初めて家を持つ人を応援する

2018/09/10

『初めて家を持つ人を応援する』 前書きと目次

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初めて家を持つ人を応援する
~住まいの“ぜんぶ”を引き受ける「リビングライフ」のオンリーワン戦略~


著者:鶴蒔靖夫
定価:本体1800円+税
ISBN978-4-87218-372-6
初版発行:2012年8月5日




はじめに

国際競争力を失い、弱体化が進む経済。そこに襲った東日本大震災。まさに“泣き面にハチ”という状況の日本だが、荒廃した地からも新しい芽は伸びはじめる。

特に昨年の大震災は、多くの日本人に、新たな気づきをうながしたようだ。それは、幸福はどこに根ざしているのか、という人が生きていくうえでもっとも基本的な、そして、もっとも重要な問いかけだった。

津波で家を流された人、原発事故の影響でわが家から離れざるを得なくなった人、そうした人々の、わが家に対する深い思いをテレビ映像などで見聞きしながら、住まいは人生の場そのものであり、幸福の基本であると感じると同時に、家族とともに生きていくわが家をもっと大事に考えようと、多くの人々が改めてわが家の持つ大きな意味を認識したのである。

それを象徴しているのが、最近の住宅業界の動きではないか。不動産経済研究所の調べによれば、平成二十四(二〇一二)年一月の実績で、首都圏の建売住宅は対前年同月比で一四・二%増、マンションは同じく対前年同月比三二・六%増と、震災前の需要を大きく上回る活況ぶりを示している。

震災後、大きく沈み込んだ消費者マインドのなかで、いち早く住宅需要が元気を取り戻したことは、人々が人生の幸福は住まいからはじまることを再認識した証ということはできないだろうか。

こう考えたとき、私の脳裏にくっきり浮かんできたのが、本書の主役である株式会社リビングライフ(本社:東京都世田谷区)の代表取締役・炭谷久雄氏である。

炭谷氏と私の出会いは数年前にさかのぼる。私が二十八年間パーソナリティを務めているラジオ番組にゲストとして出演していただいたことがあり、含蓄深いお話をうかがったことがあるのだ。炭谷氏は、「住まいからはじまる人生の幸福づくり」を企業理念に掲げ、住宅事業を中心に、不動産に関するビジネスを幅広く展開している人物だ。

炭谷氏が経営するリビングライフは、「住まいからはじめる生涯幸福設計」をコンセプトに、常に、人が幸福な人生を送るための住宅を提供するという考えを貫いてきた。

売買仲介事業から一戸建て住宅、分譲マンションへと社業を拡大してきたのも、「住まいは生涯幸福の原点だ」という考えにもとづくもので、顧客の生涯にわたる住宅ニーズのすべてを満たしたいという強い願いがそこにある。現在ではさらに進化し、リノベーション、リフォーム、マンション管理、パーキング事業、不動産の積極的活用を行うアセットマネジメント業など、不動産にかかわるニーズのすべてにワンストップで応えるトータルソリューション機能を持つ組織を構築している。

この企業構造はいうまでもなく、企業としての安定・発展にも理想的なかたちになっている。

詳細は本文で述べるが、私が炭谷氏に再びお会いしたいと思ったのは、数年前に、いや、二十年以上前の創業時から、炭谷氏は、住まいと人生の幸福をしっかり結びつけて考えいたことが強く印象に残っていたからだ。

炭谷氏は創業当時から、住宅産業が果たすべき最大の使命は人の生涯幸福の基点となる住まいを提供することだという理念を持ち、それにもとづいてビジネスを展開してきた。その理念は、今回の東日本大震災の経験を経て、いま、多くの日本人が共通して持つ価値観となっていると思われたのだ。

一別以来数年、炭谷氏に再会し、リビングライフは実に数年前の予想をはるかにしのぐ企業規模に成長しており、事業内容も時代の最先端をいくものに進化させていた。このことにも目を見張った。現在、リビングライフでは「環境」をキーワードにした住宅・マンションの提供に力を注いでおり、さらに、業界初の分譲マンションの管理費負担をゼロにする独自のスキームも導入している。

本質を見失わないビジネスは、結果的には大きな繁栄をもたらすということだ。

炭谷氏がリビングライフを創業したのは平成二(一九九〇)年。バブル経済が崩壊した直後で、日本経済は混乱のさなかにあった。特に不動産業界はバブル崩壊の波をもろにかぶり、毎日のように、「あそこがつぶれた」「ここが倒産した」というニュースが飛び交い、まさにカオスそのものだった。

だが炭谷氏は、「こういうときこそ、幸福な人生の基点となる健全な住宅をしっかり提供していかなければならない」と、敢然と起業に踏み切った。火中の栗を拾うともいえるそんな行動を支えたのが、炭谷氏が信頼する「3KM」発想である。

「3KM」は、同じく住宅産業の土屋ホーム(現株式会社土屋ホールディングス、本社:北海道札幌市)の創業社長・土屋公三氏(現会長)が提唱する、人生の幸福設計理念である。幸福を実現するための目標を三つの「K」、つまり「個人」「家庭」「社会(会社)」に分けて考えていくところに最大の特徴がある。

具体的には、一人ひとりが三要素における目標設定を、たとえば年に一度など定期的に行い、これも定期的に、自ら設定した目標がどこまで達成されたかをチェックしていく。「M」は、「目標(Mark)」、「管理(Management)」、「意欲(Motivation)」を意味し、これらは目標達成を確実化するためのスキルになる。

土屋ホームはこの3KMを企業理念にして創業し、当時、すでに大きく成長を遂げていた。だが、炭谷氏が強く心惹かれたのは、めざましい成長力よりも、個人・家庭の幸福の実現をめざしつつ、社会の幸福にも貢献することが社員の共有意識となっている土屋ホームという企業のあり方だった。

早速、3KMについて勉強し、ますますその理念に心酔した炭谷氏は、「自分もこういう会社をつくりたい」と思うようになる。そして、バブル崩壊の逆風が吹くなかで、たった一人で小さな事務所を立ち上げたのである。

現在、リビングライフの年商は約一五〇億円。リーマンショックの直前はこの二倍くらいの年商規模だったが、リーマンショック後はより堅実な方向へと舵を切り、今日では足腰の強い、筋肉質の経営体質に鍛えなおしている。

また、リビングライフでは、「初めて家を持つ人を応援する」という姿勢を大事にしている。実は、不動産業界では大手のシェア拡大がじわじわと進んでいる。ところが大手はその経営構造上、どうしても高価格帯の住宅・マンションの供給に集中しがちなのだ。

「社会を支える若い世代の中間層は、実際そんな高い住宅は買えないのです。そういう人たちが無理なく買うことができ、しかもクオリティ的には他社の住宅・マンションとは遜色がないものを提供することに私は使命感を持っています」

炭谷氏のこうした発言を裏づけるように、リビングライフが現在展開している物件は、住宅・マンション、どれをとっても、リビングライフでなければできないオンリーワンの魅力に満ち、多くの顧客を惹きつけている。

本書では、リビングライフの企業理念のベースとなっている「3KM」について紹介するとともに、同社が手がける各事業について紹介し、リビングライフの全容に迫りたいと考えている。

炭谷氏の理念・考えを知ることで、読者一人ひとりが自分自身にとって、より幸福な人生とは何か、そして、そのためには何をすべきかを考える一つのきっかけとなれば幸いである。また、リビングライフの事業展開からは、低迷する日本経済のなかにあっても、どのような視点を持てば活路が開けるかという、多くの学びを得られるものと確信している。

なお、本文中の敬称は略させていただいたことを、あらかじめお断りしておく。

平成二十四年六月  鶴蒔靖夫




はじめに


第1章 リビングライフと「3KM」理念

社員の生涯幸福設計と「3KM手帳」
炭谷と3KMの出合い
マズローの欲求五段階説――生きがい・やりがいをもたらすもの
3KMを実際に使いこなす
人材を人財に変える3KM


第2章 不動産ニーズのすべてに応えるリビングライフ

人と街をつなぐ不動産のトータルソリューション
街と人をつなぐという使命を果たす
リビングライフグループの事業構造
徹底したドミナント戦略を展開
土地鑑を基盤にする不動産業には最高の事業展開


第3章 原点は真の幸福の追求
 ――炭谷久雄とリビングライフの歩み――

母一人子一人の家庭から大学に進学
不動産業でたちまち頭角を現す
「モリモト」での修業時代
「3KM」との出合い、そして独立
「リビングライフ」を創設
苦労が続いた創業期
本社ビルの完成
創立十周年を期してマンション事業へ進出
[リビングライフ宣言。]
リーマンショックという洗礼
オンリーワン企業への道


第4章 リビングライフが提供する生涯幸福住宅
 ――中核・ディベロップメント事業部の活動状況――

高まる住宅取得ニーズ
家族・地域とのつながりを再確認
平成二十四年はさらに着工戸数が拡大
高まるクオリティ重視傾向
新たなニーズ、エネルギーの自給自足
リビングライフの建築条件付分譲宅地
将来の資産価値も期待できる宅地
リビングライフの建築条件付分譲宅地「ライフアソート」
全戸に太陽光発電を設置する「サンサタウン」
将来的には、太陽光発電装置付住宅が常識に
全二三八邸でダブル発電を実現
神奈川スマートエネルギー構想
電気自動車充電コンセントも設置可
丘の上に誕生する最高の住み心地を実現する「サンサタウン」
三〇〇〇万円台中心という圧巻の価格
あこがれの街「ライフアソート横須賀見晴らしの丘」
第二弾「ライフアソート湘南田浦オレンジタウン」
リビングライフのマンション事業1――新築部門「ライフレビュー」
 マンション事業・新築マンション
 ホテルライクな外観のなかに広がる最上級の機能
 全四一棟、二六〇〇戸の実績を誇る「ライフレビュー」
 常に「初めて家を持つ人」のサポーターになる
 なぜ、リーズナブル価格を実現できるのか
 小~中規模マンションにこだわる理由
 リビングライフだけの安心「マルチアングル・チェックシステム」
 「安全・安心」を確実にする第三者検査機関でのチェック
 お客さまの代理という自覚
 日本初! 十年保証「住設あんしんサポート」
 画期的なシステム「MMP」
 今後は付加価値のあるマンションを提供していく
リビングライフのマンション事業2――リノベーション部門「リリファ」
 リノベーションという新しいマンションのかたち
 新しい時代の価値観から生まれたリノベーション市場
 リノベーション事業への本格参入
 新築マンション同様の「安全・安心」へのこだわり
 外装・内装もすべてリノベーション
 リノベーション案件の進行チャート
    〈コラム〉リビングライフの歴史が自分自身の人生と重なる


第5章 リビングライフのトータルソリューション型ビジネス
 ――住宅流通事業部・多彩なグループ会社展開などの活動状況――

さながら太陽系宇宙のように
地元のプロに徹して不動産売買の仲介を行う住宅流通事業部
ニーズ・時流に応じて変化する商品群
ローンセミナー、自分史などの戦略で顧客の気持ちを引きつける
    〈コラム〉少数精鋭体制で発揮する抜群の販売力が誇り
自社保有の資産の運用、管理で収益を生み出すアセットソリューション事業部
    〈コラム〉少数精鋭でスマートな職場づくりを実現
【グループ企業の活動】
 マンション管理業務を行う株式会社リビングコミュニティ
 安全・安心で長く住めるための充実したサポート
 賃貸管理やコインパーキング事業を展開する株式会社リビングセンター
 二十四時間カバーするリビングセンターのPM事業
 有望市場のコインパーキング
    〈コラム〉各事業部の拡大など、企業として大きく育ってきた喜びを実感
 技術力で圧倒的な信頼と実績をあげている朝日建設株式会社
 高性能・省エネ効果にすぐれた鉄筋コンクリート造の賃貸マンション
 賃貸経営サポートでも実績を拡大
 マンション・ビルのリニューアル事業
    〈コラム〉「ライフレビュー」「リリファ」でリビングライフと切磋琢磨
 「グレイスウッド」など戸建住宅をつくりつづけてきた株式会社東横建設
 仕入れから設計・施工まで自社の手で
 新幹線搭載の制震システムや狂いのこない乾燥集成材を採用
 木の魅力を生かした「グレイスウッド」シリーズ
    〈コラム〉三十五年来のつきあい。炭谷社長は仕事・人生最良のバディで


第6章 リビングライフが描く未来地図

人口減少社会の住宅事情
日本経済浮揚のカギを握る住宅産業
国の「新成長戦略」もリフォーム市場に着目
ワンストップ対応企業の真価を発揮するとき
最大の課題はスタッフの意識向上
リーダーをどう育てていくか
めざすは、個人・家庭・社会の生涯幸福
四十年、五十年と存続する企業をめざす


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