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2021/03/15

ブライダルジュエリー市場はコロナ禍においても回復基調


Diamondring


首都圏の1都3県で延長された緊急事態宣言の期間が、あと1週間で終了しようとしています。しかし、新規感染者数の減少はここのところ下げ止まりとなっており、東京ではむしろ上昇傾向も見えています。

昨年から始まった新型コロナウイルス感染症の大規模な流行と、それに起因する緊急事態宣言、そしてその宣言に付随するさまざまな自粛要請などが、経済活動に与えてきた影響は、とても大きなものがあります。

帝国データバンクによると、「新型コロナウイルス関連倒産」(法人および個人事業主)は、3月12日の16時の時点で1150件にものぼるそうです。業種別に見ると、「飲食店」が186件で最も多く、次いで「建設・工事業」「ホテル・旅館」「アパレル小売」「食品卸」となっています。


こうした影響はブライダル業界にも及んでいます。

式場やホテルなどが加盟する日本ブライダル文化振興協会の調査によると、2020年度(4月~3月)は約28万組の結婚式が延期や中止などを余儀なくされ、業界全体の売上は前年度比で32.1%、経済損失は9500億円にのぼります。

四半期ごとに見ても、感染拡大が始まった2020年4月~6月の売上は前年同期比で4%、7月~9月は27%、10月~12月は53%、2021年1月~3月は43%となっていて、なかなか復活の道筋が見えてきません。


このようにブライダル業界では厳しい状況が続いている一方で、ブライダルジュエリーに関しては、回復基調にあるそうです。

ブライダルジュエリーの専門店である「銀座ダイヤモンドシライシ」「エクセルコ ダイヤモンド」を展開する株式会社NEW ART HOLDINGSは、2020年度(2019年4月~2020年3月)のブライダルジュエリーのセグメント売上が前年度比21.2%増となり、過去最高を記録しました。

その後、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた2020年4月~6月期には、ジュエリー・アート事業が前年同期比61.0%にまで落ちこみましたが、9月には4月からの累計で前年同期比90.4%にまで盛り返し、12月には4月からの累計が前年同期比98.1%と、ほぼ前年と変わらないところにまで回復しています。

こうした好調の理由のひとつには、「結婚するときには結婚指輪を買うのがあたりまえ」という考え方が浸透しており、それがブライダルジュエリー業界の売上を下支えしていることがあると、「ブライダル産業新聞」のウェブサイトに掲載されている以下の記事では指摘しています。

結婚したら挙式することを『当たり前』にしていく(ブライダル産業新聞 NEWS)
https://bridalnews.co.jp/2021/03/10/%E7%B5%90%E5%A9%9A%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%89%E6%8C%99%E5%BC%8F%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E3%80%8E%E5%BD%93%E3%81%9F%E3%82%8A%E5%89%8D%E3%80%8F%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84/

また、新型コロナウイルス感染症の大規模な流行により結婚式や新婚旅行の延期や中止を余儀なくされたカップルたちが、もともとはそこで使う予定だった分のお金をブライダルリングに振り替えている、という事情も、ブライダルジュエリー市場が回復基調にある背景にはあるようです。

とはいえ、そうした事情があったとしても、ブライダルジュエリーを扱うすべての企業が回復基調にあるわけではないでしょう。NEW ART HOLDINGSが、このコロナ禍においても業績をあまり落とさず、2020年12月の時点で累計売上を前年同期比98.1%にまで回復できたのには、経営に対する独自の姿勢があったからだと思われます。

たとえば「銀座ダイヤモンドシライシ」と「エクセルコ ダイヤモンド」の一部店舗は、昨年の緊急事態宣言中も営業を継続していました。その理由を、NEW ART HOLDINGSでジュエリー事業を担う株式会社ニューアート・シーマの代表取締役・白石哲也さんは、次のように語ります。



「私どもには、緊急事態宣言の発令前にご注文いただいた商品をお客様にお渡しする義務があったため、店を開けなくてはならなかったのです。みなさん、結婚が決まっているにもかかわらず自粛期間中は会うこともままならなかったため、『今日だけは、ふたりで取りに来ようと決めていたんです。ふたりが会えるこういう機会をつくってくださってありがとうございます』と喜んでくださいました。

休業した同業他社では、クレームの処理や商品の送料負担などで苦労したと聞いております。その点、私どもは、営業の継続を選択したことをひたすら感謝される日々でした」

(『白石幸生のアートビジネスの世界』第1章 コロナ禍と日本の結婚事情 より)


また、先の「ブライダル産業新聞」の記事には、結婚指輪の購入率はほぼ100%だが、婚約指輪の購入率は60%に満たないという厳しさがあり、ここの部分を高めるために各社がプロポーズ文化の提唱を図ってきたとあります。

この「プロポーズ文化の提唱」についても、ニューアート・シーマはユニークな試みをしています。



サプライズでのプロポーズに憧れるカップルは多いが、それには2つの問題がある。それは、相手のリングのサイズがわからないケースが多いことと、リングのデザインが相手に気に入ってもらえるかどうかがわからないということだ。

そこで「銀座ダイヤモンドシライシ」は、サプライズプロポーズ専用に、サイズの調整が可能なリングを開発することで、この2つの問題を一挙に解決した。これは、購入したダイヤモンドルースを「スマイルプロポーズリング」に留め、サプライズプロポーズではこれを彼女に渡し、サプライズが成功したら後日、ダイヤモンドをふたりで選んだエンゲージリングに付け替えるというシステムになっている。しかも、サプライズで使った「スマイルプロポーズリング」は、ダイヤモンドの代わりにカラーストーンを留めて、記念にプレゼントしてくれるというサービスもある。

(『白石幸生のアートビジネスの世界』第2章 ブライダルジュエリー業界のトップランナー より)


ほかにも、いまではあたりまえになっている、コンシェルジュによる接客スタイルや、ブライダルリングのセミオーダーメイドシステムなどを、業界で最初に取り入れたのは「銀座ダイヤモンドシライシ」だそうです。

NEW ART HOLDINGSがこのように、常に新しいことに取り組んできた背景には、創業者である白石幸生さんの「アート的発想」があると言います。

白石幸生さんは、実業家であると同時に世界でも有名なギャラリスト(画廊をもつ美術商)でもあり、ギャラリストとして、これまで半世紀以上にわたって多くの画家を育ててきました。そのなかで、ビジネスにも「アート的発想」が重要と考えるに至りました。



「アートには、同じものはひとつとしてなく、革新性、独創性が求められます。人のまねはぜったいにせず、オリジナリティをどこまで出せるか、そして常に新しいものを追求していく姿勢が、アートではなによりも重要です。これは経営においても同じことが言えます」

(『白石幸生のアートビジネスの世界』はじめに より)


こう語る白石幸生さんの「アート的発想」が、ブライダルジュエリービジネスにどのように結実していったのか。さらに、その発想から、NEW ART HOLDINGSがどのように多角的なビジネスへと事業領域を拡大させていったのか。そうしたことに興味や関心をもたれたら、『白石幸生のアートビジネスの世界』をお読みになってみてください。


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白石幸生のアートビジネスの世界
~画廊経営から誕生した NEW ART HOLDINGS~
https://sites.google.com/view/intsushinsha/ryutsu#h.p_ID_38

第1章 コロナ禍と日本の結婚事情
第2章 ブライダルジュエリー業界のトップランナー
第3章 アートを基軸とした事業展開で躍進するNEW ARTグループ
第4章 夢中になれる人を応援する環境づくり
第5章 ナンバーワン経営をめざす白石幸生の発想の原点
第6章 「アート王国・日本」をめざし、さらなる飛躍へ

前書きと詳細な目次がこちらのページでご覧いただけます。



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