信頼が絆を生む不動産投資

2017/12/21

『信頼が絆を生む不動産投資』 前書きと目次

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信頼が絆を生む不動産投資

~片手に理想、片手にそろばんを――
 超堅実経営で不動産業界の常識を変えるAZESTグループの知的戦略~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-439-6
初版発行:2017年12月24日




はじめに

日本では毎年、敬老の日に、その年に100歳を迎えた人全員に、総理大臣から銀の杯が贈られていることをご存じだろうか。口径9㎝×高さ3.2㎝のこの杯には、真ん中に「寿」の一文字と、裏面には年月日と「内閣総理大臣」の文字が刻まれている。

銀色に輝く杯を高齢者に贈るこの慣習は、1963年に老人福祉法が制定された際に、100歳を迎える人の長寿を祝い、社会への貢献に感謝する目的で始められた。
しかし、この祝いの杯は、実は純銀製ではない。かつては純度99.9%の純銀製だったのだが、2016年以降は銀メッキ仕様に変更となったのだ。

せっかくの祝い事なのに、なぜだと思われる向きもあるだろう。だが、この変更は、現状を鑑みるかぎり、どうにも避けられないものだと言える。なぜなら、現在では100歳を迎えようという人の数があまりにも多くなったため、銀杯にかける予算が莫大になりすぎてしまったからである。

老人福祉法が制定された1963年には、100歳を超える高齢者の合計数は、わずか153人にすぎなかった。しかし2017年には6万7824人となっている(2017年9月1日現在)。この数は47年連続で増加しており、今後もその傾向は続くと見られている。一説によると、2050年には100歳以上の人口が100万人を突破するとも言われているのだ。ちなみに、2017年度に100歳を迎える人は3万2097人が見込まれている(厚生労働省「H29百歳プレスリリース」)。

祝いの杯を純銀製にした場合、その時点の銀の価格によって多少変わってくるが、桐箱などを含めて、1つあたり約7600円程度の予算が必要だという。これを銀メッキに変更することで、単価を半分程度に抑えることができる。

しかし、対象者がここまで増えてしまうと、1つあたりの単価を抑えたところで、全体として大きな負担になることは否めない。実際、2016年には、この銀杯の予算だけで約2億6000万円を計上している。もはや、この事業そのものがむだ遣いではないのかという声も、噴出しているのだ。

長寿の実現は、人類が長いあいだ希求してきたものであり、本来ならば、百寿、紀寿とも言われる100歳は、おおいに祝うべきもののはずである。しかし、長寿化とともに少子化が極端に進んできた現在では、手放しで祝ってもいられなくなっているのが現実だ。

世界保健機関(WHO)が発表した2016年度版「世界保健統計」によると、日本人女性の平均寿命は86.8歳で世界第1位、男性は80.5歳で世界第6位、男女合わせた平均寿命は83.7歳で前年に続き世界第1位である。

その一方で、厚生労働省による「人口動態統計」では、2016年に日本で生まれた子どもの数は97万6978人であり、1899年に統計をとり始めてから初めて100万人を割りこんだ。1人の女性が生涯に産む子どもの数(合計特殊出生率)も1.44人と、前年を下まわっている(厚生労働省「平成28年(2016)人口動態統計(確定数)の概況」)。出産適齢期の女性の減少が、こうした少子化に拍車をかけているという。

このような極端なまでの少子高齢化の結果、本来ならば出生時の人口が最も多く、年齢を重ねるにつれ死亡などにより少なくなるという、ピラミッド状になるはずの人口構成が、わが国の場合には、若年層が少なく、40代~70代の人口のほうが多いという、歪なかたちになっている。それは、近い将来に、国や社会を支える現役世代よりも支えられる高齢者のほうが多くなることを意味する。そして、その影響をまともに受けるのが年金制度なのである。

総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)平成28年(2016年)」によると、2人以上の高齢者無職世帯(世帯主が60歳以上)の毎月の可処分所得は17万9087円なのに対し、消費支出は23万9604円で、毎月6万517円の赤字となっている。この状態が65歳から90歳まで続いたと仮定すると、単純計算で1815万5100円もの不足となってしまう。

