満州からの引き揚げ体験
父の帰還と母の死
質屋が貸衣裳屋になって、大あたり
剣道で培った人の道
互助会として新たなスタート、しかし……
坂田親子との交流
互助会の誕生と発展の経緯
初めての納棺体験
割賦販売法の施行で互助会に社会性が与えられる
すべてを投げ打ち危機を回避
崖っぷちからの反転
鹿児島に自社施設第一号
大事なことはみんな鹿児島の体験から教わった
クロード・チアリとともに建てた傑作「くまもと玉姫殿」
ばってん荒川も参加
広島進出
安田を支える人との縁
行動規範「率先垂範」
上杉鷹山を自らの規範として
小を積んで大を成す
スピード、感性、情熱でマイナーのなかのメジャーに
めざすはマイナーのなかのトップ


第2章 人の縁に支えられた四十五年

「ふれ愛葬」で送られた上田馬之助
エンバーミング導入のきっかけとなった衝撃の事件
エンバーミングの第一の効果は感染症の予防
エンバーミングの起源
新しい送り方の創出
平成十二年に一万件を超える
安らかに眠っている姿で美しく
愛のふれあいを広げていったエンバーミング
お気に入りの衣裳を身につけて
“ふれ愛葬”を語る集合写真、ふれ愛の場
新しい死生観創出の時代に向けて
「ふれ愛葬」は葬儀革命
副社長・岡崎猛の葬儀と残したもの


第3章 二人の人生を支える感動を ―個性あふれるセルモグループのウェディング―

代官山に誕生した大正ロマンの空間「鳳鳴館」
いままでにはないものを!
失敗から反転、大入り満員へ
オリジナルの婚礼料理と二人のためのスイーツ
ネット配信で全世界をめぐる「ウェディング・レポート」
若者の心をつかむのが決め手
ユニークできめ細かいセルモグループならではのサービス
チャペルウェディングブームの先駆けからメッカとして
人生を豊かにしてくれる見えないサービス
風格の西日本、個性的な関東の式場
儀式から決意表明の場に


第4章 互助会の原点を見つめて

互助会の抱える問題
安田の理念1――敵はニーズ、最後の答えを持っているのはお客さま
安田の理念2――原点に返る、互助会は地域の人との共生
安田の理念3――コツコツ型でお客さまから入りたいといわれる互助会に
安定経営で顧客の利益を最優先
流れに乗るということ
地域貢献を超えた共生産業へ
地域と共に生きる
世代から世代へつなぐ会社に――保険事業が意味するもの


第5章 次代へ受け継がれるセルモのDNA

新しい世代の幕開け、新体制で発展を
現場を大事にして感動を生み出す
女性にしかできないこと、女性だからこそできることを大切に
安田会長に惚れて入社し……
小さいエリアで一番を重ね、ライフサポート全般を
あこがれの会社セルモに就職、現在は東京だけで一〇〇億円を目標に
時代を先取りした経営方針。事業部門制


第6章 人を育て、未来を育む

褒めてこそ人は育つもの
伸びるのは素直で向上心のある人
スポーツへの熱い想いとさまざまな支援
極上のひとときを満喫――「夢しずく」と別邸「蘇庵」
セルモグループの夢

〈安田語録〉

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『「最優」へのあくなき挑戦』 前書きと目次

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「最優」へのあくなき挑戦
~ほけんの窓口グループ・第二の創業元年~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-396-2
初版発行:2014年5月24日




 はじめに


わが国で初めて近代的な生命保険制度を紹介したのは、福沢諭吉とされている。

諭吉は『西洋旅案内』という本の付録で生命保険のことを「人の生涯を請け合う仕事」と記している。

以来、百五十年余、明治維新から戦前・戦後、そして現在という激動の近代史のなかで、歴史とともに変遷を重ね、保険は一大産業へと成長を遂げてきた。

現在、日本は急速な少子高齢化の進行により、国のあり方から一人ひとりのライフスタイルに至るまで大きく様変わりしつつある。人の暮らしを支える安心と安全の保障がこれほど意識される時代はかつてなかったかもしれない。

