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2021/03/22

群馬県で初となる女性の県教育長を起用

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世界経済フォーラム(World Economic Forum)は、各国の男女不平等状況を分析し、「ジェンダー間の経済的参加度および機会(経済)」「教育達成度(教育)」「健康と生存(健康)」「政治的エンパワーメント(政治)」の4種類の指標を基に男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)を算定しています。そして、男女格差の少ない順に世界ランキングを発表しています。

その2020年のランキング(The Global Gender Gap Index 2020 rankings)で、日本のランクは世界153か国中、第121位。これは過去最低の順位であり、G7を構成するドイツ(10位)、フランス(15位)、カナダ(19位)、イギリス(21位)、アメリカ(53位)、イタリア(76位)のなかでダントツの最下位です。アジアの国のなかで見ても、タイ(75位)、インドネシア(85位)、ベトナム(87位)、マレーシア(104位)、中国(106位)、韓国(108位)よりずっと下です。


The Global Gender Gap Index 2020 rankings

The Global Gender Gap Index 2020 rankings(World Economic Forum)
http://reports.weforum.org/global-gender-gap-report-2020/the-global-gender-gap-index-2020/results-and-analysis/


4つの指標ごとに見ていくと、日本は、「健康」は40位と比較的上位ですが、「教育」は91位、「経済」は115位、「政治」は144位と、下から数えたほうが早い順位となっています。

なかでも「政治」は下から数えて10番目と、4つの指標のなかでも特にランクが低いことが目を引きます。日本より下位にいる国は、イラン、ナイジェリア、ベリーズ、ブルネイ、レバノン、オマーン、イエメン、パプアニューギニア、バヌアツだけです。


The Global Gender Gap Index rankings by subindex, 2020

Performance by Subindex(World Economic Forum)
http://reports.weforum.org/global-gender-gap-report-2020/the-global-gender-gap-index-2020/performance-by-subindex/


「経済」「政治」ともに、責任あるポジションにつく女性の割合が低いことがランキング下位の原因となっているようですが、こうした男女格差は教育の現場にもあるようです。

経済協力開発機構(OECD)が行った「国際教員指導環境調査(Teaching and Learning International Survey:TALIS)2018」によると、日本では女性校長の割合が7%で、OECD平均の47%に遠く及びません。


国際教員指導環境調査(TALIS)2018 の結果 - OECD
http://www.oecd.org/education/talis/TALIS2018_CN_JPN_ja.pdf


また、女性教育長の割合は2019年5月1日時点で、都道府県は8.5%、市町村では5.0%となっています。


文部科学省「令和元年度教育行政調査」
https://www.mext.go.jp/content/20201120-mxt_chousa01-100012455_b.pdf


これでも女性の比率は徐々に上がってきており、数字としては過去最高となったそうですが、それでもまだ1割に届きません。日本がGGIで先進諸国に並ぶためには、教育分野に限らず、今後もさまざまな分野で引き続き、女性が活躍することが期待されます。

世の中のそうした期待に応えたわけかどうかはわかりませんが、3月17日に内示された群馬県の部長級の幹部人事(4月1日付)では、女性を積極的に起用する姿勢が明らかになりました。地域機関を除く部長級14人のうち、女性は2人増の5人となり、その比率は35.7%になります。

また、群馬県教育長にも女性が起用されます。県教育長に女性が起用されるのは、群馬県では初だと言います。


群馬県幹部人事 女性積極登用3割超に 県教育長には女性初の平田氏起用へ(上毛新聞 [2021/03/18 06:00])
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/280816


その、群馬県で初めて女性の県教育長に起用されたのが、平田郁美(ひらた ゆみ)さんです。東京都立大学大学院と横浜国立大学大学院を修了し、2008年~2016年まで共愛学園前橋国際大学の学長を、2016年からは共愛学園前橋国際大学を運営する学校法人共愛学園の副学園長を務めています。専門は素粒子理論や統計、科学教育などで、共愛学園前橋国際大学の「情報・経営コース」で教授を務めるかたわら、県教育委員、県の総合計画や総合戦略の策定懇談会委員などにも携わってきました。

先の上毛新聞の記事によりますと、「県教育行政に携わってきたことに加え、情報通信技術(ICT)を活用した教育などで注目される同学園での経験を踏まえた起用とみられる」とのことです。