年金制度の破綻や老後の蓄えの必要性などにまつわるさまざまなデータは、マスメディアを通じて広く世に知らしめられることとなり、いまや周知の事実となっている。そのため、「老後の生活に必要な資金は現役のときから準備をしなければ、いわゆる『下流老人』になりかねない」という考えが、一般的になりつつある。

「下流老人」とは、2015年に出版された『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(藤田孝典著)によれば、「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」のことである。この本が出版された2015年時点で、日本国内には推定600万人~700万人の「下流老人」がいるとされていた。著者の藤田氏は、現役時代に一般的な水準の年収を得ていた者でも、病気や認知症の発症、あるいは、ワーキングプアや引きこもりの子どもたちの存在をきっかけに、「下流老人」へと転落する可能性があると警鐘を鳴らす。

長年まじめに働いたあげくに「下流老人」になってはたまらない、と考えるのは当然だ。そこで、いま、自分の老後を不安視する人のあいだで注目を集めているのが、不動産投資なのだ。

「10年単位の息の長い投資としてとらえるならば、不動産は必ず利益を生み出します」

そう語るのは、投資用のワンルームタイプ(1R、1K)のマンションと賃貸アパートを中心に不動産事業を展開するAZESTグループのCEO兼COOであり、その中核企業であるAZEST株式会社(本社:東京都豊島区)の代表取締役会長兼社長を務める清水嘉夫氏である。

AZESTグループの事業内容は、投資用の単身者向けワンルームマンションとアパートの企画、開発、販売、賃貸仲介、賃貸管理、建物管理と、多岐にわたる。「デベロッパー機能から物件管理までをワンストップでサービスすることができることが当社の強み」と清水氏は語る。

AZESTグループが物件の企画と開発に際して最も重視しているのが「下町戦略」である。

「誰でも、東京の銀座や港区などの、いわゆる一等地に住むことに憧れを抱くものです。しかし、これらのエリアは家賃が高く、実際には、単身者にはなかなか手が出ません。憧れだけで住む場所を決めるのは、現実的とは言えないでしょう」

と、清水氏は言う。たしかに、実際に港区などの一等地に住んでいる人の話を聞いても、「家賃が高い」「スーパーマーケットが少なくて、日用品や生鮮食品などの買い物に困る」といった声が多い。衣食住にいくらでも金をかけられるほど裕福ならば問題ないかもしれないが、一般庶民ともなると、そうもいかない。

そこでAZESTグループでは、「通勤・通学に1時間以内」を目安に、JR山手線の主要駅から分岐する私鉄や地下鉄で10分から30分程度の距離にある駅で、しかも駅から徒歩10分以内という立地にこだわり、「住みたい街」ではなく「住みやすい街」に「住み心地の良い住まい」を開発することに注力している。これこそが、AZESTグループが推進している「下町戦略」なのである。

こうした戦略を展開している理由は、「単身の中間所得層」という最も入居希望需要が多い市場を確実に狙うことにある。この戦略を進めることで入居率を高めることができれば、オーナーも安定的に家賃収入が得られるというわけだ。実際にこの戦略は功を奏し、AZESTのマンションやアパートの入居率は常時98%を超えているという。

インターネットで「各種不動産評価」と「各種地価マップ」の情報を提供する株式会社タスが2017年8月31日に公表した「賃貸住宅市場レポート」によると、東京都の2017年6月期の空室率TVI(TAS空室インデックス:タスが開発した賃貸住宅の空室の指標)は12.73で、前月比でプラス0.13、前年同月比でプラス1.34である。東京23区では12.46で、前月比プラス0.15、前年同月比でプラス1.35、東京市部では15.21で、前月比プラス0.04、前年同月比プラス1.08となっている。都内の賃貸住宅の、特にアパート系(木造、軽量鉄骨)の空室率TVIは2015年の半ばくらいからじりじりと上昇傾向にあり、本来なら最も競争率が高いはずの新築アパートでさえ埋まりにくいのが現状らしい。

こうした状況下にもかかわらず、AZESTグループの賃貸物件が入居率98%以上の高い入居率を誇っていることには当然、理由がある。それは、「住みやすい街」を望む入居者に対し「立地の良い物件」を提供するだけでなく、「住み心地の良さ」をも提供しているからにほかならない。