保険が果たす役割も、広く多様になっている。消費者の保険に対する意識も高く、生命保険の加入率が男女とも八割に近いというのは世界のトップクラスである。また、社団法人生命保険協会によると、現在支払われている保険金・給付金・年金は年間二三兆円、一日あたり約六三〇億円におよんでいるというから、保険はいまや社会生活を支えるインフラの一部といっても過言ではない。

今後は、公的保障を補完する存在として、ますます重要な役割を果たすことになるだろう。勢い国民の保険に対する期待も高まり、新しいニーズも出現してくる。

この消費者意識の向上と、業界の変革に大きな影響を与えたのが、複数の保険会社の商品を取り扱う乗合代理店が展開する来店型保険ショップの台頭であろう。十数年前に登場したときは、戸惑いと奇異の目で見られたものだったが、複数の商品を組み合わせて加入者に最適な保険を提供する提案型の販売形態は消費者の支持を得て保険の流通革命を起こし、いまでは多くの国民の生活保障と豊かな暮らしの実現に寄与するまでになっている。

そうした来店型保険ショップを中心に展開する乗合代理店のパイオニアにして最大手の会社が、本書で紹介するほけんの窓口グループ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役会長兼社長:窪田泰彦氏)である。

いま、そのビジネスモデルは全国に広く普及し、多くの説明をする必要はないが、主な特長として、① 複数の保険会社の商品を「本人の意向」で選ぶことができる、② 相談は何度でも無料、③ 相談しても加入の義務はない、の三つがあげられる。

ほけんの窓口グループがそのビジネスモデルを携えて来店型保険ショップをオープンしたのは平成十二(二〇〇〇)年のことだが、現在ではフランチャイズチェーン(FC)を合わせて全国各地に四八〇余店(平成二十六年三月十日現在)を配するまでになっている。

その十数年間は自由化・国際化の大波にもまれながら、保険業界の競争が激化する時期でもあった。それと同時に消費者の意識行動も大きく変わり、積極的に自らのニーズをオーダーするスタイルが増えていった。

「流通と消費者の関係は劇的に変わったと考えています」

こう語るのは、平成二十五年四月、ほけんの窓口グループの代表取締役会長兼社長に就任した窪田泰彦氏である。

窪田氏は、昭和四十六年に大東京火災海上保険株式会社に入社後、平成十四年にあいおい損害保険株式会社代表取締役副社長、平成十九年にはあいおい生命保険株式会社代表取締役社長と、損保と生保の会社経営に携わったという異色の経歴の持ち主である。

その窪田氏が“あえて”代理店という世界に飛び込んだのは、顧客マーケットと最も接近するなかで、本当の意味の顧客満足を追求したいとの思いからであったという。

窪田氏は会長兼社長に就任するや、ほけんの窓口グループの「第二の創業元年」を提唱し、最大最強ではなく「最さい優ゆう」の会社づくりへ向けた数々の取り組みを宣言する。

「最優」とは「自分にとって損か得かではなくお客さまにとって正しいか否かをすべての物差しとする」ことを基軸とした窪田流経営哲学の背骨を貫くコンセプトである。それはまた、主人公は常にお客であり、お客の声こそが経営の原点、お客の満足と幸せの次に社員の幸せがある……、という徹底した顧客満足主義が反映されたものである。

その「最優企業」を実現するための指針として、① 顧客に向き合う、② 完璧な募集態勢の確立、③ CS(顧客満足度)の達成、という三つの経営方針を打ち出した。

ことに「お客さまのご意向を承る」を筆頭とする「お客さまと向き合うための七カ条」は、「最優」のエッセンスが込められたものとして、すべての社員の日常の命題となっている。

お客とのつながりを深めることによって、窪田氏がめざしているのは、マーケットインの変革を保険業界にもたらすことだ。それにより、長く続く保険会社・代理店・マーケットという硬直した三層構造に地殻変動が起こり、マーケットの側からメーカーを動かしていく真の流通革命が保険業界でも起こる可能性が生まれてくる。