では、「情報通信技術(ICT)を活用した教育などで注目される」共愛学園とは、どのような学校なのでしょうか。

学校法人共愛学園は、大学、高等学校、中学校、小学校、こども園、さらには学童クラブまでをも運営する、群馬県初の総合学園です。前身である前橋英和女学校は1888年にキリスト教宣教師たちによって設立され、キリスト教主義にもとづく「共愛=共生」の精神を教育理念としています。

1999年に設立された共愛学園前橋国際大学では、約1000人いる学生のうち、およそ9割が群馬県内の出身者であり、卒業後の地元就職率も70%~80%に及ぶそうです。その意味で、地域貢献度が非常に高い大学と言えます。



(共愛学園前橋国際大学学長の)大森は、大学がこれからの時代を生き抜くためには、地域の理解や地域との連携が欠かせないと断言する。

「本学は本当に小さな大学ですので、自分たちだけでどうにかしようとしても、なにもできません。ですから、いろんな企業や地元の方々に学内に入ってきてもらう、あるいは、学生たちを学外へ出して育ててもらうということが、必要になってくるのです。大学にできることは本当に限られています。むしろ、できないことのほうが多いということを自覚して、『開かれた大学』をめざすことこそが、地方の大学が生き残る術なのではないでしょうか」

大学だけで学生を育ててみせる――。そんなプライドは、もう捨てるべきだと大森は言う。いろいろなところを巻き込む力や、一緒になって地域を活性化させていこうとする姿勢が、地方の大学には欠かせないと言うのだ。

『新たなる大学像を求めて』(鶴蒔靖夫・IN通信社)
第1章 大学教育に求められる新たな価値とは より
「かつて大学は『象牙の塔』などと揶揄されたように、社会とは一線を画す、まさに閉ざされた世界でした。しかし、いまの時代は、そんなにお高くとまってはいられません。

本学では、前橋市と包括協定を結んでいることをはじめ、あらゆる面で地域との絆を深めています。大げさに言うなら前橋市、さらには群馬県全体が、キャンパスのようなイメージです。そうした姿勢で運営しなければ、地方の小規模大学は、この時代を乗り切ってはいけません」

こう語るのは、共愛学園前橋国際大学を運営する学校法人共愛学園の理事長・須田洋一だ。地方都市の人口がどんどん減っていく現代だからこそ、大学は地域活性化におけるシンクタンク的な役割を求められる。そうした地域の求めに大学は全力で応えていかなければならないというのが須田の考えだ。

『新たなる大学像を求めて』(鶴蒔靖夫・IN通信社)
第1章 大学教育に求められる新たな価値とは より


このような考えをもつ大学だからこそ、地域からも求められ、地域とともに発展できるのでしょう。そして、こうした考えをもつ大学で前学長を務め、現在はその大学を運営する学校法人の副学園長である平田郁美さんは、群馬県初となる女性の県教育長にふさわしい人材と言えそうです。

その平田郁美さんから学生さんへの、共愛学園前橋国際大学教授としてのメッセージが、大学のウェブサイトでご覧になれます。


教員紹介:教授 平田 郁美(共愛学園前橋国際大学)
https://www.kyoai.ac.jp/course-teacher/course-teacher-1983/


平田郁美さんが教授を務める共愛学園前橋国際大学や、副学園長を務める学校法人共愛学園のことをもっと詳しく知りたい方は、『新たなる大学像を求めて』をお読みになってみてくださいね。


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新たなる大学像を求めて
~共愛学園前橋国際大学はなぜ注目されるのか~
https://sites.google.com/view/intsushinsha/education#h.kpm69zrglqgl

第1章 大学教育に求められる新たな価値とは
第2章 V字回復を実現させた数々の施策
第3章 グローカル人材を育成する独自のカリキュラム
第4章 地域社会とともに歩む総合学園
第5章 「共愛」の理念とともに歩んだ131年
第6章 日本の明日を担うグローカル人材の育成に向けて

前書きと詳細な目次がこちらのページでご覧いただけます。

ちなみに、IN通信社のKindleブックのなかで今月いちばん多く読まれているのは、この『新たなる大学像を求めて』だったりします。平田郁美さんが県教育長に起用されることとなにか関係があるのかなぁ。



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