特にAZESTグループが重視しているのはセキュリティである。AZESTグループが手掛けるマンションやアパートは、すべてが24時間対応のセキュリティシステムを備えており、マンションでは住戸の玄関ドアにダブルロックを標準装備しているという。

また、最近のペットブームにも対応し、一定の大きさのペットの飼育を可能にしている。そのうえ、住戸内にはオゾン消臭 除菌装置を標準装備し、フローリングの床材には表面強度が高く傷がつきにくい素材を採用するなど、物件の資産価値を維持するための配慮も万全だという。

こうした投資家と入居者の双方のニーズを満たす経営戦略によって、業績は創業以来ほぼ一貫して右肩上がりに成長。2017年3月期の売上高は117億円に達するまでになった。

そんなAZESTグループを率いる清水氏が経営施策上で力を注いでいるのが、事業部の分社化だ。

「不動産業界で働く人は、基本的に独立志向が強いのです。しかし、独立しても、その多くは失敗に終わります。そこで、独立への意欲を社内で活かし、優れた経営者に育てるために、事業部ごとに分社化して、意欲と才能のある社員をグループ会社の社長に抜擢しています」

と、清水氏は言う。いまでは、ホールディングス機能を有するAZEST株式会社を中心に、AZEST-PRO、AZEST-RENT、AZ-ONE、AZEST-NEOの4社を擁するAZESTグループを形成し、各々の事業に特化した各社が、たがいに連携しながら着実に成長を続けている。

本書は、投資用不動産市場で躍進を続けるAZESTグループの事業活動を紹介するとともに、同グループの創業者である清水嘉夫氏の経営理念と人生哲学に迫るものである。これは、豊かな老後のために有効かつ安全な投資を考えている人や、便利で快適なマンションやアパートでの暮らしを考えている人々にとって、貴重な指針の書となるであろう。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

2017年11月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 老後の暮らしは自分で守る時代へ

長寿化がもたらす老後の暮らしへの不安
少子高齢化の進展で危機に瀕する年金制度
定年後も働くという選択肢
貯蓄だけでは資産を守れない時代
投資の対象は金融資産か実物資産か
東京オリンピックを控えて活況を呈する不動産市場
不動産投資に対するイメージも時代とともに変化
安定した家賃収入を得られるのはどんな物件か


第2章 不動産投資のプロフェッショナル集団「AZESTグループ」

不動産のAからZまでを手掛けるAZESTグループ
AZESTグループが訴求する不動産投資の6つのメリット
単身・中間所得層を入居対象とした物件を開発
賃貸管理でもAZESTが選ばれる理由
マンションの価値を高める建物管理
新たなニーズを開拓するアパート供給事業
一棟アパートへの投資は高利回りが魅力
個別相談で無理のない資金計画を提案


第3章 「住みやすい街」の「住み心地の良い住まい」

「住みたい街」より「住みやすい街」に特化
単身者のニーズに合致するエリアの条件
東京に特化する理由
安全と安心を保証するセキュリティ設備
AZESTブランドならではの快適な住空間
ペットとともに住む人にも配慮した住まい
女性でも安心して住めるアパート


第4章 不動産業界に新しい風を

業界では珍しい堅実な社風
フロービジネスとストックビジネスの融合で安定経営を実現
意欲ある社員を社長に任じて分社化を推進
不動産業界では珍しい土日完全週休2日制を導入
プレミアムフライデーが浸透する健全な職場環境
営業なしのアフターフォローセミナーを開催
既存投資家からの紹介・リピートが中心


第5章 創業者・清水嘉夫の経営理念と人生哲学

つくりたかったのは「誰もが『よかった』と思える会社」
幼くして父と死別し、母の苦労を見て育つ
不動産業界に入りトップセールスパーソンに
不動産投資を生涯の生業にしようと決意した理由
実績を買われて複数の会社の社長を歴任
前職の部下とともにAZESTを創立
業界に先駆けてコンプライアンスを重視
「なにがあっても社員は見捨てない」が信条
人との縁を重視したグループの経営理念


第6章 AZESTグループが描く未来展望

長期的な視点を重視した社員の育成
10年後の幹部の育成のために
リフォーム分野など新たな分社化も検討
社員を守るために決断した名古屋進出
台湾・香港にターゲットを絞った海外展開
世代交代をするタイミングでの上場を検討
確かな目標を掲げて一歩一歩前に進む


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