「いまは自由化・国際化に相当する大きな変化が起こっています。それは業界の構造そのものが変わる変化で、インパクトはこちらのほうが甚大でしょう」

このうねりに対応すべく同社が最も力を入れているのは教育事業で、会社資源の多くを社員研修に投入している。四泊五日の合宿にはじまり、二カ月におよぶ初期導入研修は、保険の知識と最優精神を叩き込むことに費やされ、セールスの研修は一切行わないのが特徴である。保険会社から転職した者にとっては、いままで自分が受けた研修はなんだったのだろうという驚きを体験し、やがてそれは仕事観、人間観の転換へとつながっていく。

「お客さまに喜ばれることがどれほどうれしいことか一度でも体験したライフパートナーは、一気に成長していきます。人は変われるのです」

とは、自分自身がその体験によってよみがえった、ライフパートナーの弁である。

さらに窪田氏は、保険流通のさらなる多角化をはかるため、銀行アライアンス事業を積極的に展開。現在一四行の地方銀行と業務提携を結び、銀行窓販(窓口販売)による保険販売を地域の人々に普及させた。アライアンス事業により、お客と長期にわたる友好な関係を構築することの狙いは、「ライフプランをコアにしたリテール金融の新しいビジネスモデル」の実現である。

「金融のワンストップショップ化」「リテール金融のコングロマリット化」という窪田氏の遠大な構想が、現実のものとなりつつある様を目まのあたりにするのは、いままさに変革の現場に足を踏み入れているかのような印象を覚える。

「ほけんの窓口グループは業界のリーディングカンパニーですから、行く手に手本も教科書もありません。自分で変革を起こして進むのが宿命です」

この時期に、窪田氏がほけんの窓口グループのトップとして保険業界の流通を牽引することになったのは、単なる偶然ではないと感じざるを得ない。

本書は独自の理念と戦略によって保険の流通市場に革命を起こし、来店型保険ショップの最大手企業となった「ほけんの窓口グループ」の事業活動を紹介するとともに、同社会長兼社長・窪田泰彦氏の経営理念とビジネス哲学に迫るものである。

自分の生活は自分で守るものとなったいま、保険は確実に誰もが必要とする社会インフラになってきた。それだけに、本書はビジネスとして保険に携わる人のみならず、将来のライフスタイルを考え、安心できる暮らしを願う多くの一般読者にとっても貴重な指南の書となるであろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

平成二十六年三月   鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 高まる自己防衛意識

揺らぐ公的社会保険制度と民間保険の役割
クローズアップされる民間保険と来店型保険ショップの歴史的役割
保険大国日本
高まる不安意識と自助努力
震災以降、独身男女が保険に目覚める
東日本大震災における保険会社の奮闘
契約者の利益を優先させた、百年ぶりの保険法改正
福沢諭吉一門によってはじまった生命保険事業
自由化から競争の時代へ
多様化する販売チャネル
賢い保険選びで大切なこと

 〈社会保険と民間保険の違い〉


第2章 来店型保険ショップのパイオニア ―第二の創業元年を宣言した「ほけんの窓口グループ」―

定着した来店型保険ショップ
急成長と広がりを示す数字
ほけんの窓口の強みとは
消えた“保険のおばちゃん”が意味するもの
「第二の創業元年」を宣言
お客は命を吹き込み、ライフパートナーは魂を吹き込む
お客にとって「最優」の会社に
お客と向き合うための「七カ条」
意向把握と情報公開による完璧な募集態勢の構築
困ったときはお客に聞け――顧客の声が経営の原点
「なでしこジャパン」が最優のモデル
お客にとってなくてはならない会社に
お客さまの声を集め、全員に共有させる最優のシンボル

 〈好評を博した新聞広告〉
 〈第一の創業〉
 〈来店型店舗第一号〉


第3章 人的装置産業としての教育 ―すべては教育からはじまる―

保険における「人」の役割
経営資源の最大限を人に注ぐ
経営資源を注ぐ研修の内容と期間
セールス技術の研修は一切しない
三年以内の資格取得が条件
知識から知恵になる設計を
長い時間をかける相談、個人情報に対する配慮
驚異の数字、九六%
一人ひとりのモラルを高めること
信頼される人間になる努力を絶え間なく
 ◆気づきが多い濃密な五日間
 ◆体験を共有する文化、人の変革を待つ文化
 ◆結果を生むのは、営業力ではなく人間力
すべては教育からはじまる――教育のビジネスモデル確立へ


第4章 「ほけんの窓口」の多角化戦略とは

多角化する「ほけんの窓口」
「ほけんの窓口@△△銀行」の誕生と進展
宝の持ち腐れ状態だった巨大代理店・銀行窓販
年収益三億円の銀行も
企業価値を高めるメリット
銀行にとっての成果
人が変わる、銀行が変わる
銀行との業務提携でリテール金融の新しいビジネスモデルを実現
フランチャイズチェーンへの完全なサポート態勢
「ザー」と「ジー」のシビアな関係
共に成長するパートナーとして
地域の大事なインフラに
十年間変わらない、お客さまへの思い


第5章 窪田泰彦の経営理念とビジネス哲学 ―経営とは変化の本質を見抜き的確に対応すること―

特異な経歴を持った保険マン
二十四時間ロードサービス付き自動車保険の生みの親
捨て身の覚悟で
大きな試練を乗り越えて
現場主義を確信した原点――トップの本籍は現場にあり
JR福知山線脱線事故現場に急行
お客のことだけ考えて、ケンカも辞さず
小異を残して大同(道)をつくれ
損保から生保へ――自分を一度ゼロにして
経営とは何か、“師”から学ぶ
窪田流「哲学」と「最優」の深いつながり
水戸黄門が将軍になった
プロダクトアウトからマーケットインへ――①
プロダクトアウトからマーケットインへ――②

 〈ほけんの窓口の社会貢献活動――「あしながおじさん奨学金制度」〉


第6章 ほけんの窓口グループが描く未来展望

経営理念の変革
膨大な借金を抱えている国の現状
自己責任と自助努力を民間が支えていく
保険会社と代理店の位置づけを同等にする意図とは
官から民へ移すための整備づくり
成熟期と成長期の同時併存、二正面作戦の展開
サムスンから学ぶマーケットイン戦略
踊り場の重要性とグローカル戦略
損保を活用し生涯顧客化を
ほけんの窓口は地域に必要な町医者に――マーケットインの基盤として
未来に向け、過去はすべて捨てる
上場をめざす
十年後、安心の輪は全国津々浦々に

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『感動のある人生を。』 前書きと目次

Kandoweb


感動のある人生を。
~こころネットグループのあくなき挑戦~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-401-3
初版発行:2014年11月1日




 はじめに


六八〇万人とも七〇〇万人ともいわれる人数の団塊の世代(昭和二十二〈一九四七〉~二十四年生まれ)が六十五歳を過ぎ、高齢者の仲間入りをした。

この世代は層の厚みがあるから、是非はともかく、戦後の高度経済成長時代を謳おう歌かし、新しいタイプの消費者像を描いてきた。何しろ、未曽有の人口だから、いつの時代も消費の王様だった。

大多数が動けば、そこには世論が形成され、文化が生まれる。

この世代が老境に入り、活況を呈しているのが、終活市場であり、葬儀業界である。介護を含め、高齢者市場もまた同様だ。

近年、「直葬」や「ゼロ葬」が盛んにメディアに登場しているのは、案内のとおりだ。葬祭場から墓地へ直行するどころか、遺灰も処分してもらい、まったくのゼロに戻る。その選択は個人の裁量によるところが大きいだろうが、日本人が従来より伝統としてきた葬祭にも新しい動きが起こりつつあるのも事実である。

だが、人生の最後を飾る葬儀を、簡略化してしまうのには、いささかの抵抗がつきまとう。送る側、送られる側双方の「心」模様が表れる葬儀を、「時代の流れ」でかたづけてしまっていいのだろうか。そんな疑問に一筋の光を見いだしてくれるような企業がある。

本書で紹介する「こころネット株式会社」(代表取締役会長:菅野松一氏、本社:福島県福島市)は傘下に冠婚葬祭事業を主軸に石材事業、互助会事業、介護事業を展開するグループ企業七社で構成されている持株会社である。

従業員数はグループ全体で五七〇人(平成二十六年三月三十一日現在)、年商一二〇億円(平成二十六年三月期連結)規模で四期連続増収増益、平成二十七年三月期は連結で一三〇億円を射程内とする優良企業だ。グループ企業の事業内訳は以下のとおりである。

◎葬祭事業――株式会社たまのや
◎石材、生花、葬具卸売事業――カンノ・トレーディング株式会社
◎石塔、石工事、霊園事業――石のカンノ株式会社
◎婚礼、宴会事業――株式会社With Wedding
◎互助会事業――株式会社ハートライン、株式会社互助システムサークル
◎介護事業――こころガーデン株式会社

こころネットグループの事業内容を俯ふ瞰かんすれば、冠婚葬祭事業を中心に“揺りかごから墓場まで”、人の人生の節目、節目にかかわるすべてを網羅しているのがわかる。“トータルライフサポート”、これがこころネットグループである。

一つのグループ内で、冠婚葬祭から石材事業、さらには介護事業までを運営しているのは全国でも稀まれだろう。だが、これにより、情報の共有化、仕入れ・物流の一体化、広告宣伝の連携と相互協力によって多大なシナジー効果が発揮されるのである。

創業八十二年のカンノ・グループ(石のカンノ)と創業一二二年のアイトゥアイ・グループ(たまのや)がM&Aで経営統合、石材業と冠婚葬祭業が手を組み、ここに新たに婚礼事業を展開する川島グループ(旧郡山グランドホテル)が加わり、冠婚葬祭事業の企業集積体が形成された。

そして平成二十五年四月には介護事業に参入。平成二十六年一月にサービス付き高齢者向け住宅「こころガーデン八島田」を開設し、事業を本格的にスタートさせた。介護事業は同グループにとって次なる発展のための基盤の一つとして期待されている。その一方で海外事業の拡大にも力を入れていく予定だ。もともと石材の輸入に関連して中国との取引は盛んであったが、その実績を踏まえて新たな事業の可能性を探っている。

本書は、「人々の“こころ”に満足と安らぎをもたらすサービスを提供する」を理念に掲げ、福島県を中心に冠婚葬祭事業、石材事業、介護事業を展開するこころネットグループの事業活動を紹介する。超高齢社会に突入した日本では、冠婚葬祭、介護は誰にとっても身近な問題といえる。それだけにこれは、冠婚葬祭および介護事業にかかわる人のみならず、多くの一般読者にとっても貴重な指針となるであろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

平成二十六年十月   鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 多様化する葬儀・墓への意識

民族大移動から見える人の心のよりどころ
一転して人口減少に転ずる近未来
葬儀市場は一・七兆円とされるが
葬儀も墓も“自分らしさ”を演出
共同体行事から個人的儀礼へ移行
多様化する葬儀・墓への意識
鎮魂の儀式・葬儀への原点回帰


第2章 人生の節目に寄り添うメモリアル創出業

大同団結で冠婚葬祭事業を拡充
ライフステージを包括的に支援
「人を思う心」で深い地域密着
国もライフエンディングを研究
再編・再構築されるライフ産業
葬祭・お墓ディレクターの役割
エンディングを統括するために
ライフステージに寄り添う仕事


第3章 安心の葬儀と安らぎの墓づくりをトータルサポート

M&Aの効力をフルに活用する
心に残る墓づくりで感謝される
決め手は顧客の心を察すること
人柄が偲ばれ、投影される葬儀
時代は移っても基本姿勢が大事
墓石スタイルは和型から洋型へ
葬儀の流れをわかりやすく差配
下請けを脱して川上へと上昇志向
着々と地歩を固める企業の構図


第4章 顧客の想いを充足する冠婚葬祭の提案

葬祭業「たまのや」の革新
次代のマネジメントメッセージ
互助会の有効活用を提案・訴求
互助会の会員増による波及効果
With Weddingの“with”の思い
感動を設計する“人”が不可欠
要望には“一〇〇%プラスアルファ”で応える
県内ナンバーワンに躍り出た使命と責務
文化メッセージ産業として機能
高齢者事業にも進出


第5章 挑戦しつづける菅野松一の人生哲学

機械導入で開眼、展望した前途
常に大事にした“人との出会い”と行動力
一気に駆け抜けた基礎固めの二十代・三十代
実学で得る果実は座学より実入りがいい
“ノコギリ商売”でムダを省く
経営の要は、いつも現場対応力にある
霊園開発の頓挫で上場を見送り
経営統合と“悲願”の上場達成
水と油でドレッシングのうまみ
信頼関係で結びつくのがM&A
固有の文化を継承するのが役割
常に感謝の気持ちを忘れないで人に接する


第6章 すべての人に“感動のある”人生を

東証一部上場、一〇〇〇億円企業へ
行動して学び、体験を糧にする
墓所・霊園事業の今後を展望
充実が求められる派生サービス
中国展開は多様化・大化けする
本音は“カッコいい会社”をつくりたかった
革新的な企業のDNAを継承・継続

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2017/06/20

『メモリードグループ 100年企業への挑戦』 前書きと目次

Memoleadweb


メモリードグループ 100年企業への挑戦
 ~冠婚葬祭業からトータルライフサポート企業へ~


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著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-424-2
初版発行:2016年10月3日
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 はじめに

新しい世紀を迎えて以降、変化のスピードは、ますます激しくなっている。10年前には存在すらしていなかった会社が飛ぶ鳥を落とす勢いで人気企業の仲間入りを果たす一方で、強大なブランド力を誇った会社が見る影もなく凋落するというような、想像を超えた出来事が、国内外ともに立て続けに起きている。

多くのエコノミストは、時代の変化にすばやく対応していかなければ、グローバルな競争社会で生き残ることは難しいと、警鐘を打ち鳴らす。

たしかに、優れた経営者は例外なく、時代の変化に敏感であった。

石川島播磨重工業株式会社(現・株式会社IHI)の社長や株式会社東芝の社長を歴任した土光敏夫氏は、半世紀も前に「これから期待される社員像は『変化に挑戦しうる人』である」と断言している。

日本にコンビニエンスストアを根付かせた鈴木敏文氏の座右の銘は「変化対応」であり、「時代とともにあらゆるものが変わるという考え方を社是にすればいい」とまで言いきっている。

「もう変化対応では追いつかない。変化を先取りして創っていかないと間に合わない」と言いきるのは、株式会社ジャパネットたかたの創業者・髙田明氏である。

彼らはいずれも、既成のものを打ち崩し、未来を世の中に見せていくことで、企業を大きく成長させてきた。

あらゆる変化はイノベーションという挑戦によって生まれ、イノベーションを生み出せない企業は、どんなに強固なブランドがあったとしても「過去の会社」として扱われてしまう。そうした危機感を自らに課し、常に変化の先端に立とうという気概を持つことこそ、現代の経営者に求められる条件と言えるだろう。

こうした気概を強く持ち、常に業界に革新の波を起こしてきた人物のひとりが、日本有数の規模を誇る冠婚葬祭互助会を運営する株式会社メモリードの創業者であり、メモリードグループの代表を務めている本書の主人公・吉田茂視氏だ。

吉田氏は、47年前、まったくのゼロから会社を立ち上げると、長崎を本拠地に、瞬く間に九州および関東の1都6県に商圏エリアを開拓した。その「時代を先取りする目」により、これまでにない婚礼式場や葬祭ホールを登場させることになった。

冠婚葬祭という旧態依然とした業界にCS(顧客満足)の視点を取り入れて、「葬儀革命」という起爆剤を放ったのも吉田氏である。不透明さがまかり通っていた業界に、施設・料金・サービスの透明性を打ち出して、公平明快な「メモリード規準」なるものを打ち立てた。

その後も吉田氏の意欲は衰えることなく、経営の多角化に本腰を入れて取り組み、現在は「婚礼事業」「葬祭事業」「ホテル事業」「レストラン事業」「保険事業」の5つがメモリードグループの事業の柱となっている。

互助会運営を主体とする企業で、これほど積極的に多角化に取り組んでいるところは、ほとんど例を見ない。しかも、どの事業にも、次のような斬新な試みが組み込まれている。

《ホテル事業》
日本を代表する建築家・隈研吾氏とのコラボレーションを実現。なかでも「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」は、自然との融和に裏打ちされた、際立つ趣向の外観が建築界でも絶賛され、名誉ある「BCS賞」にも輝いた。高いデザイン性とホスピタリティに加え、婚礼、宴会、法要などのニーズに配慮した新しい地域密着型のホテルとして、多くの顧客を集めている。

《レストラン事業》
和食、洋食を問わず、いずれも個性とこだわりを持った店舗を各地でオープン。味、接客、インテリア、どれをとっても一級の品質をそろえ、多くが地元の有名店になっている。
また、長崎の繁華街にオープンしたチョコレート専門店には、多くの人に長崎の魅力を知らせるための仕掛けを組みこんでいる。

《保険事業》
死亡保障に特化した少額短期保険事業が、近年、著しい伸びを見せている。89歳まで加入でき、葬儀の際にすぐに使えるという、互助会業界初の「葬儀保険」は、販売が開始されると、たちまち共感を呼び、現在では4万5000口座を数えるほどに成長している。
今後の目標は、3年後に生命保険事業への移行を果たし、42番目の生命保険会社として全国に口座を広げていくことである。

こうした新事業の数々が、互助会事業本体を支え、グループ全体をさらに強靱にしている。その原動力は、リスクを取っても現状を変えるという、挑戦心の発露である。

「社会の変化、ニーズの変化に対応しなければ、いかに大企業といえど、生き残れません。そして、変わりきったところだけが生き残るのです。そのために経営者は、勇気を持って変えていかなくてはなりません。日々進化することが必要です」

婚姻数の減少と葬儀のコンパクト化という厳しい状況がこれからも続くなか、互助会そのものが危機にさらされるときがこないとはかぎらない。その最大の変化に対応するためにも、常に時代を先取りしていかなければならないのだ。

もうひとつ、現在の事業には、大胆な変革と同時に、守り続けなければならないものがある。

メモリードグループの母体である互助会は、もともとは営利目的ではなく、相互扶助の精神によって世の中に普及し、定着したものだ。互助会が掲げる3つの綱領である「助けあいの精神、日本の古来の慣習の継承、地域への貢献」は、どんなに時代が変わっても、変わらない本質である。

その精神を守り抜き、次世代につなげていくという使命を、メモリードグループは持っている。

時代への挑戦と、伝統の継承。相反するかに見える2つの要素を統合し、発展させるには、どうしたらよいかを、吉田氏は創業以来、考え続けてきた。

その吉田氏にとって、「改革と守り」という両輪を回し続ける要となるのが、「ありがとう」という言葉である。

ふだん何気なく使われている言葉であるが、吉田氏は、このひと言に自らの生き方と会社の理念のすべてを込めている。「ありがとう」の持つ偉大さと奥深さは、本書を支える柱のひとつになっている。

本書は、人口減少のなかで冠婚葬祭業が生き残る道を模索しつつ新規事業にも積極果敢に取り組むメモリードグループの事業活動を紹介するとともに、創業者でもあるグループ代表・吉田茂視氏の経営理念と人生哲学に迫るものである。

これは冠婚葬祭業者のみならず、ホテルや飲食などの事業者、および地域おこしに関わる人々にとっても、貴重な指針となるであろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

  2016年8月  鶴蒔靖夫


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はじめに


第1章 日本人の美点、相互扶助の精神を受け継ぐ「互助会」

自分のことよりも先に、ほかの人のことを考えるのが日本人
欧米は「チャリティ」、日本は「おたがいさま」
労働と儀式を支えあう「結」の伝統
「講」が広げた金融ネットワーク
「結」と「講」を合わせたしくみを持つ「互助会」の誕生
数の減少、伸び率の低さ、取り巻く状況は厳しい
淘汰・再編により、生き残るのは100社に
解約手数料をめぐる裁判騒動
「預かり金」か、「予約金」か
互助会は地方創生の原動力
3・11と互助会
冠婚葬祭互助会のリーディングカンパニー「メモリード」


第2章 顧客本位の葬祭とは何か、末永く寄り添う新たなかたち

「もやい船」で多くの精霊を送るメモリード
数は増えるが規模は大きくならない葬祭業界
葬祭業界への怒りが生んだ「葬儀革命」
女性の力を業界に知らしめた「サービス革命」
ホテルに勝るとも劣らない葬祭ホールの出現「施設革命」
隈との出会いを生んだ「東京メモリードホール」
良質なコストダウンを実践した「料金革命」
料金をめぐる最新事情
増える「家族葬」「直葬」から見える、孤立する社会
葬儀は命のリレーの場
誰でも、どんな相談でも受け入れる「市民葬儀相談センター」
葬儀後のサービスに注力
遺族の心身負担を軽くする「遺品整理」
「祭」を活発にするには、日本の心を取り戻すことが必要

《部門別インタビュー 葬祭部門》
お客様の不安に応え、見えない仕事もこなす質の高い人材を育てる


第3章 保険事業への挑戦・少額短期保険

3つに分けられる葬儀費用のうち、互助会が関与するのは1つだけ
もう香典には頼れないところに登場した画期的な「葬儀保険」
葬儀保険の特徴と商品種類
保険金が大きな助けになった3つの実例
少額短期保険とは
手軽さとスピード感が人気の理由
25年前にオランダで知った葬儀保険
葬儀保険でダントツなのは、真剣に勉強したから
高齢入居者の安心をつくる「アンド・ユー」
日本少額短期保険協会発表の「孤独死の現状レポート」

《部門別インタビュー 保険部門》
保険の原点も助けあいの精神


第4章 慶びの日に最高の輝きを

地域をあげてのイベントだった、かつての婚礼
隈研吾設計の「森の光教会」「シェタカ高崎」は若い男女の憧れの場所に
「ガーデンテラス」シリーズが打ち出す特別な時間と空間
魂に響くセレモニーが行われる建物
婚姻数は減少したが業界の売り上げは伸びている
魅力的な式場が街に輝きを与える
挙式は戦後が生んだ最大の儀式
結婚式の変遷と、メモリードの式場の斬新さ
他の追随を許さぬ衣裳の質と量
地域を元気にする新しい結婚のかたちを試みながら

《部門別インタビュー 婚礼部門》
ここでアルバイトをした学生が、ここを結婚式の式場に選びます


第5章 吉田茂視、「ありがとう」の理念と躍進の軌跡

「ありがとう」の精神が成長の原動力
商売人の祖父と組合委員長の父から受けた深い影響
互助会の重鎮の薫陶を受け、長崎で一から出直す
女性の偉大さを教えてくれた「営業の母」
一世一代の挑戦を受けとめた巨人
草創期を乗り越え、第二ステージに登壇
隈とのマッチングによる唯一無二の建物
「『わたしからあなたへ』一言」が伝える、心を磨く大切さ
「ありがとう」の企業理念に込めたもの


第6章 メモリードグループ、100年企業への道

「冠婚葬祭業」から「トータルライフサポート企業」へ
チョコレート専門店に込められた壮大な夢作戦
長崎を京都や金沢に匹敵する街に
30年間人々を楽しませる「五島コンカナ王国」
「五島ワイナリー」の誕生
拡大するホテル事業
レストラン事業が社内の人材育成と町おこしをうながす
留学生のためのたこ焼き屋
メモリードグループの幅広い事業
おもしろい存在になるのは入社3年後から
小さな店は若手のチャレンジの場
5つの柱を持つ意味は、1つだけの経営では危ないから
42番目の生命保険会社をめざして
感謝とリスペクトの念で地域に寄り添い、100年企業をめざす